キヤノン、IXY初の広角端F2レンズと裏面CMOS搭載の「IXY 30S」


 キヤノンは、裏面照射型CMOSセンサー搭載のコンパクトデジタルカメラ「IXY 30S」を5月27日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は4万円弱の見込み。カラーはイエロー、レッド、ホワイト、ブラック、シルバーの5色。

イエローレッドホワイト
ブラックシルバー

 1/2.3型有効1,000万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載するコンパクトデジタルカメラ。感度はISO125〜3200(ローライトモード時はISO6400まで可変)。ISOオート設定時の感度上限を従来のISO800からISO1600に向上した。

 レンズは35mm判換算の焦点距離28〜105mm、開放F2〜5.3の光学3.8倍ズーム。同じく広角端開放F2のレンズを搭載する「PowerShot S90」(2009年10月発売)とはズーム倍率や広角端の開放F値が同じだが、センサーサイズが異なるためレンズユニットを新規に開発。さらに薄型化している。ボディの厚さはPowerShot S90の30.9mmから23.6mmになったが、望遠端での開放F値はPowerShot S90のF4.9からF5.3と暗くなった。

 2009年10月発売の「PowerShot G11」とPowerShot S90が搭載した、高感度センサーと画像処理エンジン「DIGIC4」の組み合わせでノイズ軽減とダイナミックレンジの拡大を実現するという「デュアルクリアシステム」は、全世界共通の名称「HS SYSTEM」に統一。IXY 30Sでは、同じ感度であれば従来機種より約60%ノイズが少なく、同じノイズレベルであれば1.5段分高い感度で撮れるとしている。

広角端で開放F2のレンズを搭載しながら厚さ23.6mmを実現同梱品

 撮影モードにシャッター優先AE(Tv)、絞り優先AE(Av)を追加。レリーズには、「顔セルフタイマー」、笑顔に反応してシャッターを切る「スマイル」、ウインクを認識する「ウインクセルフタイマー」も使用可能。シーンモードには春モデルの一部機種に搭載の「魚眼風」、「ジオラマ風」などを継承した。

 連写機能は、ストロボを発光しない場合フル画素で約3.7コマ/秒。記録サイズが2.5Mに固定される「ハイスピード連写」では約8.4コマ/秒。いずれの場合も記録メディアの容量いっぱいまで撮影を続けられる(フォーカスと露出は1枚目で固定)。

 再生モードには、メモリー内の撮影画像の色合いや被写体などから関連性のあると思われる3枚の画像を表示し、それらを選択することで再生が進む「連想再生」を春モデルに引き続き搭載する。

 動画記録は最大1,280×720ピクセル/30fpsのMOV(H.264)。録画中の光学ズームが可能で、本体には新たにステレオマイクを搭載した。また、最大30秒まで320×240ピクセル/240fps(再生時30fps)のハイスピード動画記録にも対応する。撮影したハイスピード動画は「ZoomBrowser EX」および「ImageBrowser」内の「Movie Edit Task」を使用し、再生速度を1/8倍速から等倍速まで変更して再生できる。

 液晶モニターは3型23万ドットの「クリアライブ液晶G」。アスペクト比は16:9。タッチパネルの搭載は見送った。

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードに対応。電源はリチウムイオン電池の「NB-6L」。

 本体サイズは100×23.6×54.1mm(幅×奥行き×高さ)、撮影時重量は約175g。

イエロー
レッド
ホワイト
ブラック
シルバー
専用ケース「IXC-400」も用意する。写真はイエローIXC-400(レッド)
IXC-400(ホワイト)IXC-400(ブラック)

【2010年5月26日】液晶モニターの仕様を追記しました。

(本誌:鈴木誠)

2010/5/11 13:00