株式会社BCNは29日、同社による月次販売データをもとにした「デジタルカメラの販売動向」を公開した。1万画素あたりの販売単価が下落し、高画素化と価格据え置きの傾向が顕著となった。
PC専門店と家電販売店22社2,286店舗の日次販売データをもとにした、「BCNランキングデータ」からまとめたもの。2月から7月までの6カ月間、コンパクトデジタルカメラとデジタル一眼レフカメラの台数分布は、およそ95:5で推移したままで大きな変化は見られない。
しかし、前年同月比で見ると、コンパクトが91.3~97.4%の範囲で前年割れしているのに対し、分母の小さいデジタル一眼レフカメラは97.5~141.8%とプラス成長を維持した。特に、7月は114.4%と2桁の伸びを示し、同社では「α100によるソニーの本格参戦が伸びを支えた」と分析している。
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左から台数構成比と伸び率、金額構成比と伸び率(BCN資料より)
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画素数別の販売台数を見ると、コンパクトでは3月以降に「6-800万画素未満」クラスが最大のボリュームゾーンになった。同クラスはその後もシェアを増やし、7月時点で65.3%を占めるに至っている。この期間、カシオの「EXILIM ZOOM EX-Z1000」が相当する「1,000万画素以上」クラスについては、6月に7.2%、7月に4.9%と推移。一方、一眼レフでの「1,000万画素クラス」は、7月に33.5%(6月は23.6%)と拡大した。ここでも同社はα100の影響を挙げている。
また、「1万画素あたりの単価」を分析したレポートもある。それによると、コンパクトは年率マイナス21%、一眼レフは同10%の下落が見られるという。具体的には、7月時点でコンパクトは前年の65.7円から51.8円、一眼レフは158.6円から142円と下落している。
同社では、「コンパクトは需要第二波をいかに創出するか、一眼レフはソニーおよびパナソニックと老舗メーカーとの主導争いが焦点になる」とまとめている。
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画素分布別販売台数(BCN資料より)
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■ URL
BCN
http://www.bcn.jp/
ニュースリリース
http://www.computernews.com/marketview/20060829.htm
( 本誌:折本 幸治 )
2006/08/29 18:46
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