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米Adobe、2006年度第1四半期は過去最高の売上高

~Photoshop次期バージョンでIntelMacに対応

ブルース・チゼンCEO
 アドビシステムズ株式会社は21日、米Adobe Systemsの2006年度第1四半期に関する記者会見を都内で開いた。来日中のブルース・チゼンCEOも同席し、現況や業績見通しなどを語った。

 同社の2006年度第1四半期(2005年12月~2006年2月)の業績は、売上高6億5,500万ドル(前年同期比39%増、以下同)、営業利益1億3,000万ドル(24%減)、純利益1億510万ドル(31%減)。売上高は過去最高で、チゼン氏も「予想の範囲を超える内容だった」と述べた。

 売上高に貢献したのは、CS2関連のソフトとDreamweaverをはじめとした旧Macromedia製品。また、企業・団体による全世界的なAcrobatとPDFの採用が売上につながったという。

 ただし、GAAPベースでは減益となっている。これはMacromediaの買収費用などが影響したためで、ノンGAAPベースで見ると48%の増益となる。これらからチゼン氏は「非常に大成功を収めた四半期だった」と総括した。

 プラットフォーム別の売上比率を見ると、Photoshopなどのクリエイティブソリューションが58%、アクロバットなどのナレッジワーカーソリューションが26%、エンタープライズ&デベロッパーソリューションズが7%、携帯電話などのモバイル&デバイスソリューションズが1%、ポストスクリプト関連などそのほかが8%。

 このうち、クリエイティブソリューションズではPhotoshopシリーズが好調。理由をチゼン氏は「多くの人がよりよい写真を撮ろうとする環境にある」と述べた。

 2006年度における売上高の見通しは、第2四半期が6億4,000万~6億7,000万ドル。通年度で売上高約27億ドル。「基本的な戦略は変わっていない。個人や組織が豊かなコミュニケーションを行なうための製品を提供するのが使命」とした。

 今後の展開については、PDFとFlashの統合に力を入れ、「本年末までにその成果を発表したい」とのアナウンスがあった。また、IntelMac対応のPhotoshop CS2は、来春のバージョンアップでサポートするという。チゼン氏は「アドビ製品のユーザーにはMacユーザーが多い。IntelMacはその効果が期待できる点で、サポートに注力したい」と表明している。

 IntelMacでMac OS XとWindows XPのデュアルブートが可能になる「Boot Camp」(現在β版をアップルが配布)については、「ほとんどのIntelMacユーザーにとって、(アドビ製品は)Windows XPで動作させるよりも、Mac OS上で使ったほうが速い。今後もこの傾向は続ける」と述べた。「ただし、Flame Makerなど、Windows版のみ供給し、Mac OS Xへの移植に余裕がなかった製品もある。Macで使いたいという人のニーズを満たすだろう」と、Boot Campを歓迎するコメントも発した。

 次期Windowsの「Windows Vista」にも質問がおよぶと、「Vistaは初めてマルチメディアに取り組む初心者向けで、一方、Photoshopなどのアドビ製品は、より真剣にコンテンツに取り組むハイアマチュア、プロに対応したもの」と説明。競合はないと強調した。



URL
  アドビ
  http://www.adobe.com/
  ニュースリリース
  http://www.adobe.co.jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200603/20060324q1.html


( 本誌:折本 幸治 )
2006/04/21 15:11
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