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キヤノン、6年ぶりにコンパクト機の発表会を開催 |
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～手ブレ補正や高感度撮影の詳細を解説
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同社はプリンタ、デジタル一眼レフなどについては多数の記者発表会を開催してきたが、コンパクトデジタルカメラについては6年ぶり。「25%」という意欲的な目標市場シェアとともに、今回の新製品にかける同社の意気込みが感じられる。
■ 目玉はIS搭載と高感度対応 会見ではキヤノン販売の芦澤光二 常務取締役が新製品の背景を説明。需要が横ばいとなり、買い替え/買い増し需要が主となった日本のコンパクトデジカメ市場の状況を「“量”から“質”へ」と表現した。ユーザーがデジカメで重視する点が「画質/画素数」、「光学ズーム」、「液晶サイズ」、「起動時間」、「手ブレ補正」、「高感度撮影」であるとの調査結果から、新製品では従来どおり「DIGIC IIとキヤノンレンズ、高画素CCDによる高画質」を重視。記憶色に基づく色処理と、高精度なAF/AE/AWBを維持しつつ、さらに「レンズシフト式手ブレ補正機構」、「光学4倍ズーム」、「ISO800での高感度撮影」、「大画面液晶モニター」による強化を図ったとした。
各強化ポイントの詳細は、キヤノンのイメージコミュニケーション事業本部 DC事業部の真栄田雅也 事業部長が解説した。 IXY DIGITAL 800 ISにIXYシリーズとして初めて搭載されたレンズシフト式の光学手ブレ補正機構「Image Stabilizer(IS)」は、1995年にデジタル一眼レフ用交換レンズに初めて搭載された技術で、レンズ一体型機ではPowerShotシリーズの高倍率ズームレンズ搭載機に採用されている。 800 ISのISユニットはコンパクト機用に新開発されたもの。レンズ保持機構にセラミックボールを採用することで、2005年に発売されたPowerShot S2 ISのユニットの約4分の1まで容積を削減。さらに手ブレ補正処理に使うマイコンと、レンズ制御チップ、レンズ駆動ドライバをワンチップ化して、小型化を図った。 なお、ISユニットの搭載で懸念される消費電力の増大と撮影可能枚数の減少については「ISユニット以外の消費電力を下げ、バッテリーの容量を増やすことで、IXY DIGITAL 700以上のCIPA準拠の撮影可能枚数を実現した」(真栄田事業部長)としている。ちなみに700のバッテリは容量790mAhの「NB-3L」、800 ISは容量1,120mAhの「NB-5L」。
ISO800での高感度撮影については、「(高感度撮影は)ノイズとの戦い」(真栄田事業部長)とし、同社の画像処理エンジン「DIGIC II」の能力を生かしてノイズを低減し、実現した。800 ISではISとの併用によりシャッタースピード約6段分の補正が可能で、動く被写体の撮影にも強い。高感度撮影機能の装備に伴い、ISOボタン操作により高感度モードを設定できるようにもした。 なお、800 ISでは1/2.5型CCDを採用しているが、DIGIC IIの性能向上によりS/N比は従来の1/2.5型搭載機よりも向上したとしている。 このほか、屈折率2.0を超える超高屈折率球面レンズの採用により、ボディが薄くなったにもかかわらずIXY DIGITALシリーズ初の光学4倍ズームレンズを搭載したこと、IXY DIGITAL 80に搭載された3型液晶では、画像全体と一部の拡大画面を同時表示するピントチェッカーなど大画面を生かした機能を搭載、全機種DIGIC IIを搭載したことで、起動時間やAFが高速になったことなどもアピールした。
■ 「カッコいいIXY」と「カメラらしいPowerShot」 芦澤常務取締役はIXY DIGITALとPoweShotシリーズのコンセプトを「IXYはひとことで言えば、カッコいいカメラ」、「PowerShotはカメラらしいカメラ」と説明。その“カッコよさ”を支えるIXYシリーズのデザインについて真栄田事業部長は、銀塩フィルムカメラのIXYから続く「Box & Circle」デザインというキーワードを提示。箱型のボディにレンズ部の円形を組み合わせたデザインをIXYシリーズのアイデンティティとした。 さらに800 ISでは、600や700で採用された曲面と曲線による「Curvature & Stream」を引き続き採用し、さらなる洗練を図ったとした。 芦澤常務取締役は「若い人にキヤノンのイメージを聞くと、IXYと中田英寿選手(IXY DIGITALのイメージキャラクター)と答える」というエピソードを披露し、IXY DIGITALのブランド力の高さをアピール。イメージキャラクターは引き続き中田選手で、足掛け7年となる異例の長期登板となるが、キャッチコピーを「Next field」として、次世代のIXY DIGITALであることをアピールする。
■ シェア20%ではトップを維持できない 同社は、2003年からのコンパクトデジカメ市場におけるシェアトップを維持している。数字的には18.6%、19.5%、21.4%と徐々に拡大。延べ2万回にも及ぶ販売店への製品説明会、通称「辻説法」や、即時修理体制の拡充をはじめとするアフターサービスの強化が、シェア拡大を下支えしている。また、同社製コンパクトデジカメは、「次に買いたいデジカメ」、「次も同じメーカーのデジカメを買うか」といった調査で「ダントツのトップ」(芦澤常務取締役)となっている。こうした状況から、今年のシェア目標は25%に設定された。この設定値について芦澤常務取締役は「デジカメ市場は以前は“バトルロワイヤル”。リングの中に競合メーカーがひしめいていた頃はシェア20%でもトップを維持できたが、撤退メーカーも出てきた現在では、絶対No.1となる25%が必要」とした。
■ ＵＲＬ キヤノン http://canon.jp/ 製品情報 http://cweb.canon.jp/camera/dcam/index.html ■ 関連記事 ・ キヤノン、シリーズ初の手ブレ補正モデル「IXY DIGITAL 800 IS」（2006/03/07） ・ キヤノン、ISO800撮影対応の「IXY DIGITAL 80/70」（2006/03/07） ・ キヤノン、光学6倍ズームレンズ搭載機「PowerShot A700」（2006/03/07） ・ キヤノン、4倍ズームやISO800対応のPowerShot Aシリーズ（2006/03/07） （ 本誌：田中 真一郎 ） 2006/03/07 21:28
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