ソニーは、デジタル一眼カメラ「α380」、「α330」、「α230」を6月25日に発売する。価格はオープンプライス。
製品 |
店頭予想価格 |
発売日 |
α380 |
ボディのみ(DSLR-A380) |
85,000円前後 |
6月25日 |
ズームレンズキット(DSLR-A380L) ボディ、DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM |
90,000円前後 |
ダブルズームレンズキット(DSLR-A380Y) ボディ、DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM、DT 55-200mm F4-5.6 SAM |
110,000円前後 |
α330 |
ボディのみ(DSLR-A330) |
65,000円前後 |
ズームレンズキット(DSLR-A330L) ボディ、DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM |
70,000円前後 |
ダブルズームレンズキット(DSLR-A330Y) ボディ、DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM、DT 55-200mm F4-5.6 SAM |
90,000円前後 |
α230 |
ボディのみ(DSLR-A230) |
50,000円前後 |
ズームレンズキット(DSLR-A230L) ボディ、DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM |
55,000円前後 |
ダブルズームレンズキット(DSLR-A230Y) ボディ、DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM、DT 55-200mm F4-5.6 SAM |
75,000円前後 |
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α380のダブルズームキット。標準ズームレンズ「DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM」と「DT 55-200mm F4-5.6 SAM」が付属する
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それぞれ、「α350」(2008年3月発売)、「α300」(2008年7月発売)、「α200」(2008年2月)の後継機種。撮像素子、ボディ内手ブレ補正機構、ダスト対策、ファインダーなどの装備はそのままだが、バッテリーやボディデザインが変更。従来モデルから小型・軽量化に成功した。
例えばα380はα330から、幅2.8mm、奥行き3.3mm、高さ1.5mmの小型化を実現。重量はα350の約582gに対し、約490gと92g軽くなっている。約450gのα230は、「ボディ内手ブレ補正機構を内蔵したデジタル一眼レフカメラでは最軽量」としている(いずれも本体のみの重量)。
加えてα330には、女性層を意識したカラーバリエーション「ノーブルブラウン」を用意。コンパクトデジタルカメラの「サイバーショットT」シリーズでの販売実績を鑑み、ブラウンカラーの人気をデジタル一眼レフカメラでも問う。レンズキットに付属する標準ズームレンズも同色にあわせたという。
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α330(ノーブルブラウン):正面
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α330(ノーブルブラウン):背面
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薄く鋭角的なデザインになったグリップには、縦長のリモコン受光部およびセルフタイマー発光部を搭載。ダイヤルは正面のみで、電源スイッチがシャッターボタン周囲に設けられたのも特徴だ。
なお、キットレンズの「DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM」と「DT 55-200mm F4-5.6 SAM」も新製品。詳しくは別ページで紹介したい。
■ SD・メモリースティックのデュアルスロットを搭載
スタイリングを除く3機種の変更点は次の通り。
まず記録メディアスロットが、CF×1から、SDHC/SDメモリーカード用×1+メモリースティックデュオ系×1のデュアルスロットになった。ただし、両スロットの同時使用は不可能。どちらのスロットのカードに記録するかは、スロット脇の切替スイッチで指定する。
本体側面のスライドカバー内には、メディアスロットに加えて、新搭載のHDMI端子が見られる。「ブラビアリンク」に対応し、ブラビアのリモコンからカメラの再生操作が可能だ。
液晶モニターは2.7型約23万ドット。サイズに変化はないが、初期設定の明るさが36%、最大値が33%向上したという。可動角は上135度・下55度で、従来機種より上下とも5度広がっている。左右方向への転回は不可能。
さらに今回から、液晶モニターの右下に「明るさセンサー」を追加(α230を除く)。環境に合わせて調光を行なう「自動明るさ調整」が可能になった。
α380とα330の液晶モニターは上下チルト式。可動角が10度広がったという。新たに「明るさセンサー」(右下の白い箇所)も搭載している |
また、採用バッテリーを従来の「NP-FM500H」から、より小型の「NP-FH50」に変更。すでにハンディカムで採用実績のあるバッテリーだが、インフォリチウム機能は働かない。
AFセンサーは従来と同じながら、アルゴリズムをブラッシュアップ。動いている被写体のヒット率が上がったという。加えて、線形状だったローカルフレームの表示をすべて中央と同じ大きさの点形状(ドット)とした。測距点数はこれまで通り9点。さらに、OVF時にワイドフレームを選択すると、3点まで同時に点灯するようになった。
背面左上にあったスライド式の電源スイッチは、シャッターボタン周囲にレバーとして配置。さらにストロボ、ISO感度、ドライブ、DISPといった設定を十字ボタンに割り当てることでボタン数を減らし、右手中心の操作性にこだわったという。
メニュー画面のデザインにも手を加えた。ホワイト、ブラック、ピンク、ブラウンの4色から配色を選べるようになったほか、シーンモードの選択画面やFn(ファンクション)メニューには、テキストによるガイド表示を行なう。また、多色表示のアイコンやサンプル画像を配置することで、グラフィカルな見た目になった。
さらにP、A、S、Mの情報画面では、絞りやシャッター速度の操作に連動し、被写界深度などの変化を図示する。逆にオートやシーンモードでは、設定変更が可能な項目のみが表示されるなど、シンプルな見た目となる。
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情報表示(マニュアル露出・ホワイト)
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情報表示(マニュアル露出・ブラック)
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情報表示(マニュアル露出・ブラウン)
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情報表示(マニュアル露出・ピンク)
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情報表示(シーンモード)。設定可能な項目のみを表示する
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情報表示の一種。シャッター速度と絞り値の変化による影響を図示している
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Fnメニュー
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シーンモード(スポーツ)
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■ α380・α330
α380とα330の違いは、従来のα350・α300の関係と同じ。有効画素数はα380が1,420万、α330が1,020万となっており、ほかの機能に差異はない。
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正面(α380)
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背面(α380)
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上面(α380)
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側面(α380)
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ともに「クイックAFライブビュー」を搭載。本体上面の切替スイッチを「OVF」にすると、光学ファインダーでの撮影が可能。「LIVE VIEW」にすると、ペンタミラーの一部が動き、レンズを通った光がライブビュー専用撮像素子に導かれる。その映像を液晶モニターに出力してライブビューとする仕組み。これがクイックAFライブビューで、ライブビュー時にクイックリターンミラーを上げる必要がないことから、光学ファインダーと同じく位相差AFを利用できるなどのメリットを持つ。ただしライブビュー時の視野率は90%で、α350、α300からのアップデートは見られない。
ファインダーは視野率約95%、倍率約0.74倍。従来機種から引き続き、アイセンサーを搭載する。
連写性能は、ファインダー使用時が約2.5コマ/秒、ライブビュー時が約2コマ/秒。
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ストロボポップアップ時(α380)
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縦位置にすると、情報表示も縦表示になる(α380)
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■ α230
従来のα200の後継機にあたる機種で、α200と同じくクイックAFライブビューは非搭載。α350・α330と同サイズ・同ドット数の液晶モニターを採用するが、上下チルト式ではなく固定式となっている。液晶モニターが固定式のため、奥行きもα350・α330より約3.9mm薄い。明るさセンサーは非搭載。
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正面(α230)
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背面(α230)
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上面(α230)
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側面(α230)
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クイックAFライブビューが使えない代わりに、ほかの2機種よりもファインダー倍率が高いのが特徴。ファインダーは視野率約95%、倍率が約0.83倍。
連続撮影速度は2.5コマ/秒で、α380とα330の光学ファインダー使用時と同じ。
また、3機種で唯一、ブラックのトップカバーを採用している。
なお、前モデルのα200は、グリップの形状がα350・α300と異なっていた。α350・α300のグリップは、ライブビューでの使い勝手に配慮したという専用デザインで、α200のグリップは、ミノルタ時代からのテイストを受け継ぐデザインだった。今回の3機種は、いずれも同じ形状のグリップとなる。
■ 主な仕様
| α380
| α330
| α230
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発売時期 |
2009年6月25日 |
実勢価格(発売時、ボディのみ) |
85,000円前後 |
65,000円前後 |
50,000円前後 |
撮像素子 |
タイプ |
CCD |
サイズ |
APS-C相当 (23.5×15.7mm) |
APS-C相当 (23.6×15.8mm) |
有効画素数 |
1,420万 |
1,020万 |
感度 |
ISO100~3200 |
手ブレ補正機構 |
イメージセンサーシフト式 |
ダスト対策(アクティブ) |
イメージセンサー駆動による |
クイックAFライブビュー |
○ |
― |
ファインダー |
ペンタ部 |
ペンタミラー |
視野率 |
約95% |
倍率 |
約0.74倍 |
約0.83倍 |
アイポイント (最終光学面から) |
約19.7mm |
約16.5mm |
アイポイント (視野枠から) |
約14.1mm |
約10.9mm |
スクリーン |
スフェリカルアキュートマット |
測距点数 |
9点 |
最高シャッター速度 |
1/4,000秒 |
連続撮影速度 |
ファインダー |
約2.5コマ/秒 |
ライブビュー |
約2コマ/秒 |
― |
液晶モニター |
サイズ |
2.7型 |
ドット数 |
約23万画素 |
上下チルト |
○ |
― |
記録メディア |
メモリースティックPRO-HGデュオHX、メモリースティックPRO-HGデュオ、メモリースティックPROデュオ、SDHC/SDメモリーカード |
内蔵ストロボ |
GN10(ISO100・m) |
HDMI端子 |
○ |
使用電池 |
NP-FH50 |
本体サイズ |
幅 |
約128mm |
奥行 |
約71.4mm |
約67.5mm |
高さ |
97mm |
重量(本体のみ) |
約490g |
約450g |
■ URL
ソニー
http://www.sony.co.jp/
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200905/09-0518/
製品情報(α380)
http://www.sony.jp/dslr/products/DSLR-A380/
製品情報(α330)
http://www.sony.jp/dslr/products/DSLR-A330/
製品情報(α230)
http://www.sony.jp/dslr/products/DSLR-A230/
( 本誌:折本幸治 )
2009/05/18 14:00
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