AMD、HD再生の新プラットフォームで三洋電機と協業

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AMD、HD再生の新プラットフォームで三洋電機と協業

　日本AMDは12日、デスクトップPCでHD動画の再生を可能にするプラットフォーム「AMD HD! Experience」を発表した。

　同社が3月に発表した統合型チップセット「AMD 780」に搭載した「ATI Avivo HDビデオエンジン」と「Unifide Video Decorde」(UVD)により、従来CPUで処理していビデオデコーディング処理をチップセットに実行させるもの。CPUに掛かる負荷を大幅に低減できるほか、これまでHD動画の再生が困難だったPCでも再生や編集が可能になる。


HD! Experienceのロードマップ

　併せてAMDは、三洋電機との協業も発表した。HD! Experienceの開発では、三洋電機がサンプル動画などの提供を行なってきたという。今後両社は動作検証、最適化、マーケティングにおいて協業を進めるとしている。

　同日都内で行なわれた発表会に出席した三洋電機パーソナルモバイルグループDIカンパニーDI事業部DI企画部の豊田秀樹部長は、「願ってもない待望の協業。ようやくここまでこれた」と喜びを表現。世界におけるTVのHD化や、HD動画を配信するWebサイトなどに触れ、「動画を取り扱う環境は揃いつつあるが、PC上でHD動画を扱うことは非常に問題があった」とした。「フルHDをサクサク再生、編集できるようになるのは2010年頃と思っていたが、今年からできることになりうれしく思う。PCとソフトウェアの環境が整うことで、Xactiがより使いやすくなる」と話した。


三洋電機パーソナルモバイルグループDIカンパニーDI事業部DI企画部の豊田秀樹部長	会場にはHD対応のXactiも展示

　また、日本AMD代表取締役社長の森下正敏氏は、「HD! ExperienceはAMDのなかでも日本がリーダーになって開発した」と説明。「AMDは今後のHD市場の活性化とユーザーがメリットを享受できるように、日本市場独自のニーズに答えていく」と挨拶した。


日本AMD代表取締役社長の森下正敏氏	新プラットフォームでは、GPUも利用して動画の再生や変換を行なう

　日本AMDマーケティング本部PCプラットフォームプロダクトマーケティングマネージャーの土居憲太郎氏は、「2007年夏の時点でデジタルビデオカメラはHDモデルが過半数。フルHD機も増えておりユーザーの関心が高まっている」と話した。「従来のPCでは、ソフトが動画再生をサポートしていないと再生は難しかったが、今後楽に再生できるようになる」とメリットを述べた。


日本AMDマーケティング本部PCプラットフォームプロダクトマーケティングマネージャーの土居憲太郎氏	点線はこれまでのHD環境。今後の広がりに対応する


HD対応モデルが過半数になり、フルHD機もシェアを伸ばしている	AMDの予測では、HD対応デジタルビデオカメラの出荷が4月までに100万台に達するという


PCでの編集が容易になることで、動画共有サイトなどでの活用を見込む	780チップセットを使用したPC(左)と従来のチップセット(690)との比較。CPU使用率は1%程度になっている

■ ＵＲＬ
　日本AMD
　 http://www.amd.com/jp-ja/
　三洋電機
　 http://www.sanyo.co.jp/

（本誌：武石修）
2008/03/12 18:07

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