ライカは、レンジファインダーデジタルカメラの新機種「M8.2」を発表した。国内での発売時期と価格は未定。
2006年秋発売の「M8」のリファインモデル。2月に告知を開始した「M8アップグレードサービス」の内容を含みつつ、ISOオートなどの新機能を盛り込んでいる。
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ブラック
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シルバー
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■ 露出補正操作などを改良
標準でブラッククロームだったM8ブラックだが、M8.2ではブラックペイントとなった。また、ライカロゴが黒字から銀文字に、ホットシューの塗装が銀色から黒色に変化。ボディの張り革はバルカナイトになった。
シャッターは金属縦走り。ただし静音化を図ったM8とは別のタイプとなる。その代わり最高シャッター速度が1/8,000秒から1/4,000秒に低下。液晶モニターのカバーガラスにはサファイアガラスを採用するなど、M8アップグレードサービスと重複する内容もある。
新機能として、「スナップショット」モードを追加。シャッタースピードダイヤルに新たに設けた「S」ポジションにすると、シャッター速度、ISO感度、ホワイトバランスを自動で設定するもの。Mマウントなので絞りはユーザーが決定、そのほかの主要な設定をカメラに任せるモードとなっている。絞り優先AEはM8から引き継ぐ。
シャッターボタン半押し状態で背面のメインリングを回転させると、露出補正が行なえるようになった。従来はメニューから補正値をセットしていた。また、ISOオートも新たに装備。すべてのモードで利用できる。
そのほか、メインスイッチのクリックストップの構造を見直し、誤ってセルフタイマーに設定するミスを防いだ。ファインダーのブライトフレームにも改良を加え、望遠撮影時のフレーミングをより正確に行なえるという。新たに、防水タイプの簡易説明書が付属する。
また、デジタルカメラとして大きめだったバッテリー充電器を小型化。「バッグなどに収納してもスペースを取らない」ほど小さくなったという。90分でバッテリー容量の80%まで充電できる。
なお、M8は引き続き併売する。カスタマーサービス経由で、シャッター、サファイアガラスカバー、ブライドフレームをM8.2と同様にアップグレードするサービス行なう。
■ DNG現像ソフトは「Capture One 4」
そのほかの基本仕様はM8と同等。撮像素子は18×27mmの有効1,030万画素CCDで、実撮影画角はレンズ表記の焦点距離の1.33倍に相当する。最高感度はISO2500。
ローパスフィルターは非搭載。モアレはデジタル処理で除去する。別売のUV/IRフィルターで、赤外カット率を向上させることができる。測光は従来と同じくTTL中央部重点のみ。シャッター中央の白丸の反射を測っている。5段階表示の露出計をファインダー内に装備。
レンジファインダーは有効基線長47.1mm、倍率0.68倍。ブライトフレームは24mmと35mm、28mmと90mm、50mmと75mmの組み合わせで、パララックス自動補正機能がつく。
レンズマウントはライカM。引き続き6bitコード付きレンズの識別に対応し、レンズに合わせて口径食を低減するなどの効果が期待できる。
2コマ/秒で10コマまでの連続撮影や、DNG形式でのRAW記録などに対応する。液晶モニターは2.5型約23万ドット。記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。
本体サイズは138.6×36.9×80.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約545g(バッテリー含まず)。RAW現像ソフトとして、Capture One 4が付属する。
■ URL
ライカ
http://www.leica-camera.co.jp/
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( 本誌:折本 幸治 )
2008/09/15 13:30
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