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キヤノンの内田恒二社長(右)と、キヤノンMJの村瀬治男社長
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キヤノンは、デジタル商業印刷機「imagePRESS」シリーズを8月4日から順次発売する。
「imagePRESS C7000VP」は、A4ヨコをカラー、モノクロとも毎分70枚出力できる商業印刷機。価格はサーバー付きモデルが3,000万円、LIPSプリンタモデルが1,900万円。12月に発売される。
「imagePRESS C1」は、A4ヨコをカラー毎分14枚、モノクロ毎分60枚出力できる、グラフィックアーツ分野をターゲットとした商業印刷機。価格は340万円で、8月4日に発売される。
新開発の微粒子トナー「Vトナー」や、出力エンジン「iPRコントローラ」により高い画質を実現したほか、さまざまな紙(メディア)でも印刷速度が変わらないなど、商業印刷分野で要求される高い安定性と生産性を実現したとしている。
なお国内での販売を行なうキヤノンマーケティングジャパン株式会社は、新規参入に向けて、デジタル印刷市場向けの専任組織を設け、キヤノングループのSIベンダーらと連携するほか、品川のキヤノンSタワーにプロダクションシステムセンターを開設して商談などの便宜を図る。
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imagePRESS C1(左)と、同時発表されたオフィス向け複合機のColor imageRUNNER iR C5180
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imagePRESS C7000VP
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出力エンジンは新開発の「iPRコントローラ」
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やはり新開発のVトナー
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■ 世界トップ100社への戦力として
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内田恒二 社長
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imagePRESSシリーズの発表会には、5月にキヤノン株式会社の代表取締役社長に就任した内田恒二氏が登場し、デジタル商業印刷市場への参入の意気込みを語った。
内田氏はこの新規参入の目的を、2006年から始まったグローバル優良企業グループ構想 フェーズ3の目標である、主要経営指標のすべてにおいて世界のトップ100社に入るためとした。また、フェーズ3の数値目標である売上5兆5千億円、純利益は売上高の10%以上の達成には、新規事業への進出が必須とした。
デジタル商業印刷市場については、「デジタル印刷のワークフローが浸透し、その利便性と経済性が広く認知されるに伴い、デジタル商業印刷という新しい市場が形成されようとしている」と述べた。
imagePRESSが世界共通の新ブランドとして立ち上げられたことで、同社のデジタル出力機器は、家庭向けのプリンターであるPIXUSやSELPHYから、オフィス向けのSateraやimageRUNNER、大判プリンタのimagePROGRAFに、ハイエンドのimagePRESSが加わり、出力機器のラインナップが完成した。これをうけて内田氏は「将来的には、これらの製品群がそれぞれの分野で世界No.1の地位を獲得し、健全な拡大に貢献するようにしたい」と述べた。
また、キヤノンMJの村瀬治男 代表取締役社長は、同社の長期経営構想として「2010年に売上高1兆1,000億円、経常利益率5%以上、一株あたり純利益200円以上」と掲げた。売上高の内訳は「ビジネスソリューションが6,000億円、デジタルフォトが3,000億円、産業機器が1,000億円」であり、ドキュメントビジネスのハイエンド分野と、ITソリューションを高収益事業と位置づけ、グループの連携などにより拡大していくとした。
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キヤノンMJの村瀬治男 社長
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キヤノンMJの長期経営目標
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キヤノン
http://canon.jp/
ニュースリリース
http://cweb.canon.jp/newsrelease/2006-07/pr-c7000vp.html
製品情報(imagePRESS)
http://cweb.canon.jp/imagepress/index.html
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・ キヤノン社長にカメラ開発出身の内田恒二氏(2006/05/11)
( 本誌:田中 真一郎 )
2006/07/04 18:43
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