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α700とDT 16-105mm F3.5-5.6
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ソニーは、デジタル一眼レフカメラ「α700」と関連アクセサリーを、11月16日に発売する。価格はオープンプライスだが、ボディのみの店頭予想価格は18万円前後の見込み。
レンズとのセットも11月16日にオープンプライスで発売される。同時発表されたレンズ「DT 16-105mm F3.5-5.6」とのセット「DT 16-105レンズキット DSLR-A700P」は、店頭予想価格23万円前後の見込み。
「Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA」とのセット「カールツァイス DT 16-80レンズキット DSLR-A700Z」は、店頭予想価格27万円前後の見込み。こちらは1,000台の数量限定となる。
同社製デジタル一眼レフカメラ「α」シリーズの第2弾。PMA07、フォトイメージングエキスポ2007に「フラッグシップモデル」とともに「ハイアマチュア向けモデル」としてモックアップが展示され、どちらかが年内に発売されると発表されていた。発表された製品の外観はモックアップとほぼ同様。
ハイアマチュア向けモデルの呼び名のとおり、2006年7月に発売されたα100からのステップアップモデルとして位置づけられる。
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カールツァイス DT 16-80レンズキット
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DT 16-105レンズキット
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(参考)PMA07で展示されたモックアップ。左がα700(ハイアマチュア向けモデル)。右はフルスペックモデル
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(参考)2006年7月に発売されたα100
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■ ボディ内手ブレ補正は効果が向上
撮像素子は、「Exmore」(エクスモア)の愛称がつけられた有効1,224万画素のCMOSセンサー。サイズはいわゆるAPS-Cで、23.5×15.6mm。
A/D変換器を画素の垂直列に配置した「オンチップ・カラムA/D変換」と、A/D変換の前後でノイズ低減処理を行なう「デュアルノイズリダクション」により、低ノイズを実現したとしている。
α100に引き続き、イメージセンサーシフト式のボディ内手ブレ補正機構を備える。α100では補正効果を約2~3.5段分としていたが、α700ではジャイロ出力フィルターの最適化などにより、2.5~4段分に向上したとしている。また、帯電防止コーティングとイメージセンサーシフト駆動によるゴミ取り機能「アンチダスト機能」も装備する。
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「Exmore」CMOSセンサー
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ボディ内手ブレ補正機構
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JPEGでの最大記録解像度は4,272×2,848ピクセル、RAWでは4,288×2,856ピクセル。アスペクト比16:9での撮影モードも備えており、最大4,272×2,400ピクセルでの撮影が可能。
感度はISO100~3200。拡張設定でISO6400までの増感も可能。1/3段ステップで設定できる。
連写性能は5枚/秒。RAWで18枚まで、JPEG/FINEではメモリカード容量いっぱいまでの連続撮影が可能。
■ 画作り機能「クリエイティブスタイル」を採用
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画像処理エンジン「BIONZ」
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AFは11の測距点を持つ。中央センサーは、F2.8対応の横センサーに2つの縦センサーを重ねたデュアルクロスセンサーを備える。AF速度はα100比で約1.7倍に向上したとしている。ボディ内蔵LEDによるAF補助光を備える。
測光センサーは40分割ハニカムパターン。
シャッターユニットは最高1/8,000秒。同調速度は手ブレ補正OFFで1/250秒、ONで1/200秒。耐久回数は約10万回。
画像処理エンジンも引き続き「BIONZ」(ビオンズ)を名乗るが、新開発となっている。センサーから出力されたRAW画像にノイズ低減処理を行なう「RAWノイズリダクション」機能のほか、ダイナミックレンジ拡張機能「Dレンジオプティマイザー」を搭載。Dレンジオプティマイザーには、5段階でDレンジオプティマイザー効果を調整できる「アドバンスレベル設定」機能や、強/中/弱の効果をかけた画像を1度に生成する「アドバンスブラケット」機能を搭載する。
また、新たに「クリエイティブスタイル」機能を採用。コントラスト、彩度、シャープネス、明度、ゾーン選択などのパラメーターをユーザーが設定し、好みの画作りを設定できるほか、スタンダード/ビビッド/風景などのパラメーターセットが14種類プリセットされる。
■ 3型VGA液晶やUDMA対応CFスロットなどを装備
ファインダーはペンタプリズム式で、視野率95%、倍率は0.9倍。アイポイントは約21mm。フォーカシングスクリーンはスフェリカルアキュートマット。接眼部にセンサーを備え、AFスタートや液晶モニターのON/OFFに活用される。
液晶モニターは3型92.1万画素。本体に装備される表示デバイスはこの3型モニターのみで、カメラの設定パラメータなどもここに表示される。また、Fnボタンを押すことで、カーソルキーとダイヤルにより液晶モニター上でパラメータ設定を行なえる「クイックナビゲーション」が搭載された。
また、26項目の設定値の組み合わせを3種類まで登録して切り替えができる「MR」ポジションが、モードダイヤルに追加されたほか、背面のカスタムボタンに14種の中から任意の機能を割り当てることもできる。
記録媒体用に、CFスロットとメモリースティックデュオスロットを装備。CFスロットはUDMA対応で、Microdriveも使用可能。メモリースティックデュオスロットは、メモリースティックPROデュオ、メモリースティックPRO-HGデュオにも対応する。
このほか16mmレンズをカバーする照射角を持つ、ガイドナンバー12のポップアップストロボを内蔵する。
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CFとメモリースティックデュオのデュアルスロットを搭載
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ストロボを内蔵する
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■ 軽量化に配慮したボディ
ボディ外装(上面と前面)の材質はマグネシウム合金。シャーシーは高強度アルミ素材。よりユーザー層を広げるために軽量化にも配慮されており、重量は約690gとなっている。
操作ボタンやメモリカードスロット、コネクタの蓋にはパッキンやシーリングを施し、防塵防滴にも配慮されている。
インターフェイスとしてUSB 2.0、ビデオ出力、リモコン端子のほか、HDMI(Type C、ミニ端子)を用意。同社製TV「BRAVIA」でフォトモードを備えた機種に接続すると、自動的にTVがフォトモードに設定される。なお、BRAVIAのフォトモードの開発には、αシリーズの開発チームも関与しているという。
電源はリチウムイオン充電池「NP-FM500H」。CIPA準拠の撮影可能枚数は約650枚。
本体サイズは約141.7×79.7×104.8mm(幅×奥行き×高さ)。
■ 縦位置グリップなども
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縦位置グリップ「VG-C70AM」
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α700用に縦位置グリップ「VG-C70AM」が11月16日に発売される。価格は36,750円。縦位置用シャッターボタンの位置を下げてあるほか、本体同様のカーソルキーやダイヤルを装備することにより、本体使用時同様の操作感を実現したとしている。材質にマグネシウム合金を採用し、防塵防滴に配慮したシーリングが施される。グリップ内にはバッテリーを2個装着可能で、1つが消耗すると、もう1つに自動切換えされる。
このほかα700専用に、液晶保護カバー(1,260円)、液晶保護シート(1,050円)、本革製ソフトキャリングケース(10,500円)が用意される。発売はすべて11月16日。
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VG-C70AMを装着したα700
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ソフトキャリングケース「LCS-AMLC2」
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■ URL
ソニー
http://www.sony.co.jp/
ニュースリリース(α700)
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200709/07-0906/
ニュースリリース(α700カール ツァイスDT16-80レンズキット)
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200709/07-0906D/
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/dslr/products/body/DSLR-A700/index.html
■ 関連記事
・ ソニー、APS-Cサイズの有効1,247万画素CMOS(2007/08/20)
・ 【PMA07】ソニー、「α」最上位機とハイアマチュア向けモデルを参考出品(2007/03/09)
・ ソニー α100 関連記事リンク集(2006/06/07)
( 本誌:田中真一郎 )
2007/09/06 14:46
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