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EOS Kiss X2
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キヤノンは24日、デジタル一眼レフカメラの新製品やコンパクトデジタルカメラ春モデルの発表会を都内で開催した。
発表したのは、エントリー向けデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X2」、35mmフルサイズ対応の望遠レンズ「EF 200mm F2 L IS USM」と「FE 800mm F5.6 L IS USM」、コンパクトデジタルカメラ「IXY DIGITAL 20 IS」、「IXY DIGITAL 910 IS(シルバーモデル)」、「PowerShot A590 IS」、「同A580」、「同470」。
■ デジタルカメラの新製品で9期連続の増収増益を目指す
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キヤノン代表取締役社長の内田恒二氏(左)と、キヤノンマーケティングジャパン代表取締役社長の村瀬治男氏
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発表会の冒頭、キヤノン代表取締役社長の内田恒二氏がデジタルイメージング対する戦略を説明した。
「競争力の源になるのは技術のイノベーション。トップグループで鎬を削っている事業も、2010年には世界市場でのナンバー1を目指す」と宣言し、「独自の技術が高付加価値製品の原動力になっている」とした。その上で、同社のイメージング事業の目指す方向を示す「クロスメディアイメージング」を追求するという。その中でも、「デジタルカメラと複合機が中核をなしていく」と述べた。
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クロスメディアイメージングを推進
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同社が2007年に世界で販売したデジタルカメラの台数は、デジタル一眼レフカメラが320万台、コンパクトデジタルカメラが2,140万台でともにシェア1位。2008年はデジタル一眼レフカメラ440万台、コンパクトデジタルカメラ2,500万台を目指す。
同社は2007年まで8期連続で増収増益を達成している。内田氏は、「9期連続増収増益を達成するためには、デジタルカメラの新製品が欠かせない」とした。また、「2008年は、入力から出力までカメラ以外の分野でも画期的な製品を送り込み、売上高目標6兆円、世界のトップ100社入りを目指す」と語った。
■ EOS Kissシリーズでデジタル一眼レフ市場を広げたい
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キヤノン取締役イメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也氏
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続いて、キヤノン取締役イメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也氏が新製品を解説した。
「EOS Kissシリーズの使命は、コンパクトデジタルカメラユーザーにデジタル一眼レフカメラへステップアップしてもらう点にある。コンパクトデジタルカメラの市場は、デジタル一眼レフカメラの10倍の規模がある。コンパクトデジタルカメラユーザーをデジタル一眼レフカメラの世界に導くのがEOS Kissシリーズ。EOS Kissシリーズでデジタル一眼レフカメラの裾野を広げることで、連鎖的にデジタル一眼レフカメラ市場の拡大を目指す」と述べた。
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EF-S 18-55mm F3.5-5.6 ISを装着
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3型液晶を搭載する
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クイックモード(コントラストAF)のライブビュー表示。フォーカスエリアは自由に移動可能
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「画質面を強化し、上位機種並みの高画質を実現した」と自信を見せた。撮像素子は有効1,220万画素に増えたが、新開発のCMOSセンサーにより低ノイズを実現したという。ライブビューは、位相差AFを使うクイックモードとコントラストAFによるライブモードを搭載する。また、EOS 40Dで好評だったというPCディスプレイでライブビュー画面を確認できるリモートライブビュー機能も利用できる。
新機能であるオートライティングオプティマイザを「露出アンダーの失敗写真を減らしてくれる機能」と紹介。人物の顔などを検出し、主被写体が暗くならないように自動的に露出を制御するもの。簡単撮影ゾーンでは自動設定、マニュアル露出など応用撮影ゾーンではON/OFFができる。例として、雲の多い空や雪景色などでは測光特性上アンダーとなるため、主にハイライト側を明るくなるよう自動調整し、自然な明るさの画像にする。コントラストの低い画像では、明暗差がはっきりするようにコントラストを調整し、メリハリのある画像に仕上げる。逆光時やストロボの調光範囲外で露出アンダーになった場合にも有効という。
ローパスフィルターのコーティングは、従来よりゴミが付きにくいものに変更したという。さらに、センサーダスト対策部材の軽量化などによりEOS Kiss Digital Xより35gの軽量化を図っている。
シャッターユニットとシャッターをチャージするモーターを一体にすることで、効率のよいシャッター駆動が可能になり、連写速度向上に寄与した。AFでは、9点の中央をF2.8対応センサーに変更した。加えて、上位機種で採用していた光源を関知してピントのズレを補正する機能も盛りこんだ。
EOS Kiss X2は背面のボタン部分はマットになり、質感が高まった印象を受けた。一方で、手にしてみると軽量化を実感できた。
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SDメモリーカードスロットを採用した
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バッテリーは新型の「LP-E5」を採用
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外装を外したところ
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メイン基板。DIGICIIIを搭載
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撮像素子
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ローパスフィルターのコーティングもゴミがさらに付着しにくいものに。軽量化も実現した
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シャッターユニット
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チャージのためのモーターを一体化している
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測距センサー
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FE 800mm F5.6 L IS USM(上)とEF 200mm F2 L IS USM
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200mm F2 Lのレンズ構成
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800mm F5.6 Lのレンズ構成
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IXY DIGITAL 20 IS。左からシルバー、ブラウン、ピンク、キャメル、ホワイト
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新色となるIXY DIGITAL 910 ISのシルバーモデル(左)。右は既発売のブラックモデル
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PowerShot A590 IS
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PowerShot A580
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PowerShot A470
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真栄田氏は、「デジタル一眼レフカメラはシステム商品。それぞれの製品も重要だが、トータルでどれだけのパフォーマンスが出せるかの総合力が重要。EOSは引き続き快速、快適、高画質を追求し、進化させていく」と結んだ。
なお、デジタルカメラ市場の今後については、「当初、世帯普及率で考えていたが、デジタルカメラは個人普及率で考えなければならない。個人普及率は世界では50%以下であり、BRICsを初めとするマーケットはきわめて活発な状況。最低でもこの先2~3年は現在の成長を維持するのではないか」との見方を明らかにした。
■ 2008年は台数シェア1位を奪回したい
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2008年は、台数シェア1位をめざし攻めに転じる
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国内での販売戦略については、キヤノンマーケティングジャパン代表取締役社長の村瀬治男氏が説明した。
村瀬氏はまず2007年を振り返り、EOS 40Dの好調を挙げた。ミドルクラスデジタル一眼レフカメラ市場で大幅なシェア拡大を実現したという。EOS 40Dのヒットなどで、2007年の金額ベースのシェアで1位を獲得している。一方、台数ベースのシェアでは、ニコンに1位を明け渡している。これいついて同氏は、「入門機種投入のタイミングによるもの」と分析。「2008年の1位奪回を約束する」と述べ、2008年を「攻めの年」と位置づけた。
2008年のデジタル一眼レフカメラ市場では50%以上のシェアを目標にするという。また、EOS Kiss X2単独では、年間シェア30%以上を目標とした。村瀬氏は、「入門機市場からプロフェッショナル市場までの完全優勝を目指す」と意気込みを見せた。コンパクトデジタルカメラでは、22%以上のシェアを取り、引き続きナンバーワンを継続する考え。
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EOS Kissシリーズは初代から年間シェア1位を取ってきた
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デジタル一眼レフで50%のシェアを占めたい考え
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「EOS Kiss X2」のネーミングから「Digital」が消えた点に付いては、「既に、デジタルが当たり前の世界になった。周知合意の上で外した」とのこと。
従来機のEOS Kiss Digital Xは当面併売する。「Kiss Digital Xは完成度が高く、ある程度の(EOS Kiss X2との)価格差をもてば、顧客の満足度に答えられる」とした。シェアの面でも有利という。
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引き続き、子どもを持つ親にアピールしていく
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動物の親子を用いた新CMを制作中という
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■ URL
キヤノン
http://canon.jp/
( 本誌:武石 修 )
2008/01/24 20:59
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