|
北京オリンピックのメインスタジアム
|
写真関連の見本市「2008 China C&E」が開かれた北京は、人口1,800万人の中国の首都であり、今夏のオリンピック開催地として注目を浴びる大都市だ。この北京のカメラ専門店街を訪問してみた。
北京市内には大小の家電販売店が点在するが、カメラ関連の販売店としてもっとも有名なのは、市中心部から車で30分ほどの場所にある「北京撮影機材城」だ。2階建ての建物の中に、300近くの小さなカメラ/写真関連の店が入居している商業施設で、狭い通路の両脇に小さな区画の店舗が並んでいる。内部は碁盤の目状に区切られているので比較的わかりやすいとはいえ、小さな店と通路が多く、なれないうちは迷路のように感じられることがある。
北京撮影機材城では、カメラ、レンズ、撮影用品類から、大型ストロボや背景紙などのスタジオ機材、貸衣装やメイク道具までの専門店が揃う。
|
|
北京撮影機材城
|
北京撮影機材城の1階の地図。2階には貸衣装やメイク道具の店が並ぶ
|
|
|
北京撮影機材城の入口
|
内部は、細い通路の両脇に多数の店が並ぶ
|
|
|
カメラやレンズを扱う店舗のひとつ
|
こちらは大型ストロボなどスタジオ機材の店
|
ここで見たデジタル一眼レフの価格の例をあげると、キヤノンのEOS Kiss X2(EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS付)が5,500元(約8万8,000円)、EOS 40D(EF-S 17-85mm F4-5.6 IS USM付)が9,200元(約14万7,000円)、EOS 5D(24-105mm F4 L IS USM付)が2万600元(約33万円)。キャッシュバックなどを考慮すれば、日本での市場価格とあまり変わらない。
また、マンフロット、ロープロといった、日本でもおなじみのブランドの三脚やバッグ類も、日本とほぼ同じ値段で売られている。しかし、三脚、バッグ、大型ストロボなどの撮影用品類は、中国製であれば3~5割は安く、あるいは半値以下で販売されている。
たとえばマンフロットの全高150cmの4段カーボン三脚が雲台付で1,200元なのに対し、中国製のBenroなら同クラスの製品が700元で手に入る。またナショナルジオグラフィックのNG2475に1,200元の値札がついているのに対し、中国製の似たようなデザインのバッグなら360元程度となっている。ブランドを気にしなければ、安くても品質は悪くないのが魅力的なところだ。北京市の平均給与は月に3,300元程度。デジタル一眼レフは日本製を買わざるを得ないが、用品類は安い中国製品が圧倒的に人気が集まることになる。
ところで、ここで紹介した価格はすべて値札に書かれているもの。北京撮影機材城では価格交渉ができる。たとえば中国製のバッグは、交渉次第では360元が300元になったりする。その店で値引きできる下限を見つけ出すために中国語の能力が必要となるが、撮影用品の値引き交渉は日本ではあまりできない体験といえる。
|
|
α700にバッテリーグリップやストラップをセットにした、店のオリジナル商品などもある
|
コンパクトデジカメ。サイバーショットDSC-T300やCOOLPIX S600は2,000元台前半
|
|
北京撮影機材城には中古カメラを扱う店も多数ある
|
( 本誌:田中 真一郎 )
2008/06/24 11:47
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。
|
|