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マミヤ、中判デジタルカメラ「Mamiya ZD」を21日に発売

~予約特典は80mm F2.8標準レンズ

Mamiya ZD。レンズは予約特典のAF 80mm F2.8
 マミヤ・オーピー株式会社は1日、有効2,130万画素CCDを搭載したレンズ交換式一眼レフカメラ「Mamiya ZD」の発売日を12月21日に決定した。価格はオープンプライス。店頭予想価格は130万円前後の見込み。年間生産予定数は4,000台。

 なお、Mamiya ZDと同時に発表されたデジタルバック「ZDバック」は2006年夏ごろの発売を予定している。

 Mamiya ZDは、中判カメラの6×4.5cm判とほぼ同じサイズのCCDを搭載するデジタルカメラで、Photokina 2004で発表後、約1年を経て発売日が決まった。同社では「中判カメラメーカーのマミヤが改めて定義する『中判デジタル』」と説明、プロ以外にはハイアマチュアもターゲットとする。

 なお21日までに本体を予約すると、標準レンズの「AF 80mm F2.8」がもれなく進呈される。




 発表時の仕様と大きな変更はなく、Dalsa製の48×36mm、有効2,130万画素のCCDを採用。6×4.5cm判とほぼ同じサイズだが、マミヤ645AFD II用のレンズをつけた場合の画角は焦点距離で1.16倍相当となる。最大記録解像度は5,328×4,000ピクセル。RAWデータは1ファイル約35MB。

 同社が「最大の特徴」とアピールするのが9μmの画素ピッチ。大型CCDの採用により、余裕のある画素ピッチを実現、広いラチチュードを得たという。感度はISO50~400相当。AD変換は14bit、記録は12bit。画像処理用のASICをDalsaと共同開発し、2,000万画素クラスながら1.2コマ/秒、10コマの連写を可能にしている。

 ローパスフィルターの着脱・交換機構も発表時と同様に製品化される。撮影条件にあわせ、付属のIRカットフィルターの代わりに、別売のローパスフィルター「YC301」に交換可能。各フィルターはカートリッジに収められ、ボディ底面のスロットにカートリッジをあてがい、カートリッジ横のスライダーでボディ内に挿入する仕組み。フィルター未装着ではレリーズできない。

 IRカットフィルターは、CCDが反応する赤外域の光線(不可視)の波長域を光学的に遮ぎり、人間の眼が感じる波長域に合わせるフィルター。別売のローパスフィルターもIRカット能力を含んでいるが、ローパスフィルターによる偽色やモアレを低減したい場合に、IRカットのみを行なうIRカットフィルターに変更する。

 なお、別売のローパスフィルターとして、標準のローパスフィルターとカットオフ周波数の異なる製品の販売も計画しているという。


左からZD、35mmフルサイズ、APS-CサイズのCCD 左がカートリッジに入ったIRカットフィルター、右がローパスフィルター ボディスロットにあてがいスライダーで挿入

 ファインダーは視野率98%、倍率0.75倍のアイレベル式ペンタブリズムファインダー。アイポイントは15mmで、アイピースシャッターも付いている。AF測距点は横一列の3点。絞り優先AE/シャッター速度優先AE/プログラムAE/マニュアル/Xモード(1/125秒)/バルブの各露出制御モードを備える。シャッターは30~1/4,000秒に対応する電子制御式。

 液晶モニターは1.8型。記録メディア挿入部はCFとSDメモリーカードのダブルスロット。電源は1,700mAhの専用リチウムイオン充電池。本体サイズは161.5×90.8×152mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.3kg(本体のみ)となっている。PCインターフェイスはIEEE 1394。

 RAW画像の現像は同梱ソフト「Mamiya Digital PhotoStudio」で行なう。対応OSはWindows 2000/XP、Mac OS X 10.2以降。同社が新規に設計したソフトで、現像前に露出補正などのRAW編集が可能なほか、トーンカーブ、アンシャープマスク、ノイズ除去、レンズ特性補正(周辺光量、ディストーション、色収差)などの調整が行なえる。現像後相当の等倍プレビュー画像を表示するチェックウィンドウも利用可能。現像パラメーターの登録と再利用、現像のバッチ処理などの機能も備えている。


RAW現像ソフト「Mamiya Digital PhotoStudio」 カメラコントロールを行なうキャプチャーウインドウ

 また、IEEE 1394でMamiya ZDを接続すると、同ソフトの機能のひとつ、キャプチャーウィンドウからのカメラコントロールが可能になる。撮影パラメータの呼び出しと適用も可能で、過去の案件と同一条件での撮影が容易に行なえる。

 なお同ソフトはMamiya ZDのみ対応し、単体での発売はない。随時アップデータを同社サイトに公開するという。


マミヤ・オーピー滝沢三規社長
 都内で行なわれた発表会では、マミヤ・オーピー社長の滝沢三規氏が挨拶に立ち、「世界初の中判デジタル」を強調。Dalsaとの連携を図り、「ボディだけではく、今後の展開を視野に入れた発展的な展開を期待したい」と述べた。

 また同社は「中判デジタルカメラとはこうであるという、中判カメラメーカーからの回答」とアピール。「人物やアウトドアにも対応できる。フィールドタイプのビューカメラで風景撮影を楽しんでいる方にも」と、一体型による汎用性の高さを訴えた。

 同社は「645AFD」、「RZ67 Pro2」などの中判カメラに独自のデジタル制御システム「MSCE」を搭載。プロ向けの中判デジタルバックとの通信制御を確立している。Mamiya ZDはそれらと平行しての開発だったが、プロ市場がデジタル一眼レフカメラに移行していることを踏まえてZDに開発を集中、自社製デジタルバックの「ZDバック」については、ZDとの同時発売を見合わせたという。



URL
  マミヤ
  http://www.mamiya-op.co.jp/
  ニュースリリース(PDF)
  http://www.mamiya-op.co.jp/home/company/news_20051201.pdf

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【PIE2005】マミヤブースレポート(2005/03/18)
【Photokina 2004】マミヤ、一眼レフタイプの中判デジタルカメラ「マミヤZD」(2004/09/29)


( 本誌:折本幸治 )
2005/12/01 16:15
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