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三洋電機、HD記録対応の「Xacti DMX-HD1」を国内発売


Xacti DMX-HD1
 三洋電機は、HD動画の記録が可能なMPEG-4カメラ「Xacti DMX-HD1」を2月下旬に発売する。価格は126,000円。

 ポータブルMPEG-4カメラ「Xacti Cシリーズ」の流れを受け継ぐスタイルながら、720p(1,280×720ピクセル)、30fpsのMPEG-4動画記録に対応した新モデル。記録媒体はSDメモリーカードを使用する。米国で3日、「VPC-HD1」の名称で発表済みの製品で、国内でも正式に発売が決まった。動画に加え、静止画、音声も記録できる。

 720p記録の場合、2GBのSDメモリーカードに42分の記録が可能。640×480ピクセル、320×240ピクセルでの記録もでき、640×480ピクセルでは30fpsに加え、60fpsでの記録も行なえる。

 さらに、2.2型の有機ELディスプレイ「プラチナビジョン」を搭載。従来のCシリーズが採用する液晶モニターと比べ、コントラスト、応答性能、視野角に優れるのが特徴。視野角そのものは上下左右とも180度近く傾けても映像が反転しない。また、5,000時間だった従来の有機ELより表示寿命を延ばし、2万時間まで改善したという。また、起動ごとに表示位置をずらすことで素子の耐久性を向上。そのほか、R、G、Bに加えてW(ホワイト)の素子を配置したという。

 なお、自発光のため反射などの手立てを持たない有機ELだが、三洋電機では「コントラストをあげることで直射日光の映り込みなどに対処した」と説明。2.2型というサイズについては、「今回は本体のサイズありきで決定。現在のクオリティで他機種用に2.5型などのサイズは可能」としている。



底面には三脚穴などを装備 SDメモリーカードスロット 充電池は従来シリーズのものより大容量化した

従来機「DMC-C6」(左)との比較 同梱のクレードルに装着した状態 専用の0.6倍ワイコン(左)と2倍テレコン

 さらに、高速画像処理LSI「プラチナエンジン」も開発した。HD記録中にフル解像度の静止画記録にも対応する。静止画の連写速度は0.2秒/コマ、連続3コマで、「デジタルムービーとして世界最速」としている。

 撮像素子は1/2.5型の有効510万画素CCDで、静止画の最大記録解像度は3,680×2,760ピクセル。ISO感度はISO50/100/200/400。

 レンズはコニカミノルタ製の光学10倍ズームで、35mm判換算での焦点距離は38~380mm。ズーム全域でF3.5の開放F値となっている。最短撮影距離は広角端10cm、望遠端1m。最短1cmまで寄れる「スーパーマクロモード」も利用できる。

 今回はプロやハイアマ用途を見据えた結果、シリーズ初のワイドコンバージョンレンズとテレコンバージョンレンズを用意し、撮影シーンを広げた。0.6倍のワイドコンバージョンレンズは2群2枚のガラス製。価格は7,500円。テレコンバージョンレンズは2倍で、価格は同じく7,500円。

 電源は付属のリチウムイオン充電池「DB-L40」(1,200mAh)。従来より大容量となり、約60分間の動画記録が可能。静止画はCIPA規格準拠で130枚撮影できる。

 本体上部にポップアップ式のストロボを装備。充電などを行なうためのクレードルや、D4端子つきのAVケーブル、リモコンなどが付属する。静止画もNTSCではなくハイビジョン信号で出力する。

 なお、「D4ではなくHDMIにすべきでは」との質問には、「HDMIは2006年末から広がると見ている。一方、現時点でD4がないHD機器はない」と回答している。また、発表直後のSDメモリーカードの上位規格「SDHC」についても対応は未定とした。

 本体サイズは80×36×119mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約210g(本体のみ)、約235g(撮影時)。「民生用HDビデオカメラとして世界最小最軽量」としている。


実績次第では自社ブランド拡大の契機にも

笑顔でHD1を掲げる野中会長
 発表会場には会長の野中ともよ氏が出席し、新製品にかける意気込みを語った。まず、デジタルカメラ事業の意義を解説した。

 同社のビジョンに従った場合、デジタルカメラ事業は生活家電、オプト技術、通信技術などを含む「Harmonious Society」に含まれるという。同領域のテーマは「Happy Family」、「愛あふれるゆたかな社会とこころの創造」。さらに同領域はコア事業のうち「パーソナルモバイル機器全般をカバーする」など、同事業への注力振りを示した。

 同事業の95%はOEMで、自社ブランドの実績は5%程度。OEM中心の事業については社内でもよく議論になるというが、野中氏は「今回の新製品がXactiユニバース(Xactiシリーズ)」を牽引することになれば、自社ブランドのウェイトを見直すかも」と語っている。今後の製品展開については、「製品ジャンルの境があいまいになっている。プロダクトアウトが中心ではなく、ユーザーのウォンツに応えた製品を」と答えた。

 ビデオカメラ市場の動向については「2005年以降は1,500万台程度から横這いで推移し、市場拡大は見込めない」と説明、デジカメとムービーのよさを併せ持ったDMC-HD1が強みを発揮すると強調した。

 また、2005年11月に発表した二次電池「eneloop」は、「正月休みを返上して増産している。繰り返し使える点が需要を喚起した」とし、パワー特性も乾電池より優れ、デジタルカメラの場合、約4.4倍の撮影枚数を実現するという。さらに、1月下旬から2月にかけ、「水の力を使った新しい洗濯機」の製品化発表があることを明らかにした。



URL
  三洋電機
  http://www.sanyo.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0601news-j/0111-1.html

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米Sanyo、HD記録に対応した「Xacti HD1」(2006/01/06)


( 本誌:折本 幸治 )
2006/01/11 17:06
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