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「Macworld Conference&Expo」会場で見かけた気になる製品たち

~位置情報で写真を管理するソフトなど

会場:米サンフランシスコ Moscone Center
会期:1月8日~12日(現地時間)


 Macworld会場でみかけた、デジタルイメージング関連製品をレポートする。


写真をジオグラフィックに管理するソフト「geophoto」

geophotoをデモするOVOLABの社員
 大量の写真を管理する方法といえば、通常は撮影日時をベースにすることが多い。そんな中、イタリアから出展していたOVOLABという会社の「geophoto」というソフトは写真をジオグラフィカルインターフェースを用いて管理しようというものだ。

 カメラの中にはGPSユニットを搭載し、画像ファイルに位置情報を記録するものが出てきたり、ソニーのGPSユニット「GPS-CS1K」を撮影時に携行することで、後から撮影した写真のExifにロケーション情報を埋め込むことができるようになった。

 このソフトではExifのメタデータに含まれるその位置情報を元に、写真を地理的に管理することができる。


メイン画面。地球儀の表示など見た目はGoogle Earthに近い
拡大して見せたところ

 このソフトを起動すると最初に表示されるのが3D表示された地球であるところなど、一見したところではGoogle Earthとそっくりだが、全くのオリジナルなのだそうだ。ただしズームインしていくと建物や川など地上の詳細なイメージが表示されるが、その部分ではGoogle Mapからのデータをインターネット経由でダウンロードしているそうだ。

 「geophoto」はiPhotoの写真ファイルを読み込み、位置情報を持つ写真であれば地球儀上にサムネイルが表示される。あとは拡大、縮小、回転などすべてこの地球儀で写真をナビゲートすることができる。

 また面白い機能としては、Flickrが提供する「geotag」をシームレスに使用することができる。たとえば「Mt. Fuji」とキーワードを入力すると、Flickr上にある写真コミュニティの中から同タグを持つ写真が検索される。その写真にExifにロケーション情報がある場合は、geophotoの地球儀上にサムネイルが表示されるようになっている。FlickrとはRSSフィードによるデータのやりとりを行っている。

 geophotoを使うことで「富士山」という検索語でイメージを引っ張ってくるだけでなく、それがどこから撮られたのかもわかり、使ってみると意外と面白い。ユニバーサルバイナリ対応で、アメリカでの価格は49.95ドル(現在はプロモーション価格で39.95ドル)。


写真を貼るだけでアメリカンコミックが作成できるソフト

 もともと米国では家族の写真を用いてスクラップブックを作る文化があり、クラフトショップに行くとそれこそそのためのキットがたくさん売られている。最近ではデジタルイメージに対応したソフトも出ているが、これもその一種と言えるかもしれない。


plasqはバージョンアップしたばかりの Comic Lifeを展示
主力フォーマットはJPEGの他、PDF形式もサポートする

 plasqが開発した「Comic Life 1.3!」という製品がそれで、あらかじめ用意されている豊富なテンプレートの中から適当なものを選び、フレームの中に写真をドロップしていくだけで、アメリカンコミック調のページができあがる。

 写真をカラーのまま使用してもよいが、昔のコミック風に変換するオプションも用意されており、ちょっと凝ったコミック風のスクラップブックが簡単に作成できる。もちろん吹き出しも様々な形のものが用意され、複数のコマの上にまたがるような効果も利用できる。

 すでに日本語版も発売されているが、今回会場ではVer.1.3にあがったばかりの同製品を展示していた。このバージョンでは作成したコミックをiWebにパブリッシュする機能や、直接メールで送る機能がサポートされている。ユニバーサルバイナリ対応で価格は24.95ドル。


Photoshopユーザ御用達? キーボードカバー

Photoshop用のキーボードショートカットが色分けされているキーボードカバー
 Adobeブースの模様をレポートしたが、Photoshop CS3 βの説明をしている写真の中で、ちょっと特殊なキーボードが写っていることに気がついただろうか。キートップにはPhotoshopのショートカットが全てプリントされているのだが、実はこれ専用キーボードというわけではなく、超薄型シリコンで作られているキーボードカバーなのだ。

 通常キーボードカバーというと一般にキーボードの汚れ防止に使用することが多いのだが、この製品はそれに加えてMacで使われる主要なアプリケーションのキーボードショートカットを色分けしてプリントしている。


超薄型シリコンでできたカバーで、装着もただかぶせるだけ
キートップ拡大。写真はPhotoshop専用のカバー

 実際Adobeの説明担当員もデモの際に右手をマウスの置き、左手はキーボードの上に置き、常にキーボードショートカットを多用していた。見ているとやはりマウスでの移動が無いぶん、画像編集が素早い。

 Photoshopにはたくさんのショートカットがあって覚えにくい、という人もこれを見ながら行えばそのうち体が覚えていくかもしれない。

 Photoshop以外にも、Final Cut Pro用、Avid Media Composer用などのバリエーションを揃える。

 残念ながら現在はUSで販売されている英語用キーボード専用となっており、日本語キーボードを使用している場合はキートップと位置があわないので、試してみたいという人は注意が必要だ。価格はノートPC用が25ドル、フルサイズキーボード用が30ドル。


もう一つの映像素子クリーナー

 最近でこそ、映像素子に付着したダストを除去する機能を持つデジタル一眼レフカメラが増えてきたが、その機能を持たない製品も多い。エンドユーザが自分で清掃するためのキットもいくつか販売されているが、今回、会場でもVisibleDustというカナダの会社が新製品を発表していた。

 同社が発売する製品は、「Arctic Butterfly SL 700」(以下SL700)と「Arctic Butterfly 724 Sensor Brush」(以下724)の2種類。


使用する前にまずは5秒ほど電源を入れ、静電気を発生させる
電源を切ってブラシの回転を止めたあと、映像素子上のホコリを吸い上げる

 本体は乾電池駆動。使い方はいたって簡単で、撮像素子を清掃する前にまずは本体の電源を入れ、ファイバーでできたブラシに静電気を発生させる。そのあと本体の電源を切り、映像素子の上を軽くなぞるだけというもの。これで素子上のホコリはブラシに吸い取られ、きれいに除去できるのだそうだ。

 SL700と724の違いは、前者がブラシ部分が固定されており、後者が交換可能となっていること。どちらもAPS-Cサイズの映像素子向けに作られたブラシが装着されているが、724はフルサイズ用のより大きなブラシへ交換できたり、ヘビーユースによりブラシを新しくしたいときなどにも交換することで対応できる。

 価格はArctic Butterfly SL 700が59ドル、 Arctic Butterfly 724 Sensor Brushが90ドル。



URL
  OVOLAB(英文)
  http://www.ovolab.com
  製品情報(英文)
  http://www.ovolab.com/geophoto/
  plasq(英文)
  http://www.plasq.com
  KB Covers(英文)
  http://www.kbcovers.com
  VisibleDust
  http://www.visibledust.com/


( Hiroyuki Yoshikawa )
2007/01/15 16:43
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