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流山花火大会を撮る

〜周囲の雰囲気とホワイトバランスにこだわる

 お盆も過ぎ、各地の花火大会もそろそろ終わりだ。私の地元、流山の花火大会は、シーズンの末期にある。隅田川、松戸と「露出間のピントずらし」や「多重露出」、「フィルターワーク」など撮影技法にこだわって撮影したが、今回は、オーソドックスに撮ってみた。

 花火そのものだけでなく、周囲の雰囲気も一緒に写し込みたいので「超広角ズーム」1本で撮ることにした。デジタル専用の超広角ズームは、純正だけでなくレンズメーカー3社がしのぎを削っているジャンルだが、今回は「トキナーAT-X 124 PRO DX 12-24mm F4」を使った。カメラはキヤノン「EOS 20D」だ。


花火大会直前の江戸川の土手。まだまだ会場に向かう人が歩いている
土手の上の道と川沿いには人がいるが、土手の斜面にはほとんど人がいない

 地元の利点を活かし、事前に場所取りをするのではなく、撮影ポイントを動きながら、バリエーションを変えて撮っていきたい。花火の露出はF8からF16の間を基準にバルブで撮影するのは今までと変わらないが、周囲の映り込み具合も考慮した露出を心がけていきたい。そのため、花火が上がる前に試し撮りをし、液晶モニターを確認しながら露出時間の勘どころをつかんでいった。

 露出の基準はISO100で考えていたが、事前の撮影でISO400にセットしていたのを忘れていて、そのままで撮影してしまった。でも、液晶モニターでチェックしながらの撮影だったため、露出のミスで撮影したカットが全てダメ、ということはない。フィルムでは考えられないことで、デジタルならではのメリットを実感した。


花火が上がる直前、会場下の屋台と花火を一緒に写すことを考え、試しに撮る
EOS 20D / 12mm域 / F8 / 1秒 / ISO400 / AWB
屋台の背後に上がる花火。手前の屋台と後ろの花火の露出のバランスがうまく合った
EOS 20D / 12mm域 / F8 / 1秒 / ISO400 / AWB

土手の上の道で撮影。露光時間が長いため、見た目よりもかなり空が明るくなった
EOS 20D / 12mm域 / F8 / 9秒 / ISO400 / AWB
花火が始まって、かなり人の数が増えてきた。人の様子を入れ込んで撮影
EOS 20D / 18mm域 / F8 / 6秒 / ISO400 / AWB

土手の中腹に降りて撮影。花火の写った川面を入れた。露出が明るすぎないよう、絞りを設定し直した
EOS 20D / 20mm域 / F14 / 8秒 / ISO400 / AWB
複数の花火が写るタイミングを狙って撮影。川面が赤くなったのがポイント
EOS 20D / 20mm域 / F14 / 6秒 / ISO400 / AWB

 長めの露出で複数の花火を入れる撮影をしていたら、空が見た目よりも明るく表現される。実際は黒いはずの空が、液晶モニターで見ていると緑っぽく見える。オートホワイトバランスでの撮影だったため、その影響か? と思い、ホワイトバランスを「晴天」に切り替えて撮ってみることにした。


ホワイトバランスを晴天にしたところ、空がオレンジっぽくなった。後で気が付いたが、水平が出ていない
EOS 20D / 12mm域 / F14 / 9秒 / ISO400 / WB:晴天
構図を変えて周囲の花火を見ている人を入れ込んで撮影。花火大会の雰囲気が出せたと思う
EOS 20D / 12mm域 / F14 / 9秒 / ISO400 / WB:晴天

 花火を撮影するときのホワイトバランスは、「オートホワイトバランス」か「晴天」にするのが一般的といわれている。ただ、液晶モニターを見ながら、「空の色の表現を考えると、電球モードで青く表現するのもひとつの方法では?」と思えてきた。緑やオレンジの空よりは、空の色の表現としてはベターだろう。


電球モードのおかげで、空が黒からブルーへのグラデーションへ表現された。花火の色味に違和感はない
EOS 20D / 20mm域 / F14 / 5秒 / ISO400 / WB:電球
写る花火の色合いによっては、白っぽい花火が青みの傾向に出てしまう
EOS 20D / 20mm域 / F14 / 9秒 / ISO400 / WB:電球

 実際に電球モードで写してみると「AWBでは、晴天と電球の中間くらいでホワイトバランス設定されているのでは?」と思えた。オレンジと青の中間調の結果、空がグリーンっぽく写る、という推測だ。花火の色合いが思ったよりも違和感がないため、最初に撮った「屋台の背景に上がる花火」をホワイトバランスを変えて撮ってみることにした。


空が青く写るとともに、屋台の電球照明が補正されている
EOS 20D / 24mm域 / F11 / 4秒 / ISO400 / WB:電球
晴天モードでは、屋台の照明がかなりオレンジに出る。12mmにセットすることにより、花火を見る多くの人が写った
EOS 20D / 12mm域 / F11 / 3秒 / ISO400 / WB:晴天

 人が多く混み合う花火大会では、撮影場所を自由に動けないことが多いが、花火そのものだけを撮ると「どこで撮っても変わらない」ことになってしまう。時には場所取りなどにこだわらず、気軽に周囲の情景をいれながら撮るのもいいものだ、と思った。

 今回はEOS 20Dで、ホワイトバランス設定を変えながらいろいろ写したが、液晶パネルそのものの表示はバックライトがつくものの、操作ボタンは暗いので、わかりづらかった。特にホワイトバランスの設定を変えるボタンは、液晶パネルの前側に似たボタンが4つ並んでいる中にあるので、何度か違うボタンを触れてしまうこともあった。ミスをなくすためには、懐中電灯を持ってくれば良かった、というのが今回の反省点。来年も今回の経験を活かして花火の撮影にチャレンジしていきたい。


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( 木村 英夫 )
2006/08/21 18:07

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