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フェーズワン、デジタルバック「P65+」の技術説明会を開催


 DNPフォトルシオは18日、フェーズワンのデジタルバック「P65+」の技術説明会を都内で開催した。


P65+を装着した「Phase One 645」 P65+の液晶モニター。電子水準器(仮想水平)を表示したところ

「CaptureOne」を使用した現像デモンストレーションも行なった Niels. V. Knudsen氏

 説明会では、P65+の概要および技術説明を実施。説明には、フェーズワンのイノベーション&アプリケーション開発マネージャー、Niels. V. Knudsen氏があたった。

 P65+は、中判カメラに装着して使用するデジタルバック。センサーサイズ53.9×40.4mm、有効6,050万画素フルフレームCCDを搭載する。最大連写速度は1コマ/秒。感度はISO50~800。Sensor+モード使用時の最大連写速度は1.4コマ/秒。感度はISO200~1600。

 新機能として電子水準器を備え、グリッド表示やモノクロ表示が可能になったほか、プレビュー時のレーティングも行なえるようになった。液晶モニターは約23万画素の2.2型。国内での発売は3月20日。価格は619万5,000円。

 同氏の説明によると、P65+の開発にあたっては、メカニカルな部分の設計を一からやり直し、加えてイメージセンサーの設計もカナダのDalsa社と共同開発したという。フェーズワンとしてはセンサーメーカーと共同で開発する初めてのプロジェクトであり、今後もイメージセンサーの商品企画については共同開発を継続していくとの意向を示した。

 P65+に搭載するイメージセンサーが持つ長所としては、ディティール表現力、モアレ低減性能、色かぶり低減性能、高感度特性などをアピールし、加えて645判用レンズ本来の画角で使用できる撮像素子サイズを挙げた。


他社製イメージセンサーとのサイズ比較 P65+の主な特徴

 P65+の新機能であるSensor+では、4つのピクセルを1つのスーパーピクセルとして処理するColor Binningと呼ばれる技術を採用している。これにより、電荷がアンプに到達した際に発生するノイズは従来と同じなものの、S/N比は最終的に4:1になるという。

 機能面では、連写性能および高感度特性を高める。具体的には連写速度が約40%向上し、フル画素で使用した場合に比べて約4倍の実効感度を実現、加えてスーパーピクセルの使用によりモアレも低減するとしている。またSensor+では同時に、645判のフルフレームで6,050万画素と1,500万画素での撮影が行える「2-in-1 System」と呼ばれる技術も使用している。


4つのピクセルを1つのスーパーピクセルとして扱う Sensor+では約4倍相当の実効感度を得るという

Sensor+のColor Binnig方式ではノイズが従来比4分の1に 従来の方式

フェーズワンのColor Binning方式 従来の方式と異なるのは、RGBのGが隙間を埋めるように配置されている点

従来製品との画質比較 30秒以上の長時間露光は非推奨とのこと

メニュー画面 設定画面。Sensor+モードのほか、電子水準器(仮想水平)も表示

 このほか、デバイスの性能面において従来機種P45+から変更した点は、イメージバッファ容量とメインCPU速度が従来の2倍に、画像処理プロセッサーの処理速度は4倍に向上した。また、CFの書き込み速度も向上を図ったという。

 P65+は、26日に開幕する写真映像関連イベント「フォトイメージングエキスポ2009」(PIE2009)に出品する。また、RAW現像ソフト「Capture One 4.7」のリリースも予告した。



URL
  DNPフォトルシオ
  http://www.dnp-fotolusio.co.jp/
  フェーズワン
  http://www.phaseone-japan.co.jp/

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( 本誌:関根慎一 )
2009/03/23 14:28
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