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エプソン、プリンタ事業は減収に
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中央が経営管理本部長久保田取締役常務
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セイコーエプソン株式会社は、2006年度中間期の連結業績を発表した。売上高は前年同期比5.9%減の6,773億円、営業利益は249.1%増の209億円、経常利益は135.2%増の208億円、当期純利益は前年同期の11億円の赤字から4億円の黒字となった。
同社では、10月18日に4月時点の予想値を、売上高で下方修正、利益で大幅な上方修正していた。今回の発表内容は、同予想に準拠したものとなった。なお、通期見通しは、10月18日に公表したものと変化がないとしている。
情報関連機器事業セグメントの売上高は、前年同期比5.2%減の4,179億円、営業利益は114%増の323億円。
そのうち、プリンタ事業(今年度より情報画像事業から名称変更)は、3月に打ち出した中期経営計画「創造と挑戦1000」の一年次計画において、インクジェットプリンタの出荷数量減少の方針を掲げており、その影響とともに、プリンタの価格低下の影響があって減収。さらに、ドットマトリクスプリンタは低価格機種の販売が増加したが、レーザープリンタは、競争激化により数量減少といった要因も影響した。プリンタ事業の売上高は、3.533億円。
映像機器事業は、プロジェクションTV用OEMエンジンの需要が減少する一方、ビジネス向け液晶プロジェクターの低価格機種の需要が大幅に増加。映像機器事業全体では増収となった。同事業の売上高は12.0%増の522億円。
また、同セグメントの増収要因は、インクジェットプリンタで収益性を重視した商品構成に見直したことに加え、販売費および一般管理費を含むコスト削減による採算性の改善、液晶プロジェクターの増収や、円安効果が影響した。
電子デバイス事業セグメントの売上高は前年同期比10.4%減の2,310億円、営業損失は、半導体事業の固定費の削減効果がプラスに働いたが、ディスプレイ事業の大幅な減収により損失額が拡大し、前年同期のマイナス30億円の赤字から、マイナス83億円の赤字に膨れ上がった。
ディスプレイ事業では、北米を中心とした携帯電話端末の買い替え需要やアジア・アフリカなどの新興市場における新規加入による需要増があって、携帯電話向け電子デバイスが好調に推移したものの、MD-TFD液晶ディスプレイ、アモルファスシリコンTFT液晶ディスプレイおよびカラーSTN液晶ディスプレイにおいて、競争激化の影響を受け、売上高は25%減の1,417億円と大幅な減収。また、半導体事業においても、システムLSIが競争激化に伴う数量減少の影響で8%減の471億円の減収。しかし、水晶デバイス事業は、東洋通信機の事業統合効果により、92.8%増の494億円と大幅な増収となった。
精密機器事業セグメントは、新たに参入した工業用インクジェット装置分野において、シャープ亀山第2工場に納入した液晶パネル向けカラーフィルター量産装置などの実績に加え、堅調な半導体市場の影響によるICハンドラの需要増などにより、売上高は前年同期比7.2%増の460億円の増収となった。また、ウオッチ販売において、国内市場においてソーラー電波時計の需要が増加するなど、高付加価値商品の構成比が上昇したことが利益に貢献。営業利益は前年同期比171.3%増の27億円となった。
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プリンタ事業の業績予想
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セイコーエプソン常務取締役経営管理本部長・久保田健二氏は、「中期経営計画『創造と挑戦1000』では、固定費の削減などの取り組みを通じて、通期の見通しとして掲げている経常利益400億円の達成を目指す」とした。
下期の重点課題としては、インクジェットプリンタ事業においては、年末商戦における新製品の販売拡大、収益性を重視した販売戦略の継続、顧客利便性を高めた消耗品の販売拡大を掲げたほか、ビジネスシステム/レーザープリンタ事業、映像機器事業における収益性の高いビジネスの継続と、商品競争力の高い製品の投入を進める姿勢を示した。
さらに、ディスプレイ事業においては、徹底したコストダウンへの取り組み、要員の効率化や拠点の効率化による固定費構造改革の推進、半導体事業では拠点集約、構造改革の推進を進める姿勢を示している。
なお、第2四半期の売上高は、インクジェットプリンタの出荷数量減少および価格低下、MD-TFD液晶ディスプレイとアモルファスシリコンTFT液晶ディスプレイの競争激化にともなう価格低下、低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイの受注減少などにより、前年同期比6.5%減の3553億円、営業利益は、ディスプレイ事業が大幅減収となった影響があったものの、ターミナルモジュールと液晶プロジェクターの好調な販売、レーザープリンタのモデルミックス改善、インクジェットプリンタの収益性を重視して商品構成を見直したことによる効果および半導体事業の採算改善などにより、前年同期比26.3%増の139億円、経常利益は25.0%増の145億円、純利益は3.4%増の60億円となった。
■ URL
エプソン
http://www.epson.jp/
平成19年3月期中間決算短信(連結)
http://www.epson.jp/osirase/2006/061025.htm
■ 関連記事
・ エプソン、中間期業績を大幅に上方修正、黒字に転換(2006/10/18)
( 大河原 克行 )
2006/10/25 19:00
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