オリンパスは、世界最軽量約435gのデジタル一眼レフカメラ「E-500」を11月11日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、ボディのみが9万円前後、「ZUIKO DIGITAL(ズイコーデジタル) 14-45mm F3.5-5.6」が付属するレンズキットが10万円前後の見込み。
デジタル専用の「フォーサーズシステム規格」を採用したレンズ交換式一眼レフカメラ。「E-1」、「E-300」に続く第3弾となるが、今回は一般的なペンタミラーを採用、より一眼レフカメラらしいスタイルとなった。E-300と同様に普及タイプという位置付け。なおE-300は併売される。
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ブラック(レンズは14-45mm F3.5-5.6、以下同)
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シルバー
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CCDはE-300と同じ有効800万画素
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SSWFを採用する
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軽量ステンレスシャーシを採用
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E-300と同じ有効800万画素のフルフレームトランスファーCCDを搭載。SSWF(超音波防塵フィルター)を中心とした「ダストリダクションシステム」も引き続き採用し、レンズ交換に起因するゴミの写り込みを防ぐことができる。
ISO感度は100~400相当。E-300と同じく、拡張設定で最大ISO1600相当まで増減できる。ただし、今回から拡張時のノイズを軽減するという「ノイズフィルター」を採用。ノイズを従来比で2分の1に軽減したとしている。
E-300ではレンズからの入射光を横に導くポロ光学系とサイドスイング式のクイックリターンミラーを採用し、本体上部のフラットな形状が特徴だった。しかし、E-500ではミラーの光を直上に反射させ、ペンタダハミラーでファインダーに結ぶ他社と同様の方式を採用。そのため、一般的な一眼レフカメラに似たスタイルとなっている。また、ファインダー倍率がほぼ等倍だったE-300に対し、0.9倍と倍率が下がった。なおE-300で採用したサイドスイングミラー方式は、今後も継続して開発するという。
また、E-300まで1.8型だった背面の液晶モニターが2.5型に大型化した。21.5万画素の半透過型「ハイパークリスタル液晶」を搭載する。
なお、従来からあった情報表示画面がグレーを基調としたデザインとなり、文字の大きい「かんたんモード」と、より情報を多く表示する「詳細モード」の切り替えが可能になった。さらに、十字ボタンとコマンドダイヤルを使い、情報表示画面からISO感度などを設定できるようになった。
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情報表示画面
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NF(ノイズフィルター)の設定が可能に
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露出関連では、新開発の49分割測光センサーを搭載する。低輝度測光時にアクティブ・ピクセル方式、高輝度測光時に積分アンプを使用するハイブリッド測光方式を採用し、「広い測光ダイナミックレンジを実現したという。
また、スポット測光のひとつとして、「ハイライト/シャドーコントロール」が加わった。同社の銀塩一眼レフカメラ「OM-4」に搭載されていたスポット測光と同様、ハイライト基準演算やシャドー基準演算が可能。たとえばハイライトコントロールの場合、白にしたいところを測光すると、その部分を階調を残したまま白飛び寸前まで持ち上げるという。
測距センサーはE-1やE-300と同等。測距点は横一列の3点で、E-300と同じく測距点のスーパーインポーズにも対応する。ただし、発光が鮮烈だったE-300に比べ、幾分おとなしくしたという。また、新機能としてフォーカス位置を変えて複数枚撮影する「MFブラケット」も備えている。
CFとxDピクチャーカードのダブルスロットを採用。EシステムとしてxDピクチャーカードの採用は初めてとなる。電源はE-1、E-300と同じリチウムイオン充電池のBLM-1を使用。別売のリチウムバッテリーホルダー「LBH-1」(2,100円)の使用により、リチウム電池「CR-123A」3本でも駆動する。CIPA規格準拠の撮影枚数はいずれも約400枚。
そのほか、簡単撮影モードに「チャイルドモード」と「ローキーモード」を追加。「モノクロ」と「セピア」には赤、橙、黄、緑のフィルター効果やセピア、青、紫、緑の調色機能が加わっている。
操作面では、背面のボタン類を他社のエントリーモデルに似た配置にしたほか、E-1で採用した「ワンタッチホワイトバランスボタン」を復活させた。同ボタンにはホワイトバランス以外の機能も設定できる。さらに、再生時に2画面を並べて比較できる「ライトボックス再生機能」を搭載。レンズ交換式一眼レフカメラで世界初としている。
本体はガラスファイバー入りのエンジニアリングプラスチックで、シャーシは軽量化ステンレス製。ブラックとシルバーでは表面仕上げが異なり、シルバーは光沢感を意識したという。グリップ部表面の素材にはラバーを採用。本体サイズは129.5×66×94.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約435g(本体のみ)。
なお、レンズを装着したE-500を収納できるセミハードケース「CS-5SH」(5,250円)をはじめ、アイカップ「EP-5」(656円)、同「EP-6」(1,838円)が11月上旬に発売される。EP-5はE-500の同梱品。EP-5は中空ゴムの大型タイプで、E-300にも装着できる。
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リチウムバッテリーホルダー「LBH-1」
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セミハードケース「CS-5SH」
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左からアイカップ「E-5」、「E-6」
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E-500 |
E-300 |
E-1 |
撮像素子形式 |
フルフレームCCD(17.3×13mm) |
有効画素数 |
約800万画素 |
約510万画素 |
最大解像度 |
3,264×2,448 |
2,560×1,920 |
ダストリダクション |
○ |
感度(拡張設定含む) |
ISO100~1600相当 |
ISO100~3200相当 |
記録形式 |
RAW TIFF JPEG RAW+JPEG |
RAW TIFF JPEG |
ファインダー倍率 (50mmレンズ時) |
約0.9倍 |
約1倍 |
約0.96倍 |
ファインダー視野率 |
約95% |
約94% |
約100% |
アイポイント |
10mm |
20mm |
フォーカシングスクリーン |
固定式 |
交換式 |
測距点 |
3点 |
ファインダー内インポーズ |
○ |
― |
測光 |
49分割デジタルESP 中央部重点平均 スポット |
デジタルESP 中央部重点平均 スポット |
シャッター速度 |
60~1/4,000秒 バルブ |
30~1/4,000秒 バルブ |
60~1/4,000秒 バルブ |
ストロボ同調速度 |
1/180秒 |
最大連続撮影速度 |
約2.5コマ/秒 |
約3コマ/秒 |
連続撮影可能枚数 |
RAW:非公開 JPEG:無限 |
RAW:4コマ JPEG:非公開 |
RAW:12コマ JPEG:12コマ |
液晶モニター |
2.5型 21.5万画素 |
1.8型 13.4万画素 |
記録メディアスロット |
CF/xD |
CF |
PCインターフェイス |
USB 2.0 |
USB |
USB 2.0 IEEE 1394 |
電池 |
BLM-1 CR123A×3 |
BLM-1 |
BLM-1 BLL-1 |
サイズ (幅×奥行き×高さ、mm) |
129.5×66×94.5mm |
146.5×64×85mm |
141×81×104mm |
重量(本体のみ、g) |
約435g |
約580g |
約660g |
■ お問い合わせ先
カスタマーサポートセンター
Tel.0120-084-215
Tel.0426-42-7499
■ URL
オリンパス
http://www.olympus.co.jp/
製品情報
http://www.olympus-esystem.jp/products/e500/
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( 本誌:折本幸治 )
2005/09/27 14:01
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