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「ブレ補正最強」をアピールした松下電器「LUMIX」発表会


 松下電器は14日、LUMIXシリーズの新製品「DMC-FX01」やフォトプリンタなど、計5機種のマスコミ向け発表会を都内で開いた。会場にはパナソニックマーケティング本部DSCチームリーダーの品田正弘氏が参加し、春商戦への意気込みを語った。

 今回発表になったのは、デジタルカメラ「DMC-FX01」、「DMC-TZ1」、「DMC-LS2」の3機種、昇華型コンパクトプリンタ「KX-PX10」、「KX-PX1」の2機種。デジタルカメラはこれらに加え、既存の「DMC-LC1」、「DMC-FZ30」、「DMC-LX1」、「DMC-FX9」(併売)と、2月17日発売の「DMC-FZ7」、「DMC-LZ5」を加えた計9機種での展開となる。


手ブレ補正認知でシェア2位を確立

DSCチームリーダーの品田氏。「シェア2位の立場を確立した」
 品田氏は、2005年のデジタルカメラ市場を「引き続き高画素化、500万画素以上が90%」、「売れ筋の約65%以上がブレ対策機」、「約65%以上が買い替え買い増しユーザー」と総括。手ブレ補正を以前から搭載していたLUMIXの強みを強調した。

 LUMIX事業を「12倍ズームも手ブレ補正も当社が最初。常に革新的な取り組みを行なってきた」とし、「LUMIXは写真画質を追求したカメラ」とまとめた。

 また、2005年におけるDMC-FX8とDMC-FX9などのヒットを改めて報告し、「本格参入の2年目で台数シェア2位の立場を確立した」と述べた。2005年は全世界で400万台を出荷し、「ほぼ目標を達成した」という。

 これまで2005年は「手ブレ革命」、「19倍ズーム革命」、「16:9ワイド革命」を進めてきたとし、こうした既存の強みに加えて、春モデルからはISO1600の高感度撮影にも対応。さらにメインモデルのDMC-FX01では広角28mm相当での撮影が可能になる。品田氏はこれらを「さらなる革命」とアピールした。

 なお、今春から店頭では、デジタルカメラの撮影画像をテレビで楽しむコンセプトを「テレ写」というコピーで提案する。SDメモリーカードを軸にした戦略として、以前から打ち出していたものだが、薄型テレビの出荷増や、16:9CCD搭載のLX1の感触を受けたもので、今春から本格に展開するという。

 そのほか、SDメモリーカードスロットを装備するフォトプリンタの「KX-PX10」、薄型テレビの「ビエラ」、DVDレコーダーの「ディーガ」とあわせ、「写真とAVの融合による新しい写真文化の創造」を提案した。


手ブレ認知でシェア2位の基盤を確立 2006年春のラインナップ。LC1以外はすべて手ブレ補正を搭載 「写して、映す“テレ写”」でテレビでの鑑賞を喚起

超高屈折率レンズで広角端28mmを実現

 続いてDSCビジネスユニット企画グループマネージャーの房忍氏が各機種を解説した。

 DMC-FX01は、「手ブレ補正」、「広角撮影」、「高感度撮影」への高まりを受けたモデル。ISOオート設定でISO400相当まで、高感度モードでISO800~ISO1600までの増感を行なう。

 他社がアピールする「被写体ブレ」も対策したとし、光学式手ブレ補正レンズ、開放F2.8とあわせ、会場では「ブレ補正最強」とアピールした。ただし、同社では高感度モードを「L判程度のプリント出力を想定した」としている。


DMC-FX01

底面もクローム仕上げ バッテリーとSDメモリーカード室 広角撮影のニーズが高まっているという

 28mm相当の光学3.6倍ズームレンズには、屈折率2以上の「EA(Extra High Refractive Index Aspherical)レンズ」1枚を非球面にして搭載。同レンズは住田光学ガラスによるもので、硝材にK-PSFn2を採用する。高屈折率の光学ガラスとしては、重ランタンフリント(LaSF)や、同社のK-PSFn5よりもさらに高屈折率な硝材という。

 さらに非球面レンズ3枚を加え、広角を実現しながら小型のレンズユニットを完成。28mm相当を実現したデジタルカメラとしては、従来にないコンパクトなボディを実現したという。

 また、FZ7などでも採用実績のある「ハイアングルモード」も装備。ハイアングル撮影時に明るく見やすいという液晶モニターで、制御電圧の変化で配向特性を変化させる。さらに低照度下では表示輝度のゲインアップを行ない、高感度での撮影シーンに対応した。

 なお、カラーバリエーションの「パールホワイト」は、2005年にDMC-FX7の特別限定カラーとして登場。今回、レギュラーカラーとして復活した。また、シャッターボタンのストロークや部材やFX8などと同等。ただし2段目の感触が変わり、「全押しがしやすくなった」という。


レンズユニットのカットモデル EAレンズ レンズ構成図

限定色だったパールホワイトも復活 ハイアングルモードを搭載

「旅カメラ」には10倍ズームを採用

会場には海外旅行をイメージしたモデルも
 DMC-TZ1のコンセプトは「旅カメラ」。同社によると、「旅はコンパクトカメラの機動性を活かせるシチュエーション。また、旅こそ望遠が必要なシーンが多い」という。そこで小型ボディと高倍率ズームという相反する要素を実現するため、光路の中央にプリズムを配した「屈曲光学系+沈胴光学系」を採用。薄さ40.2mmのボディに35~350mm、F2.8~4.2の10倍ズームレンズを実現したという。

 また、旅行に出て何日目かを画像に記録し、液晶モニターに表示する「トラベル日付」や、飛行機の中から窓越しで撮影するのに向く「空撮モード」を搭載。ワールドタイムも世界地図上から選ぶ方式にするなど、旅カメラというコンセプトを強調している。

 DMC-LS2は、単三電池駆動のエントリーモデル。光学式手ブレ補正機構は搭載するが、ISO1600での撮影は不可能。オキシライド乾電池に対応し、約250枚の撮影が可能となっている。


DMC-TZ1

中央右が屈曲光学の証であるプリズム 水中プロテクタも発売予定。水深40mに対応 すべてのボタンが操作できる

DMC-LS2

フォトプリンタは16:9プリントに対応

 なお、春モデルは「赤ちゃん」モードが「赤ちゃん1」と「赤ちゃん2」に強化された。これらは従来の「赤ちゃん」(登録した子どもの月齢を撮影画像に表示する)とそれぞれ内容は同じで、2人分の記録に対応したもの。2005年に新設した同モードは予想以上に好評で、「ぜひ2人分の記録がしたい」との声が寄せられた結果だという。

 またFX01とTZ1には、同社のデジタルカメラとしては久しぶりに水中プロテクタが用意される。会場にはTZ1用のプロテクタが展示された。水深40mに対応し、各スイッチの操作が行なえる。価格はオープンプライスで、2万円台程度と見られる。

 KX-PX10とKX-PX1は、2005年から続くフォトプリンタ需要に応える製品。ともにPictBridge端子を搭載し、PCレスでのプリントが行なえる。

 さらにPX10はSDメモリーカードスロットを搭載。どちらもテレビに接続して操作するタイプで、PX10にはリモコンも付属する。PX1はクラス最小を謳う。どちらもバッテリーは搭載していない。

 2005年のLX1でアピールした16:9でのプリントにも対応。用紙幅は従来と同じだが、16:9にあわせた長さとなっている。


KX-PX10 KX-PX1 PX10のリモコン


URL
  松下電器
  http://panasonic.jp/
  製品情報(DMC-FX01)
  http://panasonic.jp/dc/fx01/
  製品情報(DMC-TZ1)
  http://panasonic.jp/dc/tz1/
  製品情報(DMC-LS2)
  http://panasonic.jp/dc/ls2/

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( 本誌:折本 幸治 )
2006/02/14 19:15
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