セイコーエプソン株式会社は29日、2008年3月期の連結業績予想を下方修正した。前回の公表内容から、売上高を1%減の1兆3,790億円、営業利益を8.2%減の560億円、純利益を23.3%減の230億円にそれぞれ減額する。ディスプレイ事業のポートフォリオ転換が遅れたことにより、中間純利益で54.3%の下方修正が見込まれるため。
中間期の修正をふまえたもの。4月26日の公表内容から、中間期は売上高が2億円増の6,562億円、営業利益が16.8%増の222億円、純利益が54.3%減の320億円を予想している。
中間期の利益不振は、ディスプレイ事業の売上減に伴い、電子デバイス事業セグメントの営業利益が74億円悪化したのが要因。中間期は同セグメントで94億円の営業損失を予想している。また、純利益の下方修正は、税金費用などの増加が響いた。
電子デバイス事業セグメントについては、下期においても状況の改善が見込めないという。そのため、通期業績予想での下方修正の一因となっている。同セグメントの不振は主にディスプレイ事業において、携帯電話端末向けの需要に加え、そのほかのアプリケーション向け需要も取り込む転換が遅れているため。
インクジェットプリンタを含む情報関連機器事業セグメントは、プリンタや液晶プロジェクターの販売好調と円安効果などにより、中間期の売上高を101億円増の4,281億円と見込む。同セグメントの通期予想は、売上高が180億円増の9,220億円、営業利益が140億円増の840億円。
■ URL
エプソン
http://www.epson.jp/
ニュースリリース
http://www.epson.jp/osirase/2007/071029.htm
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( 本誌:折本 幸治 )
2007/10/29 17:04
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