デジカメ Watch
最新ニュース
【 2016/01/26 】
【 2016/01/25 】
【 2016/01/22 】
【 2016/01/21 】
【 2016/01/20 】

エプソン、ヘッドを一新して高速化した複合機3機種


 エプソンは、インクジェット複合機の2007年秋モデルを発表した。いずれもオープンプライスで、10月4日に発売される。


自動画像補正機能や印刷速度を強化

 共通の改良点はまず、顔検出機能を備えた自動画像補正機能「オートフォトファイン! EX」の強化。シーンの判別と色補正の精度を向上させた。

 シーン判別では従来の「人物」、「風景」、「一般画像」に「夜景」を追加。従来は顔が検出されない露出不足画像のほとんどを一般画像として扱ったが、これに夜景が含まれるため、一般画像をあまり明るく補正することができなかった。夜景を独立させることで、一般画像での補正をより明るくできるようになった。また夜景は、暗く補正して夜景らしさを出せるようになった。

 色補正については、従来はトーンカーブ調整のみで行なっていたが、これを明るさと色に分解して調整することで、肌色や色カブリをより正しく補正できるようになった。

 また画像補正では、小顔に補正する「ナチュラルフェイス」機能を搭載。写真は実物よりも0.5~1.5%太く見えるという調査結果から、顔を検出した場合には小顔に補正し、同時に美肌補正も行なう。ナチュラルフェイスの強度は調整可能で、補正効果を変えた候補を印刷した「フェイスシート」や、液晶モニター上に表示した「仕上がりview」で、補正強度を選ぶこともできる。また、複数人を被写体としても機能する。


PM-T960 PM-A940 PM-A840

 さらに今期は、インクを吐出するヘッドが一新された。同社製インクジェットプリンタは、複数サイズのインク滴を組み合わせて滑らかな階調表現と高速印刷を両立する「Advanced-MSDT」を搭載しているが、従来は7plのインク滴を3つ組み合わせて最大サイズのインク滴を作り出していたのに対し、2007年モデルでは11plを2つ組み合わせ、印刷速度を向上させた。また、そのほかのインク滴サイズは14plから11pl、7plから5plに縮小され、より滑らかに階調表現が可能になった。さらに、ヘッドの駆動周波数を45kHzから60kHzに上げたことで、印刷速度を向上させている。

 インクは従来どおり、6色独立染料タイプのアルバム保存200年をうたう「つよインク200」を採用する。

 外観は、従来の銀色を基調としたものから黒基調に変更し、リビングルームに設置しやすくした。


PM-T960

 Ethernetと無線LANを搭載し、デジタルTVからのプリント機能「テレプリパ」を備えた複合機。店頭予想価格は3万円台後半の見込み。

 テレプリパ対応機は2006年10月に「PM-T990」が発売されているが、PM-T990は継続販売される。PM-T960には、PM-T990にあったスタンドアロンRAW印刷機能やDVDドライブがなく、チルト式カラー液晶モニターも3.5型となっており、PM-T990に次ぐモデルと位置づけられる。

 6色の染料インクを使用する。プリンタの最小ドットサイズは1.5pl。印刷解像度は5,760×1,440dpi。最大印刷可能サイズはA4で、CD/DVDのレーベル印刷にも対応する。印刷速度は2006年モデルのPM-A920比で1.2~1.4倍としており、Lサイズ、フチなし写真のプリント時間は19秒。

 フロント給紙が可能なほか、両面印刷機能を標準装備する。

 スキャナ部はα-Hyper CCD IIを採用、解像度は3,200×6,400dpi。フィルムスキャンにも対応する。

 メモリカードスロットは4スロットを搭載。CF、Microdrive、メモリースティック、メモリースティックPRO、SDHC/SDメモリーカード、MMC、xDピクチャーカードに対応する。また、アダプタを介して小型メディアを使用することも可能。Ir-SimpleやPictBridgeに対応する。また、USB端子に外部ストレージを接続することもできる。

 本体サイズは446×503×242mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約12.8kg。


PM-A940

 2006年10月に発売された「PM-A920」の後継モデル。店頭予想価格は3万円台前半の見込み。

 プリントエンジンはPM-T960とほぼ同様だが、両面印刷機能はオプションとなる。

 スキャナ部はCISを採用。解像度は1,200×2,400dpi。フィルムスキャンには対応しない。

 2.5型のチルト式液晶モニター、4つのメモリカードスロット、Ir-Simple、PictBridgeを搭載する。また、外部ストレージを接続することもできる。

 本体サイズは446×432×237mm(幅×奥行き×高さ)、重量は10.6kg。


PM-A840

 2006年10月に発売されたエントリーモデル「PM-A820」の後継モデル。店頭予想価格は2万円台後半の見込み。

 プリントエンジンはPM-T960、PM-A940とほぼ同様だが、フロント給紙と両面印刷に対応しない。また、Lサイズ、フチなし写真のプリント時間は22秒となり、PM-A820の25秒から3秒短縮された。なお、ナチュラルフェイス機能はPCからの印刷時のみ使用可能となる。

 スキャナ部はCISを採用。解像度は1,200×2,400dpi。フィルムスキャンには対応しない。

 2.5型の液晶モニター、4つのメモリカードスロット、Ir-Simple、PictBridgeを搭載する。また、外部ストレージを接続することもできる。


 本体サイズは450×413×205mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約8.3kg。



URL
  エプソン
  http://www.epson.jp/
  ニュースリリース
  http://www.epson.jp/osirase/2007/070920.htm
  製品情報
  http://www.epson.jp/products/colorio/printer_multi/

関連記事
エプソン、CD-RW/DVD-ROMドライブ搭載インクジェット複合機など4機種(2006/09/26)


( 本誌:田中 真一郎 )
2007/09/20 12:16
デジカメ Watch ホームページ
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.