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富士写真フイルム、2005年度は増収も50%以上の減益

~イメージング事業の構造改革が続く

 富士写真フイルム株式会社は27日、2006年3月期(2005年4月1日~2006年3月31日)決算を発表した。これによると売上高は2兆6,674億9,500万円(前年比5.5%増、以下カッコ内は同)、営業利益は704億3,600万円(57.2%減)、純利益は370億1,600万円(56.2%減)の増収減益となった。

 同社は増収の要因を、フラットパネルディスプレイ材料やデジタルカラー複合機、オフィスプリンタの好調、買収した子会社の売上の寄与、円安の進行としている。一方減収に関しては、イメージングソリューション部門関連で860億円にのぼった構造改革費用、原材料価格の上昇、研究開発費と一般管理費の増加を、要因にあげている。

 事業分野別ではイメージングソリューション部門が売上高6,894億円(7.2%減)、営業利益がマイナス757億円(11%減)。デジタルカメラはFinePix F10を始めとする高感度撮影対応機種が好調だったものの、熾烈な価格競争で市場は依然として厳しいため、中国への生産シフトやサプライチェーンマネジメントの改善などを行なうとしている。また、デジカメプリントは日米欧を中心に増加している。一方でフィルム需要は世界的に減少し続け、市場が縮小しているとしている。

 インフォメーションソリューション部門は売上高8,773億円(14.1%増)、営業利益791億円(11.2%増)。フラットパネルディスプレイ材料の大幅な売上増のほか、半導体プロセス材料やインクジェット用インクなどの子会社の売上が寄与した。

 ドキュメントソリューション部門は売上高1兆1,007億円(8.4%)、営業利益670億円(33.2%減)。カラー複合機や低価格カラーオフィスプリンタなどが好調だった。

 同時に、2006年度通期業績予想の修正が発表された。売上高は174億9,500万円増額された2兆6,674億9,500万円に、純利益は170億1,600万円増額された370億1,600万円に上方修正された。しかし営業利益は45億6,400万円減額の704億3,600万円に下方修正されている。フラットパネルディスプレイ材料と複合機の伸長と、為替による好影響はあるものの、フィルム需要減少に伴うイメージングソリューション部門の構造改革費用が「大きなインパクトを与える見込み」としている。



URL
  富士写真フイルム
  http://www.fujifilm.co.jp/
  IR情報
  http://www.fujifilm.co.jp/corporate/ir/


( 本誌:田中 真一郎 )
2006/04/27 21:27
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