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オリンパスとパナソニック、「マイクロフォーサーズシステム」規格を発表

〜レンズ交換式のミラーレス機を実現、従来レンズも使用可能

 オリンパスとパナソニックは5日、「マイクロフォーサーズシステム規格」を発表した。既存のフォーサーズ規格のフランジバックを約50%短縮することで、ボディとレンズをより小型化。軽量小型なレンズ交換式デジタルカメラを実現するという。具体的な製品化の時期は未定。


マイクロフォーサーズシステムのロゴ 左からオリンパスイメージングの大久保雅治社長と、パナソニックAVCネットワークス社の吉田守副社長


 マイクロフォーサーズ(MICRO FOURTHIRDS)システム規格とフォーサーズシステム規格の主な違いは次の通り。

  • フランジバック(マウントと撮像素子との間隔)を約50%短縮
  • マウント外径を約6mm縮小
  • マウント電気接点数を9点から11点に増加


 撮像素子の対角長および素子サイズは、フォーサーズシステム規格と共通。レンズは専用設計となるが、マウントアダプター経由で既存のフォーサーズレンズも装着できる。

 マイクロフォーサーズシステムメリットとして両社は、ボディおよびレンズの小型軽量化をあげている。特に広角レンズにおける小型化が期待できるという。

 具体的なフランジバックの長さは約20mmで、レンジファインダー機より短い。都内で行なわれた発表会では、「ミラーを入れることは不可能、ミラーレスのシステムになる」(オリンパスイメージングSLR事業本部長、小川治男氏)との発言があった。事実上、ライブビュー専用規格として位置づけられている。

 また、動画撮影を盛り込む可能性もあるとし、小川氏は「静止画と動画のボーダレス時代のデジタル一眼を追求する」と説明している。

 パナソニックAVCネットワークス社の吉田守副社長も、「交換レンズで動画撮影ができる。カムコーダーユーザーの取り込みなど、色んな可能性を秘めた規格。オリンパスさんと大事に育てていきたい」とコメントした。


ロゴには白抜きバージョンも規定 拡張規格ではフランジバックとマウント径が変わる

マウントアダプターで互換性を維持。マイクロフォーサーズ機のボディはかなり薄い

フランジバックは約50%減となる約20mm マウント径は6mm縮小

会場にあったティザーサンプル。左が拡張規格、右がフォーサーズシステム規格 マウント径の違い

フォーサーズ→マイクロフォーサーズのマウントアダプター。レンズ側のピンは9点 マウント側は11点となる

 なお、EVFやレンジファインダーなどの採用には具体的に触れていない。「自由度のある形態が考えられる。コンパクトデジタルカメラのような形や、一眼レフのような使い勝手を提供する方向もある。一種類に限定するものではないので、ご期待いただきたい」(小川氏)とのことだ。

 なお、増設した接点の役割は、ライブビュー時におけるAF関連の強化と、将来の動画にまつわる拡張に備えるためとしている。


コンパクトからのステップアップ層を狙う

拡張規格のコンセプトは「高画質スリム一眼」
 両社とも今後は、フォーサーズシステム規格とマイクロフォーサーズを並行して市場に投入するという。

 ユーザー層の棲み分けとして両社が強調したのは、ファミリー層と若い女性への一眼レフの広がり。デジタル一眼レフカメラの普及でコンパクトからのステップアップ組が増加している中、現在のコンパクト市場9,290万台に対してデジタル一眼レフは747万台にすぎず、かつての銀塩一眼レフ最盛期に匹敵する数字ながら、コンパクト市場に比べるとまだ少なく、開拓の余地があるという。

 しかもオリンパスによると、コンパクト市場の20%が「一眼レフカメラを検討したが、コンパクトを買った」層になるという。

 オリンパスは、一眼レフが敬遠される理由を「大きさ/重さ」と「簡便/気軽さ」に分けて説明。新規格こそそうした層の取り込みに適したものとアピールし、コンセプトを「高画質スリム一眼」と説明した。

 また、パナソニックの吉田氏は、初めて一眼レフを使用するユーザーが2007年に15%、2008年に23%と増加傾向にあることを指摘。現在の一眼ユーザー層が銀塩カメラの移行ユーザーと、コンパクトデジタルカメラからのステップアップ層に分かれると分析し、オリンパスと同じく、マイクロフォーサーズシステムをステップアップユースに位置付けた。加えて、既存の一眼レフユーザーのサブユースとしてのポジショニングも提案している。


デジタル一眼レフカメラの新規ユーザー層 マイクロフォーサーズシステムの位置付け

 オリンパスイメージングの小川氏は、「フォーサーズは一定の理解を得ていると自負しているが、現状のシェアには満足していない。これまで通りフォーサーズの進化と両輪で事業運営する。ただし、両規格のユーザー層のポジションで、ボリューム感はそれぞれ変わる可能性はある」とコメント。

 パナソニックの吉田氏も「カメラブランドとしてきっちりフォーサーズを立てていきたい。ともに継続してやっていく。(拡張規格の)一番の目的は、新しいユーザー層を広げること」とした。


シグマも拡張規格に賛同

 拡張規格にはオリンパス、パナソニックに加えて、シグマから賛同を得ているという。そのほかのフォーラム参加者については、「案内はしている」段階。

 賛同者についてオリンパスイメージングの大久保雅治社長は、「新しい規格に賛同するだけでなく、一緒に普及を図る強い意志を持つ企業はウェルカム」との意思を表明。さらに、「ある意味では(フォーサーズシステム規格を)オープンでやってきたが、今後は新しい一眼の事業展開をやっていただける企業様を募りたい。あえていえば、今後は無条件のオープン規格とは一線を画するものになるかもしれない」とコメントした。

 両社とも製品の具体的な投入時期は未定。9月23日にドイツで開幕する「Photokina 2008」においての出品も未定としている。



URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.olympus.co.jp/jp/news/2008b/nr080805fourthirdsj.cfm
  パナソニック
  http://panasonic.co.jp/


( 本誌:折本 幸治 )
2008/08/05 18:34
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