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「Display 2006」に日立ディスプレイズがデジカメ用3.5型液晶など展示


 「第2回国際フラットパネルディスプレイ展」(Dislplay 2006)が、東京ビッグサイトで19日に開幕した。会期は21日まで。時間は10~17時。入場料は5,000円。Webページで入手できる招待券引換証のプリントアウトで無料になる。

 従来の「フラットパネルディスプレイ研究開発・製造技術展(ファインテック・ジャパン)」に2005年から併設されたイベント。製造装置や部材を重視するファインテックに対し、完成品のディスプレイモジュールの展示を中心とするのが特徴。会場にはデジタルカメラ向けのパネルも出品されていたので紹介する。

 IPS(In-Plane-Switching)技術をテレビ用パネルなどで展開する日立ディスプレイズは、デジタルカメラ向けのIPSパネルも数多く手がけている。その新製品として、今回は5種類の低温ポリシリコンTFTパネルを出品した。

 3.5型の「DX09D01TM」は、解像度960×240ピクセル、画素ピッチ0.0745×0.2235mm、視野角170度(上下左右)。サンプル出荷の段階で、量産にはいたっていない。凝ったデザインのメニュー画面例などをふんだんに表示し、大画面と高精細表示による可能性をアピールしていた。

 また、アスペクト比16:9の3.12型「DX08D02TM」も出品している。解像度960×240ピクセル、画素ピッチ0.072×0.162mm、視野角170度(上下左右)。会場では4:3と16:9の作例を交互に表示していた。こちらも量産はこれからで、いまのところ採用の目処は立っていないという。

 参考出品の2.5型は、独自の結晶成長技術「SELAX」を利用したシステムインディスプレイ。他の出品と同様、微反射式のモジュールとして展示している。

 すでに量産中のものとしては、3型の「DX08D03TM」、2.5型の「DX06D55TM」を出品。また、2.5型と3型の間を埋める2.76型「DX078D01TM」も量産中という。解像度はいずれも960×240ピクセル。さらに量産化の時期は未定だが、エントリークラスのデジタルカメラ向けに2.46型アモルファスシリコンTFT液晶も出品していた。


同社のデジカメ用モジュールで最大の3.5型 16:9パネル採用の3.12型 参考出品のシステムインディスプレイタイプ。サイズは2.5型

量産中の3型 同2.76型 同2.5型

 ほかにも、2.5~3.5型の製品としては、NECディスプレイが3.5型パネルを中心に展示。3.5型QVGAタイプは、タッチパネル付きでクラス最高輝度の350cd平方mを実現しているという。ただし同社では、主にインターホンやGPS端末などでの利用を想定している。

 また同社は、Adobe RGBに対応した4.1型WVGA(800×480ピクセル)のシステムオングラス製品を参考出品していた。同社によると、現在、高色域化は放送・映像制作機材のひとつのテーマであり、この参考出品も放送用モニターの未来形として「どのあたりまで挑戦できるか」を試したものだという。展示品ですでに、NTSC比110%の色域を実現している。明るさは400cd平方m、コントラストは500:1。

 広色域化をテーマにした参考出品としては、ソニーのxvYCC対応82型液晶テレビも会場で人気を呼んでいる。xvYCCはExtended Video YCCの略で、2005年10月にIECが承認、2006年1月に発行された色空間規格。静止画のsYCC規格と動画用規格を拡張したもので、放送用の色空間に対し、マンセル・カラー・カスケード」で約1.8倍の色彩を表現できるという。

 82型テレビ自体は、すでに2006 International CESなどの海外イベントで公開済み。今回も参考出品という扱いで、具体的な製品化スケジュールは明らかにされなかった。解像度は1,920×1,080ピクセル(フルHD)、バックライトはRGBのLEDを用いた「トリルミナス」を採用する。


NECはAdobe RGB対応の4.1型を参考出品 ソニーのxvYCC対応82型液晶テレビ


URL
  第2回国際フラットパネルディスプレイ展
  http://www.displayexpo.jp/

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「Display 2005」に有機ELなどデジタルカメラ向けパネルが展示(2005/04/21)


( 本誌:折本 幸治 )
2006/04/19 16:09
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