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パナソニック、LUMIX春モデル6機種の発表会を開催

~「お嬢様カメラ」と「奥様カメラ」で世界シェア10%を目指す

 パナソニックは31日、東京有明のパナソニックセンターでコンパクトデジタルカメラの記者発表会を開催した。発表したのは、LUMIXの春モデル6製品。


会場の様子 お嬢様カメラのDMC-FX30(左)と奥様カメラのDMC-TZ3

お嬢様と奥様がターゲット

パナソニック マーケティング本部副本部長の平原重信氏
 発表会ではまず、マーケティング本部副本部長の平原重信氏が、新モデル開発の背景と、コンセプトについて説明した。

 平原氏は、「LUMIXを市場に投入してから2007年で6年目。その間、多色展開、光学12倍ズーム、光学式手ブレ補正、ビーナスエンジン、広角28mmズームレンズなど業界のトレンド作りに貢献してきた」と、これまでの機能を紹介した。

 販売面では、市場の成長とともに大きく売上を伸ばすことができたと述べ、2006年4月~同12月は金額シェアで17%を占めた(CIPA発表)という。

 同氏は、ユーザー層の変化に触れ、団塊世代を中心とした中高年層と、女性ユーザーの購入者増を指摘。現在、市場の3人に1人が女性ユーザーという。その上で、「デジタルカメラは、個人のこだわりで選んでもらう商品になった」と述べた。

 また、「ユーザーのニーズの多様化から、カメラに求められるニーズも多様化している」と高機能化の必要性を訴えた。一方、高機能化を進めても、気軽に使うためのコンパクトさは絶対条件だとした。


これまでの新技術 ユーザー層の変化

 続いて、春モデルの主力機種となる「DMC-FX30」と「DMC-TZ3」のコンセプトの説明に移った。

 平原氏は、FX30のメインターゲットを「流行に敏感な、機能にもスタイルにもこだわるお嬢様」とし、“お嬢様カメラ”という愛称を披露。28mm相当の広角レンズを「集合写真や自分撮りでもフレームから切れずに撮れると」アピールした。


DMC-FX30の主な特徴 トリプルブレ補正を搭載

 FX30のプロモーションには、現在LUMIXのイメージキャラクターとなっている浜崎あゆみさんを引き続き採用。「Ayuは『スゴうす』」をキャッチコピーに高機能と薄さを訴求する。

 発表会では、現在制作中の暫定CMを公開した。同CMは、「デジカメの最先端を切り開いたLUMIX」と始まり、浜崎さんが手ブレ、広角28mm、トリプルブレ補正、薄さなどをアピールする内容となっている。


FX30のイメージキャラクターは浜崎あゆみさん FX30のCM




 一方のDMC-TZ3は、「旅行や趣味などをアクティブに楽しむ団塊世代の奥様」をターゲットにしたという。愛称は、“奥様カメラ”。平原氏は、「記念に残したいシーンでその機能を存分に発揮できる。奥様や団塊世代にズームの楽しさを提案していく」と述べた。

 また同氏は、TZ3の3型液晶モニターについて「老眼の方でも見やすく、撮るときにしっかり確認できる。撮影後は、みんなで写真を見られる」と大型液晶モニターの使いやすさを訴えた。


DMC-TZ3の主な特徴 超望遠撮影を提案

3型の液晶モニターもアピールした

 TZ3のイメージキャラクターには、綾小路きみまろさんと長山藍子さんを起用。中高年に人気という2人のコンビでTZ3を宣伝する。

 会場では綾小路さんと長山さんからのビデオメッセージを上映した。そのなかで、綾小路さんは世界最小の10倍ズームを「きみまろズーム」と命名し、「こんなものは、今までになかった」と述べた。長山さんは液晶モニターの大きさに注目し、「とても見やすい」とコメント。さらに、「ハンドバッグに入れても邪魔にならない」とTZ3の印象を語った。


TZ3のイメージキャラクターは、綾小路きみまろさんと長山藍子さん 綾小路さんからのビデオメッセージ

TZ3のズームを「きみまろズーム」とした


こちらは長山藍子さん

 平沢氏は、FX30とTZ3について「コンパクトデジタルカメラ市場の活況を支える要素を備えた機種。お嬢様と奥様それぞれの“欲しい”がぎゅっと詰まったカメラ」と総括。

 また同氏は、SDメモリーカードによる「LUMIX Link」も紹介。薄型テレビ「VIERA」による“テレ写”、DVDレコーダー「DIGA」でのDVDへの写真の保存、コンパクトプリンタでのPCレスでの手軽なプリントなど様々な楽しみ方を提案した。最後に、「写真を楽しむための、AVメーカーならではのアイデアをこれからも提案していく」と締めくくった。


LUMIX Link テレ写のデモ

コンパクトフォトプリンタでのプリント実演を行なっていた

デバイスから完成品までを一貫生産

DSCビジネスユニット企画グループマネージャーの房忍氏
 LUMIXが採用した技術の詳細を、DSCビジネスユニット企画グループマネージャーの房忍氏が解説した。

 まず、LUMIXがこれまでにないコンセプトの製品や新しい特徴を提供できる理由を述べ、優れた光学技術、手ブレ補正用ジャイロ、信号処理LSI(ヴィーナスエンジン)、撮像素子などの基幹技術を自社内に持っており、デバイスから完成品までの一貫生産を行なっているためとした。

 また、ブラックボックス技術の一例を挙げ、同社のガラスプレス非球面レンズによる高い画質をアピールした。他社の28mmレンズとの比較では、中心部の画質は同等としながらも、周辺部ではLUMIXが優れているとし、Leica DCレンズの優位性を強調した。

 なお、2006年度の出荷台数は400万台以上で、世界シェアは2006年から2007年にかけて2~3%上昇したという。現在、年間販売800万台、シェア10%を目標にしているとした。

 デジタル一眼レフカメラに関しては、「DMC-L1の発売以降、レンズの充実が求められている」(房氏)とし、2006年のPhotokinaで発表した、「Summilux 25mm F1.4 ASPH.」を今春に発売するとした。また、ボディについては、「現在開発を進めている段階。LUMIXらしいプレミアム性のあるカメラになる」(同氏)とのべた。


国内の各工場で生産する Leica DCレンズは周辺でも画質の低下が少ない

被写体の動きが無いと判断したときは、自動的に感度を下げノイズの少ない写真が撮れる FX30のレンズ構成。EAレンズと5枚の非球面レンズでレンズユニットの薄型化を図った

TZ3のレンズ構成。新開発の非球面レンズとEDレンズにより薄型化を実現

TZ3のマルチアスペクトの説明。従来は、CCDをトリミングする形で使用していたため、画角が狭くなり、画素の無駄も生じていた TZ3では従来よりも、一回り大きいCCDを使用することで、同じ画角を実現。画素の無駄も少なくなった

DMC-FX30

 発売は2月22日。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万円前後の見込み。


センシュアルブラウン。化粧品をイメージしたカラーという 上から見たところ。FX01などより薄くなった

背面 FX30のレンズユニットカットモデル

使用レンズ FX07とのレンズユニットの比較

分解モデル 専用ケースもお嬢様風のデザイン

DMC-TZ3

 発売は3月9日。価格はオープンプライスで4万7,000円前後の見込み


外装にはステンレス素材を使用した。写真の色はブルー 背面。モードダイヤルの動きを液晶画面に表示できる

前モデルのDMC-TZ1より薄くなっている。グリップも小さくなった

レンズユニットのカットモデル 使用レンズ

分解モデル 専用ケース。バッテリー収納部が付属する

DMC-FZ8

 発売は2月9日。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5万円前後の見込み


シルバー 背面

DMC-FS1

 発売は2月9日。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3万円前後の見込み。


ブルー 背面

DMC-LZ7

 発売は2月9日。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3万3,000円前後の見込み。


シルバー 背面



URL
  パナソニック
  http://panasonic.jp/

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( 本誌:武石 修 )
2007/01/31 22:28
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