パナソニック、マイクロフォーサーズ準拠モデル第3弾「DMC-GF1」

〜LVF省略の小型ボディ。AVCHD Liteにも対応

 パナソニックは、マイクロフォーサーズシステム規格に準拠したレンズ交換式デジタルカメラ「LUMIX DMC-GF1」を9月18日に発売する。価格はオープンプライス。本体色はエスプリブラック、アーバンレッド、シェルホワイト。商品ラインナップは次の通り。

商品名店頭予想価格発売日
DMC-GF1Cレンズキット
DMC-GF1本体+LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.
9万円前後9月18日
DMC-GF1Kレンズキット
DMC-GF1本体+LUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.(エスプリブラックのみ)
9万円前後
DMC-GF1ボディ
DMC-GF1本体(エスプリブラックのみ)
7万円前後
GF1C-K(エスプリブラック)GF1C-R(アーバンレッド)
GF1C-W(シェルホワイト)GF1K-K(エスプリブラック)

 DMC-G1(2008年10月発売)、DMC-GH1(2009年4月発売)に次ぐ、パナソニックのマイクロフォーサーズ機「LUMIX G」シリーズの新製品。今回はパームグリップ部や内蔵LVF(ライブビューファインダー)を省略し、コンパクトデジカメを思わせるスタイリングで登場した。また、G1では不可能だった動画記録にも対応している。

 従来通り、マイクロフォーサーズ対応の交換レンズを装着可能。LVFは外付けオプション「DMW-LVF1」として用意する。なお同時発表の交換レンズ「LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.」については、別ページで紹介したい。

クイックリターンミラーを使わないライブビュー専用設計

内蔵ストロボ搭載で世界最小ボディ

 スタイリングはコンパクトデジタルカメラの「LUMIX DMC-LX」系を思わせるもの。本体サイズは119×36.3×71mm(幅×奥行き×高さ)で、DMC-G1より幅5mm、奥行き8.9mm、高さ12.6mmの小型化に成功している。重量はDMC-G1から10g軽い約285g。その代わりLVFを外付けとし、液晶モニターもフリーアングル式ではなく固定式を採用した。アスペクト比3:2、3型46万ドットという液晶モニターのスペックに変化はない。外装にはアルミニウム素材を採用。

 6月発売のマイクロフォーサーズ機、オリンパス・ペンE-P1と類似したサイズながら、内蔵ストロボを装備。照射角は14mm(35mm判換算で28mm相当)となる。パナソニックでは本機を「内蔵フラッシュ搭載のレンズ交換式デジタルカメラとして世界最小・最軽量ボディ」と説明している。E-P1と違い、ボディ内手ブレ補正機構は搭載していない。

 撮像素子はDMC-G1と同様、有効1,210万画素の4/3型Live MOSセンサーを搭載。アスペクト比16:9、3:2、4:3の記録が可能だが、DMC-GH1が搭載する「マルチアスペクト」(アスペクト比を変えても記録画素数を損なわない)ではなく、いずれも4:3からの切り出しになる。また、DMC-GH1から採用が始まったアスペクト比1:1も選択できる。1:1に関してはDMC-GH1も4:3からの切り出しで、本機も同様となる。

AVCHD Liteを採用

 動画記録機能も搭載。ただしDMC-GH1が採用するAVCHDではなく、コンパクトデジタルカメラのDMC-TZ7やDMC-ZX1が搭載するAVCHD Liteを採用した。フルHD(1,980×1,080ピクセル)での記録は不可能だが、1,280×720ピクセルでの記録に対応する。 60p記録(センサー出力30コマ/秒)に対応。転送レートは17Mbps、13Mbps、9Mbps。DMC-GH1と同様、Motion JPEGでの記録も選択できる。

 シャッターボタンの左横に独立した動画ボタンを搭載。DMC-GH1から引き続き、動画撮影時にも「おまかせiA」を適用させることが可能で、シーンに合わせてカメラが「風景認識」、「顔認識」などを行なう。顔認識を応用した「個人認識」も搭載。LUMIX GではDMC-GH1からの機能だが、今回から最大3名までの認識に対応し、名前の同時表示に対応した。

 DMC-GH1、DMC-G1にあったマイカラーモードは大幅に進化した。これまでは「光の色」、「明るさ」、「鮮やかさ」などのパラメータを変えて自分好みの絵作りを行なう機能だったが、今回は「ポップ」、「レトロ」、「ピュア」、「シック」、「モノクローム」、「ダイナミックアート」、「シルエット」といったプリセットの効果を画面上で確かめながら撮影できるようになった。従来の機能は「カスタム」として用意してある。また、「背景ボケ」モードも新機能。絞り開放のボケ効果を事前にプレビューできる。

 記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。バッテリーパックはDMC-GH1およびDMC-G1と共通。リチウムイオン充電池のDMW-BLB13を使用する。ビエラリンク対応のHDMI端子も装備。

主な仕様
 DMC-GF1DMC-GH1DMC-G1E-P1
メーカー名パナソニックオリンパス
発売時期2009年9月2009年4月2008年10月2009年6月
撮像素子タイプLive MOS
総画素数1,306万1,398万1,306万1,310万
有効画素数約1,210万約1,230万
サイズ4/3型
最高感度ISO3200ISO6400
手ブレ補正機構レンズ内ボディ内
ダスト対策
ライブビューファインダー外付内蔵
液晶モニターサイズ3型
ドット数約46万約23万
フリーアングル
連写約3コマ/秒約3.5コマ/秒約3コマ/秒
記録メディアSDHC/SDメモリーカード
内蔵ストロボGN(ISO100)611
電源DMW-BLB13BLS-1
本体サイズ119mm124mm120.5mm
奥行36.3mm45.2mm35.0mm
高さ71.0mm89.6mm83.6mm70.0mm
重量(本体のみ)約285g約385g約335g

 

外部ライブビューファインダーをオプションで用意

 同時発表の主な専用オプションは次の通り。

・外部LVF(ライブビューファインダー)

 外付けLVF「DMW-LVF1」は9月中旬に発売。価格はオープンプライス。店頭予想価格は2万円前後の見込み。

 フィールドシーケンシャル方式を採用し、ドット数は20.2万、視野率100%、倍率1.04倍(35mm判換算0.52倍)。リコーのGX100およびGX200用の外付けEVF「VF-1」と同様、上90度にまでチルトできる。DMC-GF1のホットシューに取付ける。背面上部に本体との接点を設けている。アイポイントは約13mm。

 本体サイズは約28.4×41.5×42.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約24g。

・本革ボディケース

 速写ケースタイプのGF1専用ケースで、ブラックのDMW-CGB1-KとベージュのDMW-CGB1-Cを用意。価格はオープンプライス。店頭予想価格は5,000円前後の見込み。

 本体サイズは126×41×65mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約45g。

DMW-CGB1-KDMW-CGB1-C

・本革レンズジャケット

 本革ボディケース「DMW-CGB1」と組み合わせて使うレンズジャケット。LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.を装着したDMC-GF1専用で、ブラックのDMW-CGL1-KとベージュのDMW-CGL1-Cを選べる。価格はオープンプライス。店頭予想価格は7,000円前後の見込み。本体サイズは135×82×92mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約70g。

 また、DMC-GF1とLUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.を組み合わせた場合のレンズジャケットもラインナップ。型名はブラックがDMW-CGL2-K、ベージュがDMW-CGL2-C。本体サイズは135×120×92mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約90g。店頭予想価格は7,000円前後の見込み。

 どちらも利用にはボディケースのDMW-CGB1が必要。

DMW-CGL1-KDMW-CGL1-C
DMW-CGL2-KDMW-CGL2-C

・ソフトケース

 型名はDMW-CG3-K。LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.を装着したまま収納できるコンパクトなケース。価格はオープンプライス。店頭予想価格は4,000円前後の見込み。

 本体サイズは153×93×93mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約85g。

DMW-CG3-K

【2009年9月2日】画像を追加しました。

(本誌:折本幸治)

2009/9/2 15:33