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エプサイト北京に見る、中国でのデジタル出力
華貿買物中心のエプサイトギャラリー
新宿にあるエプソンのギャラリー「エプサイト」は、著名写真家によるデジタル作品の展示、プロ/アマに向けたデジタル出力の支援で知られている。カメラメーカー以外でこのような施設を設ける例はこれまでになく、プリンタメーカーならではのユニークな施設といえる。新製品のお試しプリントや大判プリンタでの出力に利用した方もおられるだろう。
そのエプサイトは、2003年から中国の北京と上海にギャラリーを開設している。写真関連イベント「2008 China C&E」取材の折に、エプサイト北京を訪問してみた。
エプサイト北京は2つのギャラリーを開設している。ひとつは北京市内のショッピングモール「華貿買物中心」内、もうひとつは北京郊外の「798」と呼ばれるアート地区にある。上海と合わせて3つのギャラリーを中国にもっているわけだが、華貿買物中心はショッピングに訪れる一般の人々にもわかりやすい作品、798は若い芸術家、上海は写真にこだわらず、洗練された芸術表現とすみわけている。
798地区のエプサイトギャラリー。798地区は、軍需工場の跡地に家賃の安さを利して若い芸術家が住んだことからできあがった
798地区のギャラリーの内部
798地区には大判プリンタなどを備えた作品の制作室も備える
日本と中国のエプサイトの大きな違いは、コンシューマー向けのショウルームやイベントが中国には用意されていないことだ。これは、中国ではホームプリント市場が立ち上がっていないためだ。中国では安価なお店プリントが主流だが、主にオペレーションの問題により質は低いという。デジタルカメラや携帯電話に親しんでいる若い世代はプリントせず、メールで写真をやりとりしたり、PCで写真を見せているのだそうだ。中国のエプサイトは、出力センターや写真家といったプロユーザーの支援を通じ、中国市場でのプレゼンス確立を目指している。
訪問時に華貿買物中心のギャラリーで開催されていたのは建築写真の展示会だったが、こうした建築写真家は新しい建物が続々と誕生する中国では引く手数多とのこと。経済発展にともない、コマーシャル向けの出力やアート市場も拡大している中国を垣間見た訪問だった。
華貿買物中心のエプサイトでは建築写真を展示中
中国では不動産市場の成長とともに、建築写真の需要が高まっている
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URL
エプサイト(中国語)
http://www.epson.com.cn/epsite/
( 本誌:田中 真一郎 )
2008/06/24 11:51
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