ジーエフケーマーケティングサービスジャパン株式会社(GfK Japan)は6日、2005年のデジカメ市場の総括を発表した。
これによると2005年通年のデジタルカメラ販売台数は742万9,000台で、前年比97.5%の前年割れとなった。うち家電量販店の販売台数は398万4,000台(前年比99.8%)、カメラ専門店では344万5,000台(前年比94.9%)。
前年割れの原因は「普及率の高まり」と「高機能化に限界が見えてきた」こと。一般ユーザーが要求するスペックはほぼクリアしてしまったため、機種間の差異を打ち出せず、「大きな壁にぶつかってしまった」としている。
また、平均単価は500万画素クラスでは約3万円で安定しているものの、700万画素クラスでは2005年で1万円以上も値下がりしており、コンパクトデジカメにおける利益の薄さを指摘している。
唯一デジタル一眼レフカメラは前年比126.9%と好調だったが、市場全体で見ればデジタル一眼のシェアは6.7%にとどまっており、「市場の起爆剤にはならなかった」としている。
家電メーカーが利益を確保できるデジタル一眼レフに参入すること、ライトユーザーが高機能になったデジタルカメラ付き携帯電話に流れる可能性があることなどから、2006年も厳しい状況が続くとの予測を提示している。
一方、明るい材料としては、デジタルカメラの買い替えサイクルは2年以上としており、2006年はデジカメ市場のピークであった2003年の買い替えユーザーが見込めるとしている。レポートではこうしたユーザーを取り込む要素として、手ブレ補正、高画素化などにより成熟した「撮る」機能に加え、メモリやバッテリの大容量化、インターフェイスの改良などにより「観る」機能の向上を提案している。
■ URL
GfK Japan
http://www.gfkjpn.co.jp/
2005年総括(1-12月期)市場概況(PDF)
http://www.gfkjpn.co.jp/report/documents/ProFi-imaging_0512.pdf
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( 本誌:田中 真一郎 )
2006/02/06 14:01
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