パナソニックは25日、デジタル一眼カメラ「LUMIX DMC-GH1」の発表会をパナソニックセンター東京(江東区有明)で開催した。なお、製品の詳細は別ページを参照されたい.
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会場の様子
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LUMIX DMC-GH1。装着レンズはキットに同梱の「LUMIX G VARIO HD 14-140mm F4-5.8 ASPH. MEGA O.I.S.」
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発表したのは既報の通り、フルHD動画に対応したデジタル一眼カメラDMC-GH1と交換レンズなど。DMC-GH1に10倍ズームレンズ「LUMIX G VARIO HD 14-140mm F4-5.8 ASPH. MEGA O.I.S.」がセットになったレンズキット(DMC-GH1K)が4月24日発売で、店頭予想価格は15万円前後の見込み。
LUMIX G VARIO HD 14-140mm F4-5.8 ASPH. MEGA O.I.S.は単品でも5月15日に発売する。価格は10万6,050円。また、広角ズームレンズLUMIX G VARIO 7-14mm F4 ASPH. MEGA O.I.S.を4月24日に発売する。価格は12万4,950円。なお、「LUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.」の単品発売も決まった。発売は4月24日で、価格は3万6,750円。
■ 「DMC-GH1の動画でクリエイティビティを引き出して欲しい」
発表会では、パナソニックデジタルAVCマーケティング本部の西口史郎本部長がDMC-GH1開発の背景などを話した。
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パナソニックデジタルAVCマーケティング本部の西口史郎本部長
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動画に対するニーズが年々高まっている
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冒頭、2009年に入ってからも国内では薄型テレビやBlu-rayレコーダーは好調だったと報告。その上で、さらに弾みを付ける商品がデジタル一眼カメラであると説明した。デジタル一眼レフカメラ市場は拡大を続けていることから、「この有望な一眼市場において、新たな商品展開で、シェア向上を目指していきたい」と述べた。
2008年10月に発売した「LUMIX DMC-GH1」を振り返り、「DMC-G1でコンパクトデジタルカメラの使いやすさを、一眼カメラに持ってくることができた。一眼カメラの概念を変えることができたといっても過言ではない。女流一眼隊の起用で、女性ユーザーの獲得にも成功した」(西口氏)と評した。
動画撮影については、デジタルカメラユーザーの約4割が動画撮影に興味を持っており、ニーズが高まりつつあるという。西口氏は、動画共有サイトなどへのアップロードと合わせて、同社の薄型テレビ「ビエラ」での動画鑑賞スタイルを提案した。「記録メディアを対応ビエラに挿すだけで動画が再生でき、テレ写はハイビジョン時代に突入した」と宣言。「フルハイビジョンテレ写」の名称で訴求するという。
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一眼カメラでのボケを活かした動画撮影機能を訴求
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テレ写は「フルハイビジョンテレ写」に。AVCHD対応のビエラやディーガとの親和性を売りにする
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DMC-GH1の動画機能については、“誰でも簡単に撮影ができる”ことが重要との判断から、動画撮影時の常時AFは必須の機能として開発を進めたという。
また、コンパクトデジタルカメラの動画機能およびデジタルビデオカメラとの棲み分けについては、「コンパクトデジタルカメラでは、常に持ち歩いて動画スナップする『いつでも撮り』に、デジタルビデオカメラは運動会などイベントの長時間録画に、DMC-GH1は使う人のクリエイティビティを引き出す作品作りに使って欲しい」(西口氏)と説明した。
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コンパクトデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、一眼カメラの動画機能の棲み分け
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■ 「フルタイムAFの搭載は最低限の条件だった」
つづいて、パナソニックAVCネットワークス社DSCビジネスユニットの松本時和ユニット長が製品の詳細を解説した。
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パナソニックAVCネットワークス社DSCビジネスユニットの松本時和ユニット長
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DMC-GH1。左からコンフォートブラック、コンフォートレッド、コンフォートゴールド
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松本氏は、「DMC-G1を『新世代一眼』と銘打っていたが、DMC-GH1は新世代一眼の新たな1ページを開く製品」とした。動画撮影については、「被写界深度の浅い奥行き感のある動画を撮影できる。レンズ交換式ならではの表現力豊かな動画を誰でも楽しめるようになった。動く写真の実現になる」(松本氏)と語った。
動画記録フォーマットにAVCHDを採用したのは、長時間記録のほか、ビエラやブルーレイディーガ(Blu-rayレコーダー)との親和性を重視したものという。松本氏は、「AVCHDはテレビの大画面で楽しむには最も適した形式」と話した。
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LUMIX G VARIO HD 14-140mm F4-5.8 ASPH. MEGA O.I.S.を装着したところ
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レンズには手ブレ補正スイッチも備える
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動画撮影時も、シャッター速度と絞り値を自在に変更できる
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クリエイティブ動画時の設定画面
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動画記録はAVCHDとMotion JPEGに対応する
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録画中の表示
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また、「誰もが撮影を楽しめる最低の条件がフルタイムAFの搭載だった」(松本氏)と開発の経緯を説明。動画撮影中は、フォーカスのほか絞りも連続的に動作させる必要がある。今回、AFや絞りなどから発生する音を抑えるため、一般的なステッピングモーター(ギア駆動)ではなくリニアモーターを用いた。静止画撮影時と動画撮影時では、別々の絞り制御も行なっているとのこと。
撮像素子は、新開発の総画素数1,398万画素のLiveMOSセンサー。通常より大きなサイズのセンサーを使用することで、アスペクト比が変っても同じ画角を維持できる「マルチアスペクトに対応した」ハイビジョン動画撮影に対応するため、4チャンネルの高速読出しを採用した。また、新回路構造を採用したことで、高感度撮影時のノイズを従来の1~2段分低減した。
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撮像素子は新開発。ノイズを大幅に低減した。2CPUのヴィーナスエンジンHDも搭載する
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3:2、4:3、16:9のいずれでも画角が変らないマルチアスペクトを採用。マルチアスペクトではないが1:1モードも搭載
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DMC-GH1のLiveMosセンサー
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ヴィーナスエンジンHDを実装した基板
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分解モデル
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●LUMIX G VARIO HD 14-140mm F4-5.8 ASPH. MEGA O.I.S.
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フルタイムAFや滑らかな絞り機構のほか静音化も実現した
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レンズ構成図
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レンズ構成
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望遠端にズームしたところ
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●LUMIX G VARIO 7-14mm F4 ASPH. MEGA O.I.S.
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フードは組み込み式
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マウント側
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レンズ構成図
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レンズ構成
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パナソニックDSCビジネスユニット企画グループ開発企画チーム参事の井上義之氏によると、AVCHDのフレームレートが24fpsなのは、主に回路などの処理能力の関係からだが、映画などが24fpsである点も意識して決めたという。なおDMC-GH1の開発では、同社のデジタルビデオカメラのノウハウも共有し、特に動画の絵作りに関してはデジタルビデオカメラのノウハウを活かしたとのこと。
また、動画撮影ではマニュアル露出が可能だが、設定によってセンサーに到達する光がかなりオーバーになっても、センサーを傷めることはないとのこと。また、動画撮影中のセンサーの発熱によるシャットダウンに関しては、安全対策としてシャットダウン機構を搭載してはいるが、使用温度範囲内での通常の使用ではまず起こらないとしている。
DMC-GH1の次のデジタル一眼カメラはどういったモデルになるのかとの問いには、「当面マイクロフォーサーズに注力していく」(井上氏)と話すに留まった。また、オリンパスがコンセプトモデルとして発表しているコンパクトタイプのマイクロフォーサーズ機に対しては、「興味を持っている。方向性としてはあり得る」(井上氏)と話した。
なお、2009年中にマクロレンズ「45mm F2.8 O.I.S. Macro」とパンケーキレンズ「20mm F1.7」を発売するとした。合わせて、ライカRおよびMレンズ用のマウントアダプターも2009年中に発売する。
また、DMC-GH1にLUMIX G VARIO 14-50mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.をセットにしたレンズキットと、DMC-GH1のボディ単体発売も順次行なう。発売時期および価格は未定となっている。
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レンズロードマップ
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●20mm F1.7(モックアップ)
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DMC-GH1に装着したところ
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かなり薄い
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●45mm F2.8 O.I.S. Macro(モックアップ)
●ライカレンズ用マウントアダプター(試作品)
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ライカRレンズ用アダプター
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ライカRレンズを装着したところ
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ライカMレンズ用アダプター
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ライカMレンズを装着したところ
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●外部マイク「DMW-MS1」
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DMC-GH1はステレオマイクを内蔵するが、より高音質で録音できる外部マイクも用意する
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DMC-GH1に装着したところ
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上方向に角度を変更できる。ステレオ、モノラル切り替えのほか、風切り音低減機能も備える
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単4電池1本を使用する
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会場では、ビエラでの動画再生を実演していた
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■ 樋口可南子さんら“女流一眼隊”も登場
会場にはDMC-G1の発売に合わせて結成した女流一眼隊が駆けつけた。引き続きDMC-GH1のプロモーションも行なう。
女流一眼隊は、女優の樋口可南子さんを隊長に、女優の鳥居かほりさん、ソプラノ歌手の鈴木慶江さん、モデルの高橋まりのさん、同じくモデルの森木美和さんの5人からなるグループ。西口氏によると、「女流一眼隊で、好奇心旺盛でアクティブな“カメラ女子”を中心にピーアールしていきたい」とマーケティング戦略を話した。
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女流一眼隊。左から森木美和さん、鈴木慶江さん、樋口可南子さん、鳥居かほりさん、高橋まりのさん。CMで着用した衣装での登場
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隊長の樋口可南子さん。CM撮影中もDMC-GH1でスタッフを撮影していたとのこと。「ムービーと静止画の切り替えが簡単で使いやすい。飼っているブイヨンちゃん(犬)を撮影してみたいです」
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「CMでは天気に恵まれませんでしたが、撮影のときになると晴れたのが思い出だった」と鳥居かほりさん。「ダンサーの筋肉の美しさなどを撮影してみたい」
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鈴木慶江さん。「リラックスしたリハーサルの風景などを動画で撮影してみたいです」
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森木美和さん。「海も空もきれいで、とても開放的な気分でCMの撮影ができました。振り付けがおもしろくて楽しかったです」
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「鳥井さんの親切なご指導のもと楽しく撮影できました」とは高橋まりのさん。
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会場ではCMのメイキング映像も上映
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メイキング映像自体もDMC-GH1で撮影した
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発表会を開催したパナソニックセンター東京
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来場者にはロゴをあしらったミネラルウォーターを配った
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■ URL
パナソニック
http://panasonic.co.jp/
■ 関連記事
・ パナソニック、フルHD動画記録が可能になった「DMC-GH1」(2009/03/25)
・ パナソニック、マイクロフォーサーズ用「7-14mm F4」など3製品(2009/03/25)
■ URL
パナソニックLUMIX DMC-G1関連記事リンク集
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2008/10/02/9224.html
( 本誌:武石 修 )
2009/03/25 21:06
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