特集

気づいたら今年は10周年!
せっかくなのでデジタルカメラ業界の10年を振り返ってみた
(2009年〜2010年編)

E-P1、NEX-5などミラーレス群雄割拠へ。超高感度ワールドも開かれる

デジタルカメラ業界の10年を振り返るこの企画。3回目は2009年から2010年。今年中に2014年までいくのか不安です。すべて私のせいでございます。

内容はこれまでと同様、写真家・山田久美夫さんと、デジカメ Watch編集長の折本によるほぼ雑談からピックアップしました。

その他のページはこちらになります。

2004年〜2006年編 創刊前夜からHOYAペンタックス合併発表まで
2007年〜2008年編 D3、5D Mark II、裏面照射型CMOSなど
2011年〜2012年編 東日本大震災、そしてタイ洪水…それでも魅力的な製品発表が続く
2013年〜2014年編 各社それぞれの攻防が続く中、個性派モデルも注目を集める

では今回もおつきあいのほどを。(デジカメ Watch編集長 折本幸治)

2009年:裏面照射型CMOS、PEN E-P1、超高感度ISO102400

山田:残念ながら、もう撤退しましたが、そもそもGEがやってなかったのが驚きですよね、デジタルカメラを。

折本:参入しづらい分野だったんでしょうか。

山田:そうですね。いわゆるアメリカ的な「普通に使えるものを手の届く価格で」というのをジェネラル・イメージングのブランドはずっと貫いてましたよね。

折本:その割にはこのブランド、意外に日本らしいところがありましたね。

山田:そうなんですよね。細々とでもいいから、続いてほしかったですね……。

山田:この頃からデジスコとコンパクト機を組み合わせて超望遠撮影を楽しもうっていう動きがでてきました。カメラ単体でなく、何かと組み合わせようという使い方ですね。デジタルカメラのあらたな楽しさが広がってきた感じがしますね。

山田:この辺でSDの規格も落ち着いてきた感じかな。

折本:exFATですよね。SDメモリーカード自体、デジタルカメラの進化についてこれず建て増しを重ねてきたところ、ここでようやく余裕のある規格になった印象です。

山田:この頃の上限2TBは夢だったけど、そろそろ見えてきたね。

山田:このとき初めて「TOUGH」というブランドになりましたね。多目的にコンパクトカメラが使われるようになった象徴ですよね。確かに、このほうが分かりやすいですよね。ただ、このときはまだ「μTOUGH」で、これが後年になって、μというブランド名がなくなって、ただの「TOUGH」になるわけですが。
μブランド、残せばよかったのに……。

山田:G1、G3って今でもわりと手元に置いてるカメラで、ソニーの意欲が本当に素直に伝わってくる。その機能を、使う・使わないでなく、カメラにはまだまだいろんな可能性があったのを見せてくれた。ほんとに楽しかったですね。これでWebを見たこともあるし、メールをしたこともあるし。

折本:アップロード先に動画サイトがいろいろ入ってますね。

山田:そうですね。内蔵メモリー4GBで、今でも面白いよね。あと、本体の背面にボタン類が何にもないんだよね。今見ると、これがのちにスマートフォンになったんだ、って感じですよね。

折本:カメラ業界はやがてこの形になるとわかってたんですね。

山田:通信が入るというのはカメラ業界にとってハードルが高く、まったく新しい分野だったけど、後から見るとここがターニングポイントだった気がしますね。

折本:写真の中の一部が動くのは、シネマグラフという名前でスマートフォンで流行りました。これはその先駆けといえば先駆けです。

山田:画像処理エンジンが高速化してきて、カメラの中でこんな高度な処理ができるようになった。その一つの解というか、カシオが楽しいことをやりたがってる様子が伺えますよね。

折本:その後、こういう機能をほとんどの機種に入れてきたのが驚きでした。

山田:衝撃的だったな。まだCMOSがCCDに比べてマイナス要素があったころだけど、ここでいよいよCMOSの時代が来る、というのを決定づけましたね。

折本:最初はハンディカムだったんですよね。

山田:そう。この発表会の時、「一眼レフ用は?」って聞いたら、効率から考えて必要ないと言ってたけど、今でも確かに、ソニーは裏面化してませんよね。今後の超高画素時代はわからないけど。

山田:私はいまでも「光は光に戻して見るべき」と思っているので、ライカがこれを出しているのは象徴的な感じがしますよね。実際に見て色もよかったし、すごく真面目に作ってるなって感じでしたよね。

折本:デジカメ Watchの話題としてどうかと思うけど、プロジェクターとしてこれは明らかにレンズがよかった。僕はデジカメ Watchの前、AV Watchにいました(笑)

山田:超高価でしたけどね。欲しかったけど、とても買える値段じゃなかった。

山田:パナソニックはここまでこういうタフ系をやってなかったからね。もちろん屈曲式光学系だったけど、28〜128mmなんで、普段使いにもいいなと思った。AVCHD Liteってのも懐かしいなあ。

折本:それまではペンタックスとオリンパスしかなかった。この後、各社からタフネスカメラが相次いで出てきます。

山田:これは良かったよ。めちゃめちゃ解像よかったし、28mmの単焦点だったし。普段使いをこれに変えていいかな、と思ったぐらい。名機でしたね。

山田:記憶が正しければ、APS-Cに特化した大口径標準レンズの走りですよね。みんなズームレンズを使っててボケ表現には厳しいものがあったから、「一眼レフの楽しさをレンズで見せよう」というのが明確に現れたのがこれかな、という感じがします。明るいし、価格も手頃だったし。

折本:早いうちに単焦点レンズをラインナップしてきたミラーレス勢の戦略にも繋がりますよね。

山田:こういうのは好きで使ってたな。上の機種がヘビーになりすぎたんだよね。往年のIXYの流れはこっちかな、と思う。この路線はいつの間にか、事実上、なくなってしまいましたね。

山田:この頃はアオリも「デジタルでやればいいじゃん」という流れも出てきてたんですよね。シフトもスイングも。でもキヤノンは光学で頑張ろう!っていう姿勢が見えて好感が持てましたね。特に17mmの前玉を見たときはすごいと思ったな。

山田:ミラーレスの夜明け前だね。みんなが何を欲しかったか、っていうのが見えてきた頃だよね。いいカメラだったなぁ〜。

山田:GHっていうと動画のイメージがありましたよね。カメラとしても良かったですし。

折本:この頃って、ミラーレスの記事を書いてもいまほど読まれませんでした。

山田:まだそういう時代でしたよね。ミラーレス「なんて」っていうところがあった。僕らWeb媒体はミラーレスを取材カメラとして当時から使っていて、ミラーレスの小型化メリットを身をもって感じていましたよね。

山田:サムスン、世界初のAPS-Cミラーレスで、勝負掛けたような機種ですね。実際、ソニーのNEXが出るまでは唯一のAPSミラーレスだったわけですからね。性能だって、悪くなかったし。

山田:GEが「映育」を打ち出していますね。思想というか、メーカーとしての考え方を明確に前面にアピールするのはジェネラルイメージングだけですよね。コンセプトが明解でよかったなぁ。

折本:社員が少なく、少数精鋭の企業だったからでしょうね。

山田:デジタル一眼レフにバリアングル、ボディ小型化の流れがある中でよくやったな、って気がした。これもライブビューになったからできるわけで、さりげなく自撮りもできるんだよね。

山田:CP+、PIEが終わった次の日に開催のリリース出してるんだよね。

折本:なぜこうなったのでしょう。

山田:もともとラボショーやプロ機材のイベントが一緒になったのがPIEだったけど、合同イベントになって、もともとの客層がバラバラだったんですよね。だったらと、カメラ機器工業会がコンシューマーに特化したCP+を立ち上げたんだよね。結果的に大成功だと思いますよ。「とる・みる・つながる」というコンセプトも明確だったし。

山田:すごく頑張ってたって印象があるな。これで手ブレ補正機構を使った自動水平補整と構図微調整ができるようになって、それがその後発表される星を追尾する「アストロトレーサー」にも通じる。この時からすでに完成度がとても高かったんですよね。

折本:映像業界が待ち望んでいたアップデートです。

山田:このアップデートまでは、フルHD動画といっても、ISOもオートで、絞りやシャッター速度もオートだけだったんですよね。ここではじめて、マニュアル設定ができるようになったわけで、やっぱりキヤノンは当初、さほどプロ向けの動画需要を意識してなかったことがわかりますよね。

折本:ついにオリンパス初のマイクロフォーサーズ機が出ました。パナソニックに続く参入です。

山田:ここでPENっていうブランドが復活したっていうのがすごく大きかったですよね。この頃って、E-P1を持ってないとカメラ好きと言えないぐらいの流行り方だった。

折本:フォーサーズの頃と違って、スペックはさておき、カメラらしい外装や単焦点レンズがセットというのがマニアックでしたよね。でも実は女子にもウケたという。

山田:ミラーレス高級機の走りでもあるんだよね。カメラ好きがミラーレスを認めた日ですね。

折本:1台買って見ようかな、という気分にさせる。メインではなく、はじめからサブ機を想定している気がしました。

山田:パンケーキレンズがここで一緒に出ているんで、それが拍車をかけたところもありますよね。

折本:業界としては標準ズーム付きでないと売れない、という先入観がありましたが、単焦点でも売れることを見せつけました。常に持ち歩くカメラを印象づけた気がします。

山田:マイクロフォーサーズのLUMIXがEVF内蔵でやってきたところに、象徴的だったよね。当時はミラーレスメインの人が少なかったんだよね。あと、白のボディっていうのも新鮮だったな。明確に女性を意識した、ってところもありますよね。今見るとデカいけど(笑)

折本:こういう記事がものすごく読まれました。コダクロームはこのときすでに入手が難しかったのですが、このニュースは何かが終わる象徴という感じです。

山田:この頃、現像ももう難しかったよね。私ももともと、フィルム育ちですから、感慨深いものがありましたね。このニュースを知って、サイモン&ガーファンクルの「僕のコダクローム」を聞いた記憶があります。たぶん、歌になった唯一のフィルムですよね。それだけ、愛用者が多かったんですよね。

折本:いまをときめく自撮り棒も、この頃からありましたよ。スマートフォン用ではありませんが。

山田:やっぱり、自撮りって需要は、銀塩時代の昔からあったんですよね。なにせ、カメラの欠点は、撮っている人が写らないことですから。

山田:後の「Df」に繋がる動きですね。「カメラは人が作っている」という意識がコモディティ化で薄れていくところ、こういうスター的な人物の顔が出てくるのはいいことですよね。このとき、カメラって企業よりも人なんだよね、っていう印象を強く受けました。

山田:撮ってて面白いって3Dカメラですね。これは良かったなあ。富士フイルムはプリントまでのソリューションもあったし。富士フイルムらしい展開ですよね。

折本:当時、AV業界が3D一色でした。その流れを汲んだ製品ですが、写真業界にはもともとステレオ写真の歴史があり、根強い人気がある。それを思うと個人的に自然に受け入れることができました。

山田:バランスのいいカメラでしたね。あっ、ここでSDが入ってきたんだ。ニコンはこのモデルでAPS-C高級機がありかなしかを試してみたところがあるのかもしれない。このあと高級機はFXに移行しちゃうわけですが、ここを通らないと、FXの時代に行けなかったのかもしれないですね。5年経ったけど、後継機が欲しい人が多いですよね。

山田:エントリー機の定番、いまに続くものですよね。先に出たD5000もそうですが、2桁と4桁の型番でカテゴリーを分けた。これはすごく潔いカメラですね、買ったなあ、これ。

折本:記事中の画像を見ると、D40時代から比べて測距点も相当増えてます。DレンズでAFが使えないのも、この頃になると不利ではなくなりましたね。

折本:LEDライトがカメラ用のアクセサリーとして台頭してきたのはこの頃からですね。小型化してアクセサリーシューにつくようになった。当初は動画用という位置づけでした。

山田:当時は高かったですよね。撮影用のLED光源って、期待は高かったけど、意外にカメラ本体には搭載されませんでしたね。

山田:これ、よくやったと思いますよ。見る楽しみがデジタルの良さなんだけど、これまであまり重視されてこなかった。普及はしてないけど、まだ芽はあると思うなあ。面白かったなー、これは。

山田:懐かしい!裏面照射のサイバーショットの一号機ですね。WX1、しばらく使ってたなあ。スイングパノラマで超広角撮影してたなぁ。これも名機だと思いますよ。

山田:張り革もミラーレスで盛り上がってくる流れですよね。ケースとか、ドレスアップの流れもこのあたりで明確に始まるんですよね。カメラを普段からファッショナブルに持ち歩くものになってきたんですよね。

山田:サムスンのこれはある意味、自撮りの元祖ですからねー。パッと見は前に画面があるように見えないデザインで。UIも凝っていて、前面をコンコンとたたくと液晶が点灯するんですよね。これを見たとき凄いなと思った。

山田:このときは同時発表のPowerShot G11がメインになるはずが、S90が盛り上がった。PowerShotが面白くなった頃ですよね。キヤノンの担当者曰く「居酒屋で撮影できるカメラ、自分たちの欲しかったカメラを作った」ってのがよかった。久々に人の顔が見えたカメラですね。これが大切なんですよね、愛せるカメラって。いまの小型高級コンパクトの走りですね、まさに。ずいぶん、使ったなぁ〜。

山田:コンパクトデジタルカメラに28-300mmがとうとう来たな、という感じでした。銀塩時代からみたら、まさに夢のカメラですよね。

折本:いわゆるジオラマ風エフェクトもこの辺から広まりましたね。

折本:これはすごいと思った。キヤノンのAPS-C機に新しい高級ラインがいきなり追加されましたから。

山田:望遠や連写に強いことで、「APS-Cの役割」っていうのがすごく明確になった感じですよね。初代から、とても完成度の高いカメラでしたね。さすが、イメージモンスター。ロングセラーになりましたよね、結果的に。あと、価格が乱高下したカメラでもありますね。発表会でも価格について質問したなぁ。

山田:100マクロは凄いよね。このとき、手ブレにもいろいろあると説明していたのが印象的。これは銘レンズですよね。

折本:画質もいいし、売れましたよね。それまでキヤノンのフルサイズ用マクロはいまひとつでしたが、ここで周りのネイチャー系の人がこぞって買い替えた印象があります。

山田:地味ではあるけど、PENとは違う流れを作った小型モデルでしたよね。造りも結構よかった。

折本:このあと代を重ねてGXとGMに分かれたと思うと、感慨深いです。

山田:X1、今でも使いますよ。このデザインってオールドライカの形だし、持ってて安心するんですよね。レンズもいいし、絵作りもライカ独特の味がありますよね。

山田:色を増やせばいいってもんじゃないんだけど、一眼レフをカジュアルに使おうと思う人達が増えてきたところにマッチしましたね。凄いことですよね、パーツの組み合わせではありますが、100色って。

山田:デジタルフォトフレームとして使えるってのも、売りになっていた時代ですよね。いまも、家で使っていますよ。

山田:この頃「EVFってどうなるんでしょうね?」みたいな話がずいぶんあって、僕は「中級以上のミラーレス全部に積まれると思いますよ」って言った覚えがあります。

折本:いまやその通りになりましたね。

山田:天の川を手持ちで撮れたのを思いだしますね。すごいカメラが出たな!って感じがした。超高感度で、まさに桁が変わったという印象。完成度もスゴブル高かったし。これも時代を変えたカメラですよね。

折本:それからわずか6日、キヤノンもISO102400をウリに。すごい時代でした。

山田:D3Xが12メガだったのに対して、こちらは16メガでしたね。APS-Hの最期のモデルだし、この操作レイアウトもこのモデルが最期でしたね。D2000時代から続くモデルで、「プロの道具は変えちゃいけない」っていう、キヤノンのプロ機に対する考え方がわかりますよね。

折本:ユニット交換式ですが、僕の中では高級コンパクトの位置づけ。A12 50mmがとても気に入ってました。これでGRがなくなるかと思えば、そんなことはなかった。後に28mmのAPS-Cユニットも出ました。

山田:ユニット交換式って、理想ではあるけど、現実はなかなか難しいなぁーと思ったカメラですね。でも、これもいつも身近に置いてあるカメラだな。

山田:E-P1を買って「これでEVF対応機が出ればな」と思ったら、すぐに出た。

折本:僕もE-P1は長く売るかのなと思ってたら、すぐ後継機種が出て拍子抜けしたのを思い出します。あと、カメラのお約束カラーともいえるブラックが出たのも「あれ?」という感じでした。E-P1ではありませんでしたから。

山田:9-18mm F4-5.6は、今でも常用してますよ、いまもポケットに入ってます。

折本:パナソニックの超広角ズームレンズにコンパクトさでは圧勝していました。マイクロフォーサーズの可能性を改めて感じたレンズです。

折本:新規性の高いアイテムだと量販店より先にネットで火がついて売れる流れは、このあたりの製品からかもしれませんね。最近では量販店のキャッチアップも早いですが。

山田:最初は、なんて乱暴なって思ったけど、取材で使って見たら、超便利でしたね。いまも、イベント取材はこれだなぁ、付けるカメラはどんどん変わっているけど。

山田:ニコンは特にファンを大事にするところがあって、それがグッズ類にも現れてますよね。

折本:古くはニコンようかん。ファン目線で商品化するところが面白いですね。

山田:高校時代、大井町のニコンの工場見学に行ったときに「ニコンせんべい」をもらたけど、ありがたすぎて食べられなかった(笑)。当時、ニコンF2を使ってたから。もう、信仰みたいなもんだよね。

2010年:ソニーからAPS-Cミラーレス「NEX」登場

山田:いわゆるタフ系とは違う切り口で、これはG-SHOCKの流れですよね。単にタフなんではなくて、力強さというか、そういうイメージを持ってる。個性的なカメラでしたよね。格好良かったなぁ。

山田:それまで薄型高倍率モデルはLUMIX TZ一辺倒だったとこに、ライバル登場。GPS内蔵っていう衝撃もありましたね。

折本:HX5Vは人気がありました。当時、良く人に勧めてましたよ。

山田:E-PL1を見て「ミラーレスの本当の形はこれだよね」って言った覚えがある。E-P1もよかったけど、小型軽量化が本質だと思うんですよね、やっぱり。

折本:これ、今使っても画質いいですよね。代わりになるレンズがない。

山田:これは凄いレンズですよね。常に新しい世界を見せてくれる、シグマの真骨頂ですね、この世界も。

山田:85mmは今でも日々愛用してます。私は銘レンズだと思っていますよ、これ。外観だけ変えてArtラインにすればいいのに。

折本:この辺でシグマは大口径に強いイメージが出てきましたよね。

山田:和モダンセット、京都で買いました。このモデル、京都の大型量販店ができるのに合わせたんだよね、発売を。そんなところ、ほんとうに粋ですよね。

山田:カラーキャリブレーションの自動化。このセンサーが出てくる様子がかわいかった。結局、キャリブレーションって、面倒だし、よく分からない人も多いわけで、これは正解でしたね。

山田:ほんと、出てよかったね。苦節……何年?

折本:80万円台半ばって結構ショックでしたね。中判デジタルバックと比べて、100万円を切るなんて。

山田:この価格は衝撃的でしたね、ほんとうに。まあ、それでも、レンズシステムまで考えると、おいそれと買える値段じゃなかったけど。

山田:凄い衝撃でしたね。最初に見たときに絶句しましたもの。NEXはやっぱり「5」ですよ!極限までダイエットした感じが。ここまでやるか!っていうソニースピリッツを感じたなぁ。

折本:APS-Cセンサーです、あとは骨格だけです、みたいなボディ。それでいてグリップも持ちやすかった。背面のチルト液晶がすっきり収まっているところにも、当時は驚きました。

山田:ほんとうにキレイなカメラでしたね。私も黄色、買ったもんなー。このカメラもいつも手の届くとこに置いてあります。

折本:これもですか(笑)そばに何台置いてるんですか?

山田:こないだ数えたら40台ぐらいあった。幸せです……(笑)

山田:だんだんレンズも明るくなってきました。IXY 30もそうだけど、タッチ時代になるのかならないのか、様子見している感じがしますね。

折本:デジカメのタッチパネル普及が遅かったのはなぜでしょう?

山田:それ相応の画面サイズが必要で、UIもタッチパネルにあわせて設計しなければならない。そもそもソフトに人を割かないのがデジタルカメラ業界で、そこで携帯電話の業界に大きく水をあけられた。あと一番の問題は、他のガジェットより表示系のグラフィック処理が弱いんですよ。

山田:この辺から画像が使われる舞台がカメラからケータイに移り始めた。アプリ屋さんってそういうのを察知するのが早くて、アドビはさすが。そもそもAndroidはもともとはカメラ用のOSだからね、ここ、強調しとこう(笑)

山田:レンズ補正をアピールし始めた頃ですね。RAWなら十分な情報量があるから、そこにレンズプロファイルを当てられる。カメラ内でのレンズ補正が増えてきたため、純正以外のRAW現像ソフトはそれが適用できなかったんですよね。逆にいえば、ボディー内収差補正前提のレンズがたくさん出始めた頃ですね。

折本:スイングパノラマと3Dを合わせたのは面白かったですが、いかんせん3Dテレビが普及しませんでしたね。

山田:ミラーレスのこのクラスのカメラで、ファームウェアで機能アップするのはこの辺の機種からかな。NEXは最初から進化するといっていたので、本当にやるんだと思った。

山田:この頃のサイバーショット良かったよね。このブラウン好きだったなー。この頃って女性向けの色はあったけど、男性向けの色がなかったんだよね。

折本:黒ではなく?

山田:黒ばっかりだと暗くなるからなあ。そろそろ年齢的にも、ブラウンかな?って。でも、いい色でしたよ。

山田:確かにAFが速かったよね。いまでもこのクラスで位相差AFを使ってる富士以外はないですよね、確か。

折本:この像面位相差AFがミラーレスに載れば、と思いましたね。しばらく実現しませんでしたが。

山田:デジタルになってから、超望遠で野鳥を撮る人が増えましたね。ランニングコストかからなくなったし。さらにカメラが高感度に強くなったので、多少F値が暗くても、高画質でコンパクトなレンズが欲しい人が増えたんですよね。これは天体写真も同じですね。機材も昔はすごく高価なものしかなかったけど、カメラの進化がダウンサイジングを促進した感じがありますね。

山田:初代EXILIM CARDの再来みたい。カシオは時々いいものをポンと出すんだけど、機能やら何やらが足りなくて、すぐ引っ込めちゃうんだよね。なんか、残念ですね。

山田:初代の武骨さがかなり洗練されて……。このカメラでは、けっこう楽しんだなあ。とにかく、本体の裸眼3D液晶が凄かったですね。いい意味でのユニークさでいったら、デジタルカメラ史に残るモデルですよね、初代を含め。

山田:これも買った買った。このクラスでライブビューでフルHD動画。まさに、D3000の正常進化モデルですよね。

山田:ハイブリッドISが入ったことで、実際の効果はともかく、安心感があったな(笑)

折本:当時としては高感度画質も良かったです。使っていて文句がなかった。

山田:S95もしばらく、常時携帯モデルでしたね。これも身近に置いてあります。

山田:ニコンが28-300mmを出したってのが衝撃だったな。意外にコンパクトだったし。たぶん、デジタル補正を併用するって割り切ったからこそできたものですよね。でも、「D700」のキットレンズっていうのはどうかな?と思ったけど。

折本:初のトランスルーセントミラーテクノロジー採用モデルでしたっけ?ボディが小さかったですよね。

山田:これは使ったなあ。このサイズになれば使うな、って思った。トランスルーセントって、ミラーレスと一眼レフの、両方のいいとこ取りですよね。しかも、超コンパクトだったし。ほんとにソニーらしいカメラだな。

山田:このクラスだとKissが売れてて、上がるのにちょうどいいというか、ワンランク上のKissみたいな位置づけですよね。

折本:7Dが出たことで、二桁系の役割がそこになりました。Kissでは物足りない人にはちょうど良かったのでは。

山田:このときの「趣味なら、本気で」っていうのは、名コピーだと思いますよ。ほんとうは「趣味なら、本機で」なんだろうけど。

山田:このクラス待望のLレンズでしたよね。でも、テレコン付かないのかーって言った覚えあるな。それで結局、100-400mmから乗り換えられなかったんだよな。

山田:愛用レンズです。今でもずーっと使ってます。ひとつの夢であるF0.95を実現した。

折本:もともとマウントアダプターでコシナレンズを使っている人が多かったところに、アダプターなしで装着できるコシナレンズが登場。喜ばれましたね。マイクロフォーサーズに意外なところから味方が現れた思いでした。

山田:そうですね。開放でのふわっと感。1.4あたりからのキリッと感。絞りを操作する楽しさが味わえるし、それがEVF上で見えるのが凄いですね。今年開催した私の作品展のハガキで使ったカットも、このレンズです。

山田:この重さなら手持ちできるなって感じがした。大昔、FDの時代に一脚につけて400mm F2.8使ってたけど、めっちゃくちゃ重かった。それに比べたら、夢のような世界ですよね。これはユーザーサイドにたった、凄い進化だと思いますよ。

山田:ナノブロックデジタルカメラ、買ったな。着せ替えのほうも買った。これが最初で最後だろうと思って。

折本:100色オーダーカラーもそうですが、ペンタックスはカジュアルな外観にこだわっていました。特にその頃は異色な存在で目立ってました。

山田:よく出したな!って気がした。私にとっては、防塵防滴で本格的な写真が撮れる、雨の日カメラだったな。

折本:オリンパスのスーパーハイグレードレンズは大きくて重いので、このボディじゃないとダメですよね。

山田:うん。アダプター付けてマイクロフォーサーズ機で使っても、やっぱ、違うなって感じですよね。

折本:D300の後継が出ると思ったら、意外にも4桁系のこのモデルでした。D90の進化版という感じでした。

山田:こう来たか、って感じがあったな。値段的にも機能的にもバランスが取れたカメラっていう印象。SDダブルスロットだし。今に続くAPS-Cのメインストリームだね。

山田:PowerShot G系があったけど、ニコンがこういうのを出して、本気度が見えたなあ。

山田:ちょっとわかりにくいけど、これってサンニッパのズームレンズですよね。僕の常用レンズですからね、風景の。とにかく、ズームを意識させない描写力で、ボケもなかなか。テレコンを併用すれば、超望遠系はこれ一本でカバーできるし。その後、画質も上がったけど、どんどん大きく重くなったのが、実は一番残念なんですが。

※記事公開時における「その後、手ブレ補正が追加された」との発言は誤りでした。誤解を招くため、該当箇所を削除いたしました。

折本:フォトキナの原稿を日本で待っていたら、まさかのニュースが飛び込んできて興奮しました。でも現地組は展示機を取材できず、カタログを撮った写真だけ送られてきたという(涙)……何かと思い出深い話題です。結局、発売されませんでしたが。

山田:出ませんでしたね……。

山田:これが今のCM1に続く元祖ですね。この初代のLUMIX Phone、今でも毎日使ってます。画質も十分だし、通話メインなら、ガラケーだよね。

山田:このイベント、取材に行きました。盛り上がってたなぁ。湯浅さんと後藤さんが一緒って、凄い世界ですよね。こういうイベントが成り立つってことは、カメラが趣味に戻ってきた象徴かもしれないなー。

山田:今見てもすごいカメラですね。地図が内蔵されているし、ネットを使わず、どこまでできるかっていうチャレンジですよね。ハイブリッドで、GPSが効かない屋内でもかなり正確に位置を捉えられる。屋内で使うケースが多いデジタルカメラに最適なシステムですよね。できれば、もっと軽いカメラに搭載して欲しかった。このあとが続いていないのが、ほんとに残念ですね。

山田:このサイズなら、常用機にいいなって思った記憶ありますね。私がベルトケースに入れて持ち歩いた、最初のミラーレスです。この考え方は、そのままいまのGMに受け継がれてますよね。

折本:AF微調整機能が各社のカメラに搭載された頃ですね。分かって使う人にはいいのでしょうが、個人的には怖くて絶対触らない機能(笑)。フィルム時代でいえば、シャッター幕を触らないくらいの気持ちです。

山田:わかる。私も使っているけど、たいていのカメラは、多少、ずれているんですよね。でも、それを気にし出すと、大変なことになる。あと、正確なピント位置って、なんだろう?と思ったりしますね、クセのある、収差の多いレンズだと、それで味が変わるので。

山田:このサイズならいいなと思ったら、ほんとうになっちゃったね。しかも、18-270mmで。超高倍率ズームに掛けるタムロンの意気込みが伝わってくる製品ですよね。

山田:このモニター、いまもメインで使ってます。NECのハイエンド系では、バックライトが蛍光管の最後の製品ですね。当時のLEDバックライトは色がどうも……。結局、バックライトに含まれていない光は表示できないわけですから、蛍光管のほうが組成のいい光がでていたんですよね。このあと、LEDの時代になりますけど、必ずしも最新のものがいいとは限らない例ですね。

山田:このときも「おまえが悪い」って言われたなあー。

折本:さすが黎明期からのデジタルカメラ伝道師(笑)

(次回は2011年からです)

(デジカメWatch編集部)