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α380(左)とα330(ノーブルブラウン、右)
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ソニーは18日、同日発表したデジタル一眼レフカメラ3モデルの記者向け説明会を都内で開催した。説明会では「α380」、「α330」、「α230」や関連アクセサリーを披露したほか、商品企画担当者による説明を行なった。
既報の通りα380、α330、α230はソニーのエントリー向けとなるデジタル一眼レフカメラ。いずれも6月25日に発売する。それぞれの詳細については別記事を参照いただきたい。
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左からα330、α380、α230
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背面。左からα330、α380、α230
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3機種とも、従来モデルから外観を大きく変えている。手を掛けやすくしたというグリップは上下の長さが短くなり、幅も薄くなったことでシャープな印象を受けた。ホールド感はよく、引っかかりもよかった。さらに、電源スイッチがシャッターのすぐそばに来たため、右手のみで即座に電源を入れることができた。モードダイヤルは、ボディの肩部分に埋め込む意匠に変更している。モードダイヤルは左の親指で回す感じになるが、指の引っかかりがよく軽快に操作できた。
背面は、操作ボタンを右側に集中させたデザインに変更しており、操作性が向上していた。液晶モニターは「α350」などで採用していた上下チルト式を採用している。また、ライブビュー時のAFは独自の「クイックAFライブビュー」を引き続き採用。位相差AFを利用した高速な合焦は健在だ。会場では試せなかったが、AFはアルゴリズムの改善を施しており、動体撮影時のヒット率が大幅にアップしたとのこと。
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α330のみ用意した新カラー「ノーブルブラウン」。同色の標準ズームレンズも用意した
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ノーブルブラウンは、ブラックのレンズとのマッチングも良いとのこと
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絞りやシャッター速度の設定をグラフィカルに見ることができるようになった
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メニュー画面にもカラフルなアイコンによる表示を採用
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モードダイヤルを回した際にはヘルプに加えて、ワンポイントアドバイスも表示
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画面のカラーは4色から選べる。明るい屋外ではホワイトを、暗い場所ではブラックをといった使い分けを勧めていた
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メモリーカードスロットはSDメモリーカード系とメモリースティックデュオ系のダブルスロットを採用した
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背面操作ボタンのほとんどを右側に集約、コンパクトデジタルカメラに近い操作性を実現したとしている
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ソニー独自の「クイックAFライブビュー」も継承。ライブビュー中も高速な位相差AFが利用できる
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新αのカタログでは少年サッカーの作例を採用。写真家の小澤仲恭氏が撮影を担当した
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●DT 50mm F1.8 SAM
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重量は170gで、持ったところかなり軽い印象だった
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マウント側
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α380に装着したところ
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DT 50mm F1.8 SAMは、“ポートレートレンズ”として訴求する。「レンズキットの次にぜひ使って欲しいレンズ」としている
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●HVL-F20AM
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薄型でコンパクトに仕上がっている
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横のレバーを操作すると、発光部が内部で上向きになりバウンス発光ができる
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発光部横のレバーを回転させると、さらに到達距離が伸びるテレポジションになる
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α330に装着したところ
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使用しないときは倒した状態で収納できる
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使用時は起こすことで、自動的に電源が入る。倒すと電源も自動でOFFになる
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●そのほかのアクセサリー
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ななめ掛け対応のロングタイプショルダーストラップ(STP-XS2AM)。長さは約90cm。上からホワイト、ブラウン、ブラック
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ロングタイプショルダーストラップの使用例
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安定したホールド感が得られるというハンドストラップ(STP-HS1AM)
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レンズを装着したカメラを包めるラッピングクロス(LCS-WR1AM)も新たに用意した
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レンズキャップや記録メディアが収納できるレンズキャップホルダー(LCS-LC1AM)もラインナップ
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レンズキャップホルダーはバッグなどに下げて使用する。ロングタイプショルダーストラップにも取り付けできる
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■ 「3大障壁を下げ、コンパクトデジタルカメラユーザーのステップアップを促す」
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ソニーデジタルイメージング事業本部AMC事業部商品企画部の竹倉千保氏
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ソニーデジタルイメージング事業本部AMC事業部商品企画部の竹倉千保氏は、「コンパクトデジタルカメラユーザーがデジタル一眼レフカメラを魅力的と思いながら、ステップアップできない理由である、“操作の難しさ”、“重さ”、“高価格”という3つの障壁を低くすることが重要」と説明。
今回の新αは、コンパクトデジタルカメラから初めてデジタル一眼レフカメラを使うユーザーに向けて、「はじめて一眼」と銘打ってアピールしていく。
特に操作の難しさについては、UIの一新でわかりやすさを訴求した。メニュー画面や撮影パラメーターの表示をグラフィカルにし、直感的な操作をサポートしている。軽量化は、α230で従来機比約15%の軽量化を実現。ボディ内手ブレ補正機能を搭載したデジタル一眼レフカメラでは最軽量とのこと。
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“難しい”、“重い”、“高価格”の3大障壁を低くし、一眼レフカメラならではの楽しさをアピールする
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ユーザーからは、クイックライブビューが高評価とのこと。ほとんどのユーザーが使用している。チルト式液晶も9割以上が使用している
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液晶モニターは、初期設定の明るさを上げたほか、明るさセンサーを新搭載し、自動で輝度を調節する
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α230はα200に比べて82gも軽量化している
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AFのアルゴリズムも改善。動体予測の精度が向上した
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「ブラビアリンク」も新たに採用。カメラの電源に連動してブラビアも電源が入る
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ブラビアリンクでは、ブラビアのリモコンでαを操作可能
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ソニーマーケティングデジタルイメージングマーケティング部αCAT課の北村勝司統括課長
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ソニーマーケティングデジタルイメージングマーケティング部αCAT課の北村勝司統括課長は、「新αは“物軸”よりも“事軸”に重きを置いたカメラ」と説明。カタログにはサッカー少年を採用し、「このαを使えばこんな風に写真が撮れる、という写真の楽しみを広げていきたい」と話した。
北村氏によれば、「デジタル一眼レフカメラは2008年から台数の陰りが見え始めているが、アンケートによると(コンパクトデジタルカメラユーザーは)デジタル一眼レフカメラをやってみたいと考えている。台数が減っているのは景況などによる買い控えであって、需要が無くなっているわけではない。気軽に使えるカメラを出すことで、ニーズをつかみたい」とした。
デジタル一眼レフカメラ購入者の男女比は8割が男性という。ただし、実際の利用者は40%が家族や女性とのこと。デジタル一眼レフカメラはまだまだ一家に一台の製品という認識から、“専ら女性向け”ではバランスが悪くなるため、男性だけでなく女性“にも”使ってもらえる両面性を持つことが必要だったという。
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景気の悪化で出荷数量は減っているが、購入意欲のあるユーザーは多い
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実際に使用するのは、女性も多いことから、女性“にも”簡単に使えるカメラを目指した
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ユーザーは、難しい操作無しに使いたいと思う一方で、レンズ交換やアクセサリーなどデジタル一眼レフならではの楽しみも体験したいと考えている
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■ URL
ソニー
http://www.sony.co.jp/
■ 関連記事
・ ソニー、エントリー一眼「α380」「α330」「α230」(2009/05/18)
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( 本誌:武石 修 )
2009/05/18 20:47
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