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カシオ、薄型になった「HIGH SPEED EXILIM」発表会


 カシオは9日、「HIGH SPEED EXILIM」シリーズの新製品、「HIGH SPEED EXILIM EX-FC100」と「HIGH SPEED EXILIM EX-FS10」の発表会を都内で開催した。

 EX-FC100とEX-FS10は、ともに30コマ/秒の連写機能やハイスピードムービなどを特徴とするHIGH SPEED EXILIMの新製品。一眼レフカメラを思わせる従来のHIGH SPEED EXILIMから一転、一般的なコンパクトデジタルカメラに近いスタイリングを採用した。

 素早く動く被写体をスロー表示しながら好きなタイミングでシャッターを切れる「スローモーションビュー」やカメラが自動的に人物の「一番いい表情」を記録する「いち押しショット」などを装備する。両機種の主な違いは、EX-FC100のみセンサーシフト式手ブレ補正機構を装備する点と、レンズのズーム倍率、液晶モニターサイズなど。

 発売日は、EX-FC100のホワイトが2月20日、ブラックが2月27日、EX-FS10が4月上旬。店頭予想価格はともに5万円前後の見込み。

 各機種についての詳細は別記事を参照されたい。

 カシオ、高速連写モデルに薄型5倍ズーム機
 カシオ、最薄部14.3mmの「HIGH SPEED EXILIM」


HIGH SPEED EXILIM EX-FC100 会場の様子

より多くのお客様にハイスピード技術を体感してもらいたい

専務取締役の鈴木洋三氏
 専務取締役の鈴木洋三氏は、2008年に発売したEX-F1とEX-FH20について「国内外から多くの賞を受賞するなど高い評価をいただいている」と述べたのち、「今回の新製品はこれをスリムコンパクト化したことで、より多くの皆様にハイスピード技術を体感していただけると思う」と新製品を紹介した。さらに発表済みのダイナミックフォト機能搭載機種についても「世界で初めて動画の合成ができる画期的なデジタルカメラ」と強調した。

 また昨今の厳しい経済環境にも言及し、その上で「ハイスピードとダイナミックフォトは、初のデジタルカメラであるQV-10、2002年のEXILIM CARDに続く第3世代として、世の中に強烈なインパクトを与える商品群だと信じている」と述べて挨拶を終えた。


ハイスピード技術が事業の軸

常務取締役の高島進氏
 デジタルカメラ事業に関しては常務取締役の高島進氏が説明にあたった。同氏は「ハイスピード技術」をデジタルカメラ事業の軸と位置付け、ハイスピードジャンルの拡大と、ダイナミックフォトによる新ジャンルの提案を行なった。

 ハイスピード技術についてはHIGH SPEED EXILIM EX-F1、EX-FH20をプロ・ハイアマ層に向けた製品とし、HIGH SPEED EXILIM EX-FC100と同EX-FS10はスリム型デジタルカメラと同等のサイズを持つコンシューマ向けの製品であることをアピールした。

 ダイナミックフォトについては従来の「撮る楽しさ」、「見る楽しさ」に加えて「創る楽しさ」を提案した。これまでプロ用の機材やソフトウェアでしかできなかった映像合成をカメラの中で簡単にできる点を強調し、ハイスピード技術の展開とあわせて、「新しいデジタルカメラの楽しみ方を提案したい」とまとめた。


ハイスピード技術の展開 想定顧客セグメント

画像合成による写真の楽しみ方を訴求

QV事業部開発統轄部長の中山仁氏
 製品の説明はQV事業部開発統轄部長の中山仁氏が担当した。

 HIGH SPEED EXILIMの持つ機能であるパスト連写、HS手ブレ補正、HS夜景モードなどを改めて解説したのち、「スローモーションビュー」や「いち押しショット」といった新機能を紹介した。コンシューマへの普及を図るため搭載したという。また、「スローモーションビューボタン」の搭載もアピールしていた。

 PCBやセンサーユニットなどといった部品のコンパクト化にあたっては、熱対策のノウハウを蓄積したという。同氏は「他メーカーには簡単にはまねできないと思う」と自信をのぞかせた。

 オプションとして「EXILIMステーション」も紹介した。テレビへのHDMI出力が可能なほか、外付けHDDやプリンターへの接続も可能で、PCを用いることなく画像を保存、プリント、鑑賞できるとしている。価格・発売日ともに未定。

 最後に「撮影するとき、従来はカメラを構えると被写体は停止していないといけないというのが撮る側、写る側ともに当たり前だが、これからは一番良いシーンをカメラが自動的に撮るというのが当たり前になると思う。こういったものを通して、新しい写真文化をつくっていきたい」と締めくくった。


カメラのスリム化・コンパクト化にあたって、様々な工夫を凝らしたという 「スローモーションビュー」や「いち押しショット」などが今後のスタンダードになっていくという

高速な画像処理性能を活かして「ダイナミックフォト」を実現 ダイナミックフォト概要

空手家の小林由佳選手によるデモンストレーションも

空手家の小林由香選手
 発表会後は新製品の「EX-FC100」や「EX-FS10」のタッチ&トライコーナーを設けた。スローモーションビューを試せるコーナーでは、空手家の小林由佳選手によるデモンストレーションが実施され、賑わいを見せていた。

 デモンストレーションは、用意された的に高速で繰り出した蹴りが命中する瞬間をスローモーションビューでとらえるというもの。スローモーションビューの仕組みについて、説明員に詳しく尋ねる声をよく耳にした。

 また、ダイナミックフォトのコーナーも設置。子どものモデルを撮影して、画像の合成を試せた。


蹴りが的にヒットする瞬間をとらえたもの。ブレもなくシャープにとらえている EX-FC100(左)とEX-FS10(右)の厚みの差

手前がEX-FC100、奥がEX-FS10。ハイスピードムービー切り替えスイッチの形状が違う 左がEX-FC100、右がEX-FS10。バッテリー室とメモリーカードスロット

ともに30fps撮影用ボタンとスローモーションボタンを装備する メニュー内容は共通だがモニターの大きさが異なる

Eye-Fi通信を「切」にすると、自動で画像送信を行なわなくなる 隣には現行機種のEX-F1とEX-FH20も展示していた

ダイナミックフォトのデモンストレーション。子どものモデルの動きと画像の合成を試せた 画像合成中の画面

ダイナミックフォト搭載機種の「EXILIM CARD EX-S12」(左)と「EXILIM ZOOM EX-Z400」(右)も展示した


URL
  カシオ
  http://www.casio.co.jp/

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( 本誌:関根慎一 )
2009/02/09 21:43
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