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特徴を解説する販売促進1係の福田氏(左)
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京セラは、一般顧客向けの「CONTAX U4R内覧会」を10月30日と31日にコンタックスサロン銀座で開催した。開発担当者やデザイン担当者も参加し、来場者にCONTAX U4Rの魅力を紹介した。
同イベントは、新製品「CONTAX U4R」および「CONTAX i4R」の発売に合わせて企画された、一連「CONTAXキャンペーン」のひとつ。同キャンペーンにはほかにも、U4Rを2時間貸し出す「CONTAX U4Rタッチ&トライキャンペーン」(11月30日まで)、予約者全員にプレミアムストラップをプレゼントする「CONTAX U4Rご予約キャンペーン」(11月12日まで)が行なわれている。
イベントの会場となったコンタックスサロン銀座は、東京銀座4丁目交差点すぐ側の鳩居堂ビル5階および6階。イベントは、そのうちCONTAX製品のショールームにあたる5階で行なわれた。来場者には白ワイン、赤ワイン、ウーロン茶が差し出され、腰掛けたソファーでゆったりと説明を聞く趣向。本来は30日、31日とも2度ずつの開催を予定していたが、来場者多数のため予定を変更、31日に1回分を増やしたという。実機も6台が展示された。
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展示されたCONTAX U4R
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背面。液晶モニターは2型
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■ ツァイスレンズとRTUNEによる連写機能をアピール
CONTAX U4Rは、1/2.7型400万画素CCDを採用する3倍ズーム機。仕様的には3月発売の「Finecam SL400R」を発展させた機種となる。ただし、デザインをはじめSL400Rとの差別化を図った箇所も多い。発売は11月13日、価格はオープンプライス。店頭予想価格は5万円前後の見込み。
説明は主に、光学機器統括事業部 マーケティング部 販売促進部 国内販売促進課 販売促進1係の福田鑑介主事補が進めた。
同氏は新しいCONAXの特長を、カールツァイスT*レンズと、画像処理システム「RTUNE」、連写による新しい撮影スタイルに大別して紹介。カールツァイス独自の多層膜コーティングであるT*については、「ヌケのよい描写」、「逆光時の高描写」、「豊富な階調」、「忠実な色再現」、「穏やかなボケ味」などの特徴を挙げ、他社製カメラで撮影した画像との比較を示した。
RTUNEは、アナログフロントエンドとデジタル処理プロセッサで構成される画像処理システム。Finecam SL300RやCONTAX SL300R T*で搭載された同名のシステムを一からリファインし、CCDなどアナログ部と分離。さらなる高速かつ低ノイズを目指したという。
その結果、高速性能については、起動時間0.9秒、シャッタータイムラグ0.07秒、3.3コマ/秒の連写、640×480ドット/30fpsの動画記録を実現。福田氏は起動と連写のデモを実際に行ない、ノイズに関しては、偽色、位相差、デジタル処理の各ノイズを低減したとしている。
また、カメラモジュール事業部第2開発部 第21開発課の菅野浩之主事によると、新バージョンのRTUNEは前バージョン以上の省電力化が施され、連続撮影時間はバッテリー容量の増加で1.4倍、さらにRTUNEのパワーマネジメントで1.7倍に向上したという。ほかにもUSB 2.0にも新たに対応した。
■ 本革にも上質さを求めるこだわりが
デザインについては、同商品企画部デザイン課副参事の久保寺孝之氏がコンセプトを語った。目指したのは「伝統の中に現代の新しさを入れる」ことで、デジタルならではの形にどうやって伝統を取り入れるかに苦慮したという。牛革の使用もそのひとつで、厚み5cm程度の原皮のうち、繊維質が最も細かく高級な最上部を使用している。
ただし本革はカメラなどの大量生産には向かず、たとえばぐるりと革が巻かれているように見える昔の国産一眼レフでも、実際には革風の塩化ビニールやウレタンを使用した例が多い。これは革が呼吸し伸び縮みする素材のためで、取り付けに関する管理が難しいため。
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デザイン担当の久保寺氏。「牛革は最も高価な一番上の部分を使いました」
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毛穴の跡が上質な上側の革を使用した証拠という
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久保田氏の後を受けた菅野氏も「裁断を前の晩にすると、取り付けようとした次の日にはサイズが違っている。工程管理が大変難しい」と語っている。それでも本革にこだわったのは「大人の小道具にふさわしい高級感」(福田氏)のためという。
■ U4Rは「CONTAXとしての新しい進化」
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開発担当の菅野浩之氏。「U4Rはマイナーチェンジではない」と新規性を強調
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また菅野氏は、新設計のボディフレームについても解説した。一見、前モデルを小型化しただけに見えるが、設計は新規に起こしたという。強度を高めるため、回転レンズのヒンジ部に焼結メタルを、ストラップ取り付け金具に亜鉛ダイキャストを用いたのも特徴。さらに、2型液晶モニター裏にもフレームを入れ、強度を確保したという。液晶モニターは透過型だが、「陽光下での表示に問題ないことを確かめた。最新の透過型は他方式より表示品質も高い」(菅野氏)ため、採用にいたったという。
本体各部につけられたたアールもU4Rの特徴で、「本当は厚みを1~2mm薄くできた」(菅野氏)としながらも、手に持ったときの感覚を大事にした結果、今の厚さ(19mm)に落ち着いたという。菅野氏は「RTUNEも本体デザインも一新した。U4Rはマイナーチェンジではない。CONTAXとしての新しい進化だ」と強調した。
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開発企画担当の岡崎氏はコンセプトを「融合」と解説
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開発企画を担当した岡崎滋氏は、U4Rの製品コンセプトを「融合」と説明した。その意味は、本来相反する「使いやすさ」、「個性」、「実用性」、「高級感」の融合を追及したことから。U4Rの“U”は“Unique but Universal”とし、コンセプトを解説した。
なお、同時発表のCONTAX i4Rの“i”は“identity”(個性、独自性)。「CONTAXブランドのデジタルカメラは、比較的クラシカルな外見が多かったが、(銀塩カメラの)Tシリーズは当時最先端のデザインだったはず。Uもiも現在のCONTAXを表したもの。“NEW CONTAX”を知るには、Uとiの両方を見ていただきたい」と希望を述べた。具体的な予定はまだ告知されていないが、i4Rについても、今回と同様なイベントを考えているという。
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クレードル経由でのハイビジョン出力もアピールした
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店頭での展示例。什器にはツァイスのロゴも
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コンタックスサロン銀座が所在する鳩居堂ビル。5階がショールーム、6階がギャラリー
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サロン限定販売のCONTAXブランドSDカード。256MBが8,000円、128MBが6,000円。書き込み速度は共に6MB/sec
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■ URL
京セラ
http://www.kyocera.co.jp/
CONAXキャンペーン
http://www.kyocera.co.jp/prdct/optical/contax/campaign.html
製品情報
http://www.kyocera.co.jp/prdct/optical/contax/cx_camera/u4r/
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( 折本 幸治 )
2004/11/01 00:03
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