デジカメ Watch
最新ニュース
【 2016/01/26 】
【 2016/01/25 】
【 2016/01/22 】
【 2016/01/21 】
【 2016/01/20 】

市川ソフト、RAW現像ソフト「SILKYPIX 3.0 Beta」をアップル本社でデモ

~製品版の発売日を25日に決定、パッケージ版も発売

 アップルコンピュータは8日、「デジタルカメラ撮影のための色管理とRAW現像」と題したフォトグラファー向けのセミナーを東京オペラシティタワーで開始した。その中で市川ソフトラボラトリーが公開中の「SILKYPIX Developer Studio 3.0 Beta」に関するデモを行なった。

 同セミナーは、フィルムからデジタルへの移行を検討しているフォトグラファー、または色管理やRAWファイルの扱いについて理解を深めたいフォトグラファーを対象としたもの。「Aperture」の発表後からフォトグラファーへの訴求を盛んに行なっているアップルだが、今回はApertureが主体ではなく、色管理やRAWデータという基本的な内容を紹介。予約制ながら、会場には多くのフォトグラファーが来場した。

 RAWデータについての解説は、市川ソフトラボラトリーの小松隆之氏が行なった。さらに同氏は、現在公開中のRAW現像ソフト「SILKYPIX Developer Studio 3.0 Beta」について解説。SILKYPIXシリーズの特徴に加え、3.0から加わる新機能など特徴的なものを紹介した。


小松隆之氏 デモの様子

 なお小松氏によると、これまで9月下旬としていた「SILKYPIX Developer Studio 3.0」の発売日が、9月25日に決定した。また、3.0ではパッケージ版も11月頃に発売するという。パッケージ版の価格は未定。ダウンロード版は、新規ライセンス16,000円、追加ライセンス3,000円。2.0のライセンス所有者に対し、3.0の発売までに予約すると8,000円で新規ライセンスを販売するキャンペーンも行なっている。

 小松氏はまず、RAW現像におけるSILKYPIXの優位性について、色分離や解像感の点で強調した。さらに、3.0の新機能を会場のフォトグラファーに紹介した。

 「ハイライトコントローラ」に加わった「ダイナミックレンジ拡張」は、ハイライトの色相ズレを調整できるだけでなく、ハイライトの階調トビを低減する機能。ハイライトコントローラーは、センサーが余裕を持って捉えているハイライト領域を利用したもので、2.0でもハイライトコントローラに含まれる「明部補償」という機能で階調を増やすことができた。さらにダイナミックレンジ拡張は、ハイライトを最大1,600%まで圧縮。センサーが定めた一般的な白点(明度100%)の内側に収めるという。


ダイナミックレンジ拡張の適用例(市川ソフト提供、以下同) ダイナミックレンジ拡張の仕組み

RAW Bridge ピュアディテール

 また、JPEGやTIFFを16bitに拡張し、RAWデータとして取り扱う「RAW Bridge」も紹介。これまでSILKYPIXシリーズでは、RAWとJPEGとでは利用できる機能に大きな差があった。RAW Bridgeにより、RAWと同じ調整方法でJPEGを処理できるようになる。小松氏は「おそらく現像ソフトでは世界初」と強調した。

 シャープネス機能のひとつ「ピュアディテール」は、現像処理やノイズ除去で喪失した解増感を補う通常の「ノーマルシャープ」と異なり、線や輪郭を細く表現できるという。そのため、繊細な描写に対しても積極的に適用できる。

 そのほか、従来のバージョンから含まれている「シェーディング(周辺光量)補正」、「ディストーション補正」、「倍率色収差補正」を解説。また、「偽色抑制」については、「この機能のためにこのソフトを購入する人もいるほど」と説明し、デモに多くの時間を割いていた。



URL
  アップル
  http://www.apple.com/jp/
  市川ソフト
  https://www.isl.co.jp/
  製品情報(SILKYPIX)
  https://www.isl.co.jp/SILKYPIX/

関連記事
市川ソフト、SILKYPIX 3.0 β版を公開(2006/08/22)
市川ソフト、JPEGをRAWのように扱える「SILKYPIX RAW Bridge」(2006/08/18)


( 本誌:折本 幸治 )
2006/09/08 18:43
デジカメ Watch ホームページ
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。

Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.