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富士フイルム、イメージング事業で総額1,650億円の構造改革

～5,000人の人員削減も

　富士写真フイルム株式会社は31日、2006年3月期第3四半期決算を発表した。第3四半期単独の売上高は6,817億2,500万円(前年同期比6.5%増、以下カッコ内は同じ)、営業利益は416億5,000万円(4.4%減)、純利益は271億1,100万円(30.4%増)。


■ 銀塩関連の需要が後退

　事業別では、デジタルカメラ、感材などを含むイメージングソリューション部門が、売上高1,948億7,500万円(5.2%減)、営業利益が75億1,800万円(20.1%減)。カラーフィルムやデジタルミニラボの販売が、需要後退により減少した影響を受けた。また、デジタルカメラの販売は拡大したものの、市場の成熟化や価格競争の激化により、事業環境は依然として厳しいとしている。

　なお、同事業内の売上構成比は、デジカメなどの電子映像が約33%(約5%増)、カラーフィルム等が約16%(約19%減)、カラーペーパー等が約17%(約3%増)、ラボ/FDiが約22%(約5%減)、フォトフィニッシング機器が約7%(約21%減)。

　印刷システム、フラットパネルディスプレイ材料、記録メディアなどを含むインフォメーションソリューション部門は、売上高2,217億8,100万円(18.2%増)、営業利益224億4,300万円(47.3%増)。フラットパネルディスプレイ材料の大幅な売上拡大、デジタル化に伴う医療画像事業や、デジカメ付き携帯電話用メガピクセル対応レンズユニットなどの好調のほか、新規連結子会社の売上が寄与して、増収増益となった。

　複合機、プリンタなどのオフィス関連製品/サービスを含むドキュメントソリューション部門は、売上高2,650億6,900万円(7.3%増)、営業利益116億4,100万円(38.3%減)。デジタル複合機やプリンタのカラー機が販売を拡大したが、基幹情報システムの稼動、海外販売体制強化に伴う一般管理費の増加などにより、減益となった。


■ イメージングソリューション部門を徹底的に構造改革

　同社はイメージングソリューション部門に関し、研究開発/生産/販売流通の「全ての構造を徹底的に改革」するとし、今下期から来上期にかけて、総額1,650億円の構造改革費用を計上する。同時に同部門の人員約5,000人を削減し、固定費の大幅削減、安定収益の確保を図る。

　構造改革費用の計上に伴い、通期の業績予想を下方修正した。修正後の予想値は売上高が500億円減額の2兆6,500億円、営業利益が950億円減額の750億円、純利益が650億円減額の200億円。



■ ＵＲＬ
　 富士フイルム
　 http://www.fujifilm.co.jp/
　 連結業績概要(PDF)
　 http://www.fujifilm.co.jp/corporate/ir/pdf/financialresults/ff_fr_2005q3_allj.pdf
　 決算説明会資料(PDF)
　 http://www.fujifilm.co.jp/corporate/ir/pdf/other/ff_irdata_2005q3_001j.pdf
　 ニュースリリース
　 http://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj1471.html
　 通期業績予想の修正に関するお知らせ(PDF)
　 http://www.fujifilm.co.jp/corporate/ir/pdf/other/ff_irnews_20060131_002j.pdf
　 イメージングソリューション部門の事業体制の最適化と今後の成長戦略(PDF)
　 http://www.fujifilm.co.jp/corporate/ir/pdf/other/ff_irnews_20060131_001j.pdf


（ 本誌：田中 真一郎 ）
2006/02/01 13:49
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