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【インタビュー】サイバーショットT10を女性にお勧めする理由

~女心とデジカメの関係

サイバーショット DSC-T10
 サイバーショットTシリーズは、質感と性能を兼ね備えた薄型デジカメとして確固たるシェアを確保する人気製品だ。最新機種のDSC-T10では、光学手ブレ補正機構に加えて撮影感度がISO1000に広がり、その完成度を一層高めた。

 T10がこれまでのTシリーズと異なるところはもうひとつあって、それは「白」と「ピンク」という、明らかに女性を意識したボディカラーが用意されたことだ。さらに、サイバーショットでは初めて、20~30代の女性にフォーカスしたホームページを作り、「Sweet Photo Style」なるキャンペーンを行なうという。

 「高密度実装技術」、「屈曲光学系」、「薄型化」といったハイテク志向の言葉で語られることが多く、どちらかといえば“男の子向き”商品だったTシリーズで、なぜ女性の取り込みを狙うのか。その背景を伺ううちに見えてきたのは、女性がカメラや写真に求めるものだった。ソニーマーケティング株式会社でDSC-T10を担当する和泉美紀さんと布川恵美子さんにお話を伺った。この記事は、2006年8月29日に編集部が行なったインタビューを、再構成したものである。


女性がよく撮る被写体にフォーカス

サイバーショット DSC-M2
 女性を意識したサイバーショットはT10が初めてではない。2005年9月に発売されたDSC-M2は、折りたたみ式の携帯電話のようなボディに屈曲光学系の光学3倍ズームレンズを搭載し、静止画に加えMPEG-4動画を容易に撮影できるという特徴のほかに、曲線基調の外観を与えられ、シルバーのほかにホワイトとピンクの本体色も用意するなど、「女性狙い」を全身で表現したモデルだった。

 女性向けにホワイトやピンクといったカラーバリエーションを用意するのはそう珍しいことではないが、一般的にはこうしたバリエーションがあっても一番売れるのはシルバーという傾向がある。だが、M2ではシルバー、ホワイト、ピンクがほぼ同じ割合で売れたという。


和泉美紀さん(左)と布川恵美子さん
--T10で女性向けプロモーションが行なわれることになった経緯を教えてください。

和泉 発端は2005年9月に発売したサイバーショット DSC-M2です。M2では“動画ブログ”を用意するなど女性向けのプロモーションを行ない、結果的にはターゲットには好評でした。しかし、女性にはちょっと大きすぎるという声もありました。

--大きさという点では、サイバーショットにはほかにもコンパクトなモデルがラインナップされていますが、なぜT10だったのでしょう。

和泉 T9やT30も女性に好評でしたが、ボディーカラーがシルバーとブラックしかないのが残念という意見がありました。

 また、T10は薄型というだけでなく、高感度撮影や手ブレ補正など“なんでもあり”のモデルです。調査したところ、女性がよく撮るのは「ペット」、「ネイル」、「料理」、「旅行」でした。これらの撮影に高感度や手ブレ補正は欠かせません。

 女性にはカメラのスペックや撮影のテクニックには関心のない人が多いので、ブレなどで失敗写真になっても、なぜ失敗したのかがわからなかったりします。手ブレ補正や高感度は、たとえば“撮るときは脇を締める”といった負担をかけることなく、失敗写真を減らせます。

--ネイルアートというのは女性の世界で、男にはわかりにくいのですが。

和泉 女性はネイルアートできれいにしてもらったらそれを残したいし、他の人にも見てもらいたいと思うものです。実際、ブログで自分のネイルアートの写真をアップしている方も多いです。

 私もこのプロモーションのためにネイルサロンでこのようにネイルアートをしてもらってきたのですが、これでいくらかかると思いますか?

--……5千円くらい?

和泉 10本で2万円なんです。これだけきれいにかわいくしてもらったら、写真で残しておいて自慢したいと思うものです。


和泉さんのネイル撮影風景。右手のネイルもこうやって撮れる
T10で撮った和泉さんのネイル
(サムネールのリンク先は撮影した画像そのものです)

ケータイと使い分け

--そのほかに、T10をピックアップした理由はありますか?

和泉 サイバーショットの拡大鏡モードは、ネイルや料理の撮影だけでなく、ネットオークションに出す物の撮影にも便利です。背景をボカした写真を撮るのはコンパクトデジカメでは難しいですが、拡大鏡モードなら簡単です。

 それから液晶モニターがきれいなこと。女性は液晶の画質でデジカメを判断することが多いです。また、男性よりも写真をコミュニケーションの道具に使う比率が高く、液晶に映した写真を見せ合う機会が多いので、屋外でも屋内でも見やすい液晶が必要です。

 「音楽つきスライドショー」も女性に受けがいい機能です。音楽で写真の印象が変わりますし、結婚式の写真を2次会などですぐに、感動的な音楽とともに見せられます。

--「コミュニケーションの道具」という話が出ましたが、そういう使い方ならば、コンパクトデジカメよりもカメラ付き携帯電話のほうが便利なのではないでしょうか。

和泉 携帯電話とコンパクトデジカメは使い分けられてます。旅行や結婚式のようなとっておきの思い出は携帯電話でなく、デジタルカメラできれいに撮っておきたい。20代、30代の輝いている自分をきれいに撮って残しておきたいわけです。

--男目線では、コンパクトデジカメよりもαのようなデジタル一眼のほうがきれいに撮れるではないか、と思うんですが。旅行などたまの機会であれば、多少大きくて重くてもデジタル一眼を持っていったほうがいいのではないかと。

和泉 たとえば女性が結婚式に持っていくバッグはとても小さくて、デジタル一眼だとレンズさえも入らないんです。

 T10の4万円前後という値段も女性には高く感じられます。それだけのお金を払うのだから、デザインにもシビアになります。女性は身の回りのファッションアイテムに似合うものを持ちたいという、異質なものを持ちたくないという傾向があるんですが、女性の持ち物に金属感のあるシルバーやブラックはあまりありません。化粧品や財布、ポーチなどは白やピンクが多く、カメラでもこれらで見慣れた色を選択する傾向があります。

 ちなみにピンクも、男性が思うピンクはショッキングピンクっぽくなりますが、女性が求めるピンクはM2やT10のような、もっとやわらかい色調です。女性に好まれる色かつ店頭映えする色をデザイナーが考えてくれました。


サイバーショットT10のピンク
サイバーショットT10のホワイト

かわいいと思うものを見せたい

Sweet Photo StyleのWebサイト
--女性向けキャンペーンをWebで行なうのはなぜですか。

布川 多くの女性はほぼ毎日Webを見ていて、ブログやSNSの口コミ情報を見ています。女性がカメラを選ぶときに参考にするものを調査したところ、店頭と並んで、「口コミ」や「Webサイト」が重要な役割を持っていることがわかりました。

--サイバーショットはこれまでもWebサイトで製品情報を提供してきました。ここにきてわざわざ女性向けのページを立ち上げるのはなぜでしょうか。

布川 Webサイトに情報があっても、自分のほしい情報がどこにあるのかわからない、という意見が結構ありました。問題はWebサイトがわかりにくかったことなのです。“デジカメは男性の世界”というイメージがどうしても強く、Webサイトの構成が男性にはわかりやすくても、女性には見慣れないものでした。そこで、女性のためのサイトだとわかるような見た目やテイストでページを作ったのです。

 また、T10の手ブレ補正や高感度撮影が、ペット、ネイル、料理、旅行など、女性が撮るシーンにどの程度便利なのかが伝えられていなかったので、シーン別にこれらの機能を訴求しました。サイトのすべての記事を読まなくても、自分の好きなシーンの記事だけ読めばいいようになっています。

--「Sweet Photo Style」で、フォトコンテストという形式を採っているのはなぜですか。

布川 サイトへの誘引策として考えたものです。α100なら「α100が出た」だけでターゲットに口コミが広がりますが、T10では「T10が出た」というだけでは広がりません。まず口コミの起爆剤として、グルメやネイルアートなどのプレゼントを用意しました。

 それから、ブログやSNSなどを見ているとわかりますが、女性には「自分のかわいいと思っているものを見せたい」という欲求が強いんです。なので、ユーザーが撮った写真を掲示する形式にして、プレゼントはその賞品にしよう、ということになりました。Sweet Photo Styleでは、応募状況にもよりますが、9月半ばから優秀な作品を60~100枚掲載する予定です。


女性は写されたい

--先ほど女性向けに音楽つきスライドショーが女性に受けるという話がありましたが、Sweet Photo Styleにはこの話がありませんね。

和泉 今回はフォトコンテストということで、「撮る」機能に特化したコンテンツにしています。スライドショーのような「見る」機能は、もうひとつ後の段階ということで、今検討中です。

--カメラ上で音楽つきスライドショーを自動生成する技術はいくつかあって、弊誌でも紹介していますが、男性読者が大半を占める弊誌では、正直言ってものすごく受ける話題ではないんです。

布川 普通に写真を見るよりはるかに感動が違います。女性には、音楽つきスライドショーというだけで難しそうとか、大変そうというイメージが強いので、手間がかかってるように見えるのに、簡単にできてしまうところも驚かれます。「徹夜で作ったんでしょ?」って(笑)

和泉 男性社員が自分の子どもの写真で音楽つきスライドショーを作って見せてくれたことがあるんですが、その子には会ったこともないし、なにも知らないのに泣きそうになるくらい感動しました。

布川 サンプルの風景やモデルさんでスライドショーを見ているよりも、自分の友達や家族の写真がスライドショーになって出てくると、ジーンときたりするんですよね。

--男の人が女性に自分をプレゼンテーションするときにも使えそうですね。どんなスライドショーが受けるんでしょうね。たとえば合コンとかで。

和泉 合コンみたいなところでは、その場で女性をかわいく撮ってあげて、さらっとスライドショーにしちゃうといいですよね。男の人は写真に写りたがらないことが多いいんですけど、女性は写されたいんです。女性がカメラを持って「撮ってあげる」と言うときは、「この後、このカメラで私も撮ってね」という意味なんです(笑)



URL
  ソニー
  http://www.sony.co.jp/
  Sweet Photo Styleキャンペーン
  http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/sweet/

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( 本誌:田中 真一郎 )
2006/09/06 17:01
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