デジカメ Watch
最新ニュース
【 2016/01/26 】
【 2016/01/25 】
【 2016/01/22 】
【 2016/01/21 】
【 2016/01/20 】

ペンタックス、「K10D」など好調で増収

~HOYAとの合併契約締結、11月に上場廃止

 ペンタックス株式会社は29日、2008年3月期の中間決算を発表した。売上高は856億8,900万円(前年同期比14.8%増、以下同)、営業利益33億3,700万円(114.7%増)、純利益5億8,600万円(46.2%減)。デジタルカメラの売上が内外で堅調に推移したことに加え、デジタルカメラモジュールの売上増により増収となった。一方、たな卸資産の評価減などを特別損失に計上したため、減益となった。

 デジタルカメラを含むイメージングシステム事業は、売上高428億5,200万円(15.4%増)、営業利益24億6,300万円(976.5%増)。2006年11月に発売したデジタル一眼レフカメラ「K10D」が売上に寄与した。交換レンズとカメラアクセサリーの売上も、国内および欧州で堅調に推移した。また、コンパクトデジタルカメラでは、Optioシリーズのラインナップ拡充に努めたことで、売上が堅調に推移したという。

 オプティカルコンポーネント事業は、売上高184億6,000万円(22.8%増)、営業利益12億2,400万円(8.2%減)。デジタルカメラモジュール分野では、スライディング・レンズ・システムの新製品販売が好調だったが、微小レンズ分野では、DVD製品の市場価格下落による販売価格引き下げがあり利益が減少した。

 ライフケア事業では、売上高214億6,000万円(13.7%増)、営業利益16億3,200万円(56.1%増)。医療用内視鏡分野で売上が堅調に推移した。また、ニューセラミックス分野における充填剤の売上が増加した。

 測量機器、モバイルプリンター、音声関連製品を含むその他事業は、売上高29億1,500万円(19.4%)、営業損失1億9,000万円(前年同期は1億6,700万円の営業損失)。

 なお、ペンタックス株式会社とHOYA株式会社は、同日開催した取締役会で2008年3月31日に両社が合併する契約を締結した。これにより、ペンタックス株式会社は2007年11月30日に上場廃止となり、2008年3月31日に解散する。

 両社は当初、HOYA株式会社がペンタックス株式会社を吸収合併することで基本合意したが、その後合併は実務上難しいことを理由に、ペンタックス株式会社を完全子会社化することで5月31日に改めて合意していた。しかし、ペンタックスの主張事業強化のために、経営の機動力や柔軟性が重要と判断。HOYAグループ全体の中で最適化するためには、当初予定していた合併による統合が最適との結論に至ったとしている。

 合併により、迅速な経営判断や、適正な資源配分による新規分野の成長などを見込む。なお従来の方針通り、合併後も重要性や経済価値を考慮し、ペンタックスブランドは存続させる。

 通期の連結業績予想は、事業計画をHOYA株式会社と整合中であるため、公表は控えるとしている。

【お詫びと訂正】記事初出時、売上高を586億8,900万円と記載しておりましたが、正しくは856億8,900万円です。お詫びして訂正いたします。



URL
  ペンタックス
  http://www.pentax.co.jp/
  決算情報
  http://www.pentax.co.jp/japan/company/ir/semi/2008.html
  合併契約締結に関するお知らせ(PDF)
  http://www.pentax.co.jp/japan/news/announce/20071029-02.pdf

関連記事
ペンタックス、デジタル一眼レフが好調で第1四半期は増収増益(2007/07/27)
HOYA、ペンタックスのTOBを完了(2007/08/07)


( 本誌:武石 修 )
2007/10/29 17:47
デジカメ Watch ホームページ
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.