特集

気づいたら今年は10周年!
せっかくなのでデジタルカメラ業界の10年を振り返ってみた
(2007年〜2008年編)

D3、5D Mark II、裏面照射型CMOSなど

デジカメ Watch創刊の2004年9月から現在までを振り返る、年末プチ大河企画の2回目。

コンシューマー向けデジタルカメラ黎明期から業界に深く関わる写真家・山田久美夫さんと、デジカメ Watch編集長の折本幸治が、デジカメ Watchのニュースバックナンバーから目についた記事をピックアップ。(ものすごい駆け足で)当時を振り返ります。

今回は2007年から2008年です。

2004年〜2006年編 創刊前夜からHOYAペンタックス合併発表まで
2009年〜2010年編 E-P1、NEX-5などミラーレス群雄割拠へ。超高感度ワールドも開かれる
2011年〜2012年編 東日本大震災、そしてタイ洪水…それでも魅力的な製品発表が続く
2013年〜2014年編 各社それぞれの攻防が続く中、個性派モデルも注目を集める

2007年:今に続くカメラが現れ出した?

山田:デジタルフォトフレームですね、一世を風靡したカテゴリー。Wi-Fiが普及しだした頃ですよね。(この後出てくる)コダックは先見の明があって、デジタルフォトフレームを情報端末的に使えるように考えてた。「ここに情報や広告を流したりして使おうよ」って。いわば、いまのタブレット端末の走りですね。

折本:コダックの場合はEasyshareの共有サイトを活性化させようという狙いがありました。その後もバッファローなどの製品で、写真共有サイトにつながるものが出てきました。

山田:この頃の撮像素子は1/2.5型が主流で、1/2.3型の時代はもうちょっと後なんだよね。まだまだ、コンパクトカメラが高画素化に進んでいた時代ですね。懐かしい……。

折本:月光についてはいかがですか?往年の印画紙の名前がインクジェット用紙で復活するという粋な製品です。

山田:僕らが小学校の頃に使ったのが月光のV3、V4だったんですよ。だからこの名前はほんとに懐かしいですね。また、インクジェットでモノクロをプリントするっていう世界が、この頃から出始めるんですよね。

山田:3万だったのか……。Photoshopが進化した結果、「何でもできる、でも使いたい機能にはアクセスしづらい。しかも高価」という存在になってきたので、写真家向けのソフトが欲しくなった時期だね。写真にとって何が必要か、ワークフローをちゃんと考えていたという意味では、事実上初に近い存在。非破壊処理だし、このソフトの登場は大きいですよね。

山田:パナソニックなら28mmからでこんなに薄くできるんだ!ってのが衝撃的でしたよね。やっぱり、一眼レフ育ちだと、28mmがあるかどうかが常用機の大きなポイントでしたね。各社がこれに追いつくのに半年以上かかった。

山田:サムスンのこのモデルは凄い。カメラの中に、世界各国の有名スポットの地図と旅行ガイドが中に入ってるんだよね。内蔵メモリーがこの頃から512MBだし。メモリーを作ってるところだなと感じさせる。しかもMPEG-4が見られて、MP3が聴ける。ほんとうにサムスンらしいカメラでしたね。

折本:この年、GEがデジタルカメラに参入しました。家電の巨人というイメージがあったので、業界的にインパクトもありました。

山田:ほんとにインパクトがありましたね。とくに、米国でのGEブランドは強力でしたからね。

山田:キヤノンって、いい意味で時々突飛なものを出して、売れなくても、その技術を熟成させて普通のモデルに入れてくるっていうのが伝統ですよね。正直、あれほどのメーカーがこういうチャレンジをするのは凄いことだと思うし、とてもいい伝統ですよね。

山田:ペンタックスのこの2本はほんとにいいレンズだよねー。今でも使いますよ。

折本:K10Dで本格的なミドルクラスを出したこともあり、「今後もデジタルで行くんだ!APS-Cで行くんだ!」という意気込みを感じました。他のメーカーで使えるトキナー版も良かったですよね。

山田:私も、同じ光学系のトキナー版も別マウントで、いまでも使っていますね。

山田:この記事にある35mmマクロは絶品ですよね。実は近距離だとフルサイズのイメージサークルをカバーしてしまう。

折本:他にない画角も楽しいですよね。トキナー版はいまでも使います。

山田:私も、このレンズのトキナー版はフルサイズ機でのマクロ撮影に使っていますね。この画角がいいですね。

折本:グリップあり・手ブレ補正ありのE-510と、グリップなし・手ブレ補正なしのE-410です。

山田:OMっぽさっていうのがすごく強調されています。サイズ的にもよかった。ファインダー視野は小さかったけど。この外観を見ると、いまもカッコいいって思いますよね。

山田:これいいレンズだよねー。今見ると巨大だけどね。やっぱり、ボディーと違って、レンズは資産なんですよね、こうしてみると。

折本:当時、ポータブルオーディオ製品などへの“ウイルス混入騒ぎ”が良くありました。お詫びのリリースを見た時期です。この記事を見て、「ついにカメラ業界にも!」と思いました。

山田:フルサイズ対応ですよね、懐かしい。といいながら、つい最近、新型が出るまでは、このレンズを結構使っていました。このVCはほんとに強力で、カメラを岩の上に置いたようにブレが止まるのが魅力ですよね。

山田:あのシグマ200-500mm F2.8が、ここで発表されている!まだ外観が黒いですね。

折本:数々の大型イベントで“写真を撮られてきた”レンズですね。通称「マグロ」。

山田:たぶん、私がフィールドで実写したことがないシグマレンズはこれだけかも。今度借りてみようかな? シグマのチャレンジ精神が明確にでている、その象徴的なレンズですよね。

山田:このカメラを見て「時代が変わる!」って思った。ほんとにソニーらしい製品で、好きなカメラでしたね。

折本:これが7万円だったから、安いものですよね。ただいかんせん、動作が遅かった。あと、当時はWi-Fiで繋がる先も少なかった。

山田:いま考えると、このカメラの超進化形が、現在のカメラ機能付きスマートフォンなんですよね。

山田:どうすれば一番キレイにプリントできるのか?という、メーカー側からのアプローチでしたね。RAWデータのポテンシャルをフルに活かしてプリントできるワークフローでした。この頃に普通の人もRAWデータで撮るようになりましたね。メモリーカードが安くなってきた影響があるような気がします。

山田:GXはいいカメラでしたね。とてもリコーらしくて。GRもいいけど、より実用的で、好きだった。けっこう、使ったなぁ。

折本:GRがズームになったという感覚もあったけど、広角24mm相当は当時あまりなかった。そういえばリコーはそのころ、やけにワイドが得意なイメージがありました。

山田:EXILIMケータイ、この頃は「ケータイのカメラ」が注目されてきた部分がありますね。確かこれは、QVを作った末高さんの仕事だったんですよね。QVの次の時代は、写真を送ってコミュニケーションする時代だって。

山田:PS3は凄かった。実は静止画を見るのに最高のマシンでしたね。私も、子どもたちのゲーム用とは別に、自分用に写真表示専用のPS3を持ってました。一度もゲームに使ったことはないけど。

山田:キヤノンのこれはすごいです。UIがそのままEOSだし、質感もいい。今でも欲しい人いるんじゃないかな?

折本:操作部だけでなく、バッテリーがカメラ(EOS)と共通という、純正らしいメリットがありましたね。

折本:印刷会社側が「これでデジタル入稿して欲しい」というガイドブックを作っています。フィルムの入稿と違い、基準がなかったので当初は混乱していました。

山田:「CMYKではなくRGBで入稿しよう、その場合はこれを守って」というのを明文化した。結構画期的だったし、今でもいいガイドブックだと思いますよ。

山田:このときのZシリーズは、レンズバリアが斜めに動くんですよね。斬新だった。

折本:このデザイン、インパクトありました。

山田:カラバリも流行りましたね。

折本:女性客をターゲットする流れが明確になってきました。その一環ですね。

山田:「スーパーCCDハニカムVII HR」って名称がすごいね。どんどん進化していっている感じがしますね。

折本:原稿を書くために、「す」って打ったら変換できるようにしてました。

山田:顔認識(fd:face detection)って機種名につくのも凄いよね。顔認識が凄いアピールポイントになったんですよね。時代を感じる。

折本:ライカの現行ズマリットの記事です。F1.5ではなくF2.5なのが気に入らなかったのか、「大口径標準レンズの名を復活」とわざわざ書いてます(笑)

山田:デジタル一眼レフはこの辺の機種から、たくさんの人が使い始めたんですよね。完成度も十分に高かったし。「40D」は、今もまだ使ってる人がいますね。

折本:はい、使ってます。この頃からライブビューができたのですね。

山田&折本:おお、きたー!

山田:ニコンのカメラは必ず「奇数の時に常識をぶちやぶる」と言われてる。それを、ようやくのフルサイズで証明したような機種ですね。それまでは半ば「DXでいいよね」と(ニコンが)いってた中で登場したFXフォーマットでしたね。

折本:この日を境に、ですよね。高感度もすごいな。

山田:ニコンが何をやりたいか、明確にわかりましたね。とくに当時はCMOSには高感度が弱いイメージがあったので、ここで時代が変わった感じがありますね。

折本:同じ日に発表されたD300はどうですか?

山田:「画質のFX」「スピードのDX」っていう明確な意思表示をD300でしましたよね。

折本:キヤノンでいうEOS 7Dですね。このときはまだ7Dは出ていません。

山田:この24-70mmを使ったとき、デジタル補正も踏まえたレンズを作ったんだなって気がしましたね。もともとニコンはD1の時代からボディー内でのデジタル補正という考え方を導入していたわけですけど、それがより明確になった感じがしました。このあたりも、銀塩からの離別であり、デジタルを完全にメインにするっていう意思表示になっていますね。

山田:このBRAVIAには色空間の変換とかが入ってて、Adobe RGBの写真も普通に見られるようになっているんです。ちゃんとExif情報を読んで画像処理をしている、とても真面目な取り組みでしたね。このあたりから、写真をテレビで楽しむという文化が、徐々にではありますが、広がってゆく感じですね。

山田:L10はパナソニックの一眼レフとしては最後になるのか。つまり、レギュラーフォーサーズの最期のモデルですよね。

折本:これのキットレンズも良かったですね。

山田:LUMIXのレンズはハズレがないですよね。キットレンズでも手を抜かないところが安心ですね。

山田:ファインダー内をカメラで映してライブビューを実現するもの。過渡期には面白いものが出ますよね、ほんとに。でもこれ、9万円もしたのか。

折本:試しましたけど、ちょっとでも取り付け位置がズレるとケラれたりして大変でした。

山田:私も使ったけど、実用性という意味では疑問符がつきましたね、この製品については。

折本:E-3は頑丈だし、無骨でオリンパスらしいですよね。フォーサーズなのにファインダーが大きい。

山田:ボディーは大きかったですよね、フォーサーズでも。あぁ、この頃まだ10メガなんですね。まあ普通は10メガでいいんですけど、やっぱり物足りない感じがしますね。

山田:ケータイなのに光学3倍ズームですよ、これ(笑)。いまのスマートフォンでも実現できていない世界ですよね。これが登場して、コンパクトカメラからカメラ付きケータイに移行した人もいましたね、けっこう。ただ、このあとに途絶えるんですよね、ズーム付きモデルは。

2008年:ライブビューの広まり

山田:出ましたね、カシオの名機「F1」。このカメラは、カシオの「デジタルカメラらしさの真摯な追求」のひとつの回答ですね、まさに。CMOSで何ができるかの回答にもなってるし、明るい高倍率ズームも積んで、超高速連写機能をきっちりと使えるモデルに仕上げてきた。フル画素で、秒60コマって、今でも凄いですよね。鬼のようなカメラだな、いま見ても。

折本:連続撮影は60枚で止まっちゃうわけですけど、いろいろな機能がとにかく斬新で面白かったです。ハイスピード動画もここで、一般の人が手にできた。派生モデルが発表されましたが、一番凄かったですね。

山田:スタイリングもよかった。ほかのカメラメーカーも全然追従しないし(笑)夢の世界が一気にやってきたんで、戸惑ったような部分すらあったな、当時は。もちろんいいカメラだったし、今でも使ってる人多いんですよね。

折本:法人とか研究用とかに結構買われたと聞きます。動画記録に「YouTubeモード」がありますけど。

山田:まだYouTubeがそんなに有名でなかった頃、独占的に契約したから名前を使えたんですよね、カシオは。今みたいにHDとか4Kでなく、低解像度で記録するためのモードだけど。

折本:値段も結構衝撃的で。これで13万円は安い!と盛り上がりました。

山田:いよいよ、社名がパナソニックになるんですね。今は撮像素子=ソニーというイメージが強いけど、この頃はソニーとパナソニックが2強の時代。どちらが優れているか論争があったんですよね。実際、世代によって抜きつ抜かれつで、切磋琢磨していたな。

折本:K20Dはサムスンのセンサーですよね。

山田:そうですね。提携して一緒にやってる頃ですものね。この辺からライブビューが出てくるんですよね。当時、ペンタックスがサムスンと提携するなかで、競争力のある独自のイメージセンサーが欲しかったというのもあるんでしょうね。

山田:このX2から「EOS Kiss Digital」ではなく、「Digital」が省略された。デジタルが普通になりました、って発表会でいってました。Kissシリーズはデジタル一眼レフの時代を牽引したのが最大の功労者。

折本:デジタル一眼レフカメラの市場を盛り上げた立役者だと思います。

山田:その流れはいまでも続いているわけですものね。

山田:このクラスでセンサークリーニングはまだ珍しかったかな。

折本:オリンパスを除けばそうですね。今は当たり前になりましたが。

山田:オリンパスはずっと前から、「ゴミ取り機能ができないうちは、レンズ交換機を作らない」ってたくらいですからね。いまは常識になったけど。

折本:2,000万画素という数字にインパクトがあった時代ですね。

山田:20メガは夢っていう時代だったし、フルサイズ24メガっていうのは、すごいインパクトがありましたね。

山田:クイックAFライブビューね。これがトランスルーセントミラー・テクノロジーに繋がるんだ。位相差AFを活かすことと、ライブビューの便利さをきちんと考えてますよね。正直なところ、一眼レフでライブビューをどう使うかは、未だに各社とも課題ですし。

折本:チルト液晶を搭載したのもライブビューだからこそですね。

山田:DP1は2006年に参考出品されてるから、足掛け2年かかっちゃったのね。しかしこれが高級コンパクトの走り。10年後には「垂直分離型センサーの走りだったね」って言ってるんだろうな。このDPはインパクトがありましたね、やっぱり。

折本:ズーム比が20倍の大台にのりました。

山田:いいカメラでしたよねー、このカメラは。やっぱり、20倍のインパクトがありましたね。

折本:おまかせシーン認識がついてる。当時珍しかったですね。

山田:ソニーと、パナソニックの自動シーン認識の搭載は早かったよね。やっぱり、いろいろなシーンモードがあっても、自動認識になたないと、普通の人にはまだ難しいし面倒ですからね。大人と子供の見分け方を聞いたけど、その前段階の基本になる研究開発がスゴいって思ったなぁ。

折本:この製品からパンケーキレンズが、広く人気を博したイメージがあります。

山田:この頃から一眼レフの小型化が進んでゆくし、女性ユーザーも増えてゆく。パンケーキレンズは、その要望から登場した感じですよね。古くはGNニッコールとかもあるけど、それとは違う流れですからね。

折本:645 Digitalの開発がここでいったん中断されています。

山田:まあ、その後続いてよかったですよ。一時は、PENTAXというブランドを含め、どうなることかと思ったけど。

折本:この水準器は革新的ですよね。今でも改良型を使ってます。

山田:厳密な水平は難しい感じもあったけど、実用レベルでしたね。もっとも、このあとカメラに、電子水準器という機能として搭載されてゆくわけですが、その予告編のような感じでしたね。

折本:裏面照射型CMOSセンサーのニュースですね。表面照射型との違いを解説しています。

山田:この頃、CMOSに対するマイナスイメージを持っている人が多くて、とく「CMOSだから海外だと売れない」っていう時代だった。小さいカメラだとCMOS化って難しいよね、っていう話もあって。裏面照射型になってから、CCD並みかCCDを超えると言われて、今に繋がるものになってるね。

折本:EOS 5Dに遅れること…ですが、ニコンファンには待望のD700でした。

山田:これはベストセラーだよね。当時はD3を使ってたんだけど、やっぱりフルサイズの良さがたくさんのユーザーに広まったのは、D700の功績ですよね。

折本:高感度もよかったんですよね。

山田:そう、キヤノンはフルサイズをやや高画素志向に使ったのに対して、FXフォーマットは高感度にふったのが印象的。とはいえ、やっぱり、12メガの限界を感じることは結構ありましたね。

折本:コンパクトで24mmのF2。レンズはひとつ飛び抜けてますよね。

山田:これとシグマDPのいいところを取ったのが、今の高級コンパクトですよね。ボディーの造りや操作感もよかったですよね。結構、使ったなぁ。

折本:ここは試験に出ます(笑)

山田:「時代が変わった日」ですね。

折本:会見の中で「ミラーを入れることは不可能、ミラーレスのシステムになる」というコメントがあり、ここでミラーレスという言葉を初めて聞きました。発表資料にまだこの言葉はなかった。

山田:そうですね。しかし、ほんとに、この日を境に、時代がミラーレスへと動き出したんですよね。感慨深いなぁ。

折本:メイクアップ機能の走りだったかと思います。

山田:そうですね。それが巡り巡って、いま中国で「自分撮りに強いカシオ」につながっているわけですよね。

山田:やっぱり、レンズメーカーにとっての最終目標は「50mmF1.4」という王道だと思うんです。シグマはこの前から、高画質指向のレンズを多々出してきましたが、このレンズが一つのターニングポイントになったような気がします。当時、このレンズはどうしてこんなに大きいのか、と言われていましたが、これは元の設計がさらに明るい開放F値だったからっていう話を聞いたことがあります。たぶん、F1.2で設計されたんでしょうね、当初は。このレンズは、現行のArtシリーズとは違った味があるので、いまでも、あえて、こちらを選んで使うこともあります。

山田:一眼レフの動画記録は、キヤノンのEOS 5D Mark IIよりニコンD90のほうが早かった。でもフルハイビジョンでなかったこともあって、いまいち盛り上がらなかったのを覚えてるな。

折本:これも試験に出そうですね(笑)

山田:でもD90は完成度が高かったですよ。D80の不満点をほぼ解消してるし。キットの18-105mmがよく写ったのも覚えてるなあー。

山田:APS向けの広角ズームレンズが揃い始めてきたころですよね。APS-Cで本格的に撮る人が増えてきた頃かな。当時は銀塩からの乗り換えの人も多く、それまでフィルムでは見えていなかった倍率色収差などが目立ってくると、やっぱりデジタル専用設計でないと、というのもありましたね。

山田:CFカードでRAWデータを高速連写する需要が出てきた頃ですね。カードの書き込み速度も向上してきた。サンディスクは「カメラよりカードが速くないとだめだよね」と当時からアピールしてましたね。

折本:ついにα900登場。この形は、いい意味でミノルタですね。ファインダーが良かった。

山田:今でも半分冗談・半分まじめで、現在のセンサーが載ったα900があったら永久に使えるよねって話をしてるんですよ。

折本:ソニーがカメラメーカーとしていろいろ言われている中、「これなら文句を言われないだろう」という、カメラを作った印象です。

山田:「カメラ文化遺産」に認定してあげたいな。未だに触ってるだけでも幸せなカメラですよ。そういえば、このα900にツァイスの24-70mmを付けてこの年のフォトキナ持っていったけど、その時に撮った写真は、いま見ても綺麗だな。

山田:このレンズは絶品ですよ。II型も出たけど、初代から凄い高画質を実現してましたね。24メガを活かした風景写真を安心して撮れるレンズ。いまもけっこう、使っています。

山田:ここでついにG1が!

折本:これも試験に出ますよ。最初のマイクロフォーサーズ機は(オリンパスではなく)パナソニック。

山田:スナップでも使えるぐらいのAFスピードに仕上げてきた。時代が変わることを肌で感じましたね。

折本:ただ、ここでパナソニックが「一眼」という言葉を広告で使ったことで、カメラマニアの間で議論がおきました。このときデジカメ Watchとしては「“一眼”という表記はNG、なるべく“ミラーレスカメラ”で」と決め、いまでもそれはしつこく続けています。

山田:私もそうですね。ミラーレス一眼というのは、いまも違和感があって、私も使いませんね。実は「デジカメ」という言葉も、私は使わないんですけど。ちゃんと「デジタルカメラ」っていいます。これもひとつの、こだわりなんですけど。

山田:EOS用とはいえ、ツァイスはやっぱり50mmと85mmからですね。やっぱり、YASHICA/CONTAX時代から、ツァイスといえば、50mmF1.4と85mmF1.4というイメージが強かったですよね。

山田:風景を撮れる最初のデジタルカメラ、というイメージですね。こういうカメラが買える値段で登場して、やっと夢がかなったって思いがありましたね。これがあったから後にEOS-1Dシリーズを1ラインにできたんですよね。

山田:あと、いわゆる“一眼動画”もここから本格化しましたね。ただ、キヤノンとしては、動画畑の人に好感を持って受け入れられた感じですね。しかし、発売当初は動画のフレーム数が当初は30fpsちょうどだったなぁ。私自身は、このカメラで結構、風景の動画を撮りましたね。それを液晶プロジェクターで楽しんだり。

山田:三脚って進化しないな、と思ってたところに登場してきたんですけど、これは意外性があったす、機能的にもなかなかよく考えられた製品でしたね。

折本:初のアートフィルター搭載機です。発表された時、自分はアートフィルターにクールな反応でしたが、使ってみてはまりました。

山田:私はアートフィルター自体はいいなと思ったんですが、それをこのクラスのモデルで、最初に投入するのはどうかな?と思いましたね。

山田:デジタルカメラメーカーにとって、イメージセンサーを自社で持つというのは最大の武器であり、競争力です。それを大英断でシグマが実行した。フォビオン独自の垂直色分離型センサーが描き出す世界は大きな魅力で、他メーカーにない独自のものに積極的に取り組む動きは、いまのシグマのフィロソフィーになっていますよね。

山田:Eye-Fiは、この年のCESで人気があったんですよね。私自身、早く日本国内発売されないかなぁと楽しみにしていましたが、やはり通信系は各国の規格に適合させないと、合法的に使えないところが発売が遅れた最大の原因ですね。

折本:当初はブロガーに人気のアイテムでした。徐々にカメラ側で対応が進み、いつの間にかメジャーな存在になりました。

折本:マイクロフォーサーズが出て盛り上がったのが、マウントアダプター。フランジバックが短いから、発表されたとき「今までマウントアダプターで無理だった、ライカMレンズがいけるよね」と最初に思いました。

山田:Mマウントはもちろんですが、FDレンズは、デジタルでそのまま装着できるボディーがなかったので、好感を持って迎えられた感じですよね。

山田:D3Xってこんな時に出たんだね。これは名機ですね。20メガ超えるって夢だったよなぁ。正直、このモデルの画像をみると、フルサイズの24メガって、凄いポテンシャルを持っていることが実感できましたよね。

折本:一眼レフカメラのカラーバリエーションといえば、ペンタックスにはこの後、怒濤の100色展開が待っています。まだ1色とはいえ、この頃からこういう試みはあったのか。

山田:白い一眼レフって、昔は想像もできませんでしたよね。この頃から、デジタル一眼レフを持つ女性ユーザーが増えてきたんですよね。

(次回は2009年からです)

(デジカメWatch編集部)