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「WPC EXPO 2005」が開幕、飛鳥が動画対応Tripperを出品

~サンディスクは折り曲げ式SDカードを国内発表

 PC関連製品の展示を中心としたデジタル総合展「WPC EXPO 2005」が26日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は29日まで。入場料は2,000円(事前登録で無料)。主催は日経BP社。

 '95年に「WORLD PC EXPO」としてスタートしたイベントで、現在はAV機器や通信機器などを取り込んだバラエティ豊かなイベントに発展。名称を2002年から「WPC EXPO」に変更し、今に至っている。開催は今回で11回目。PC関連が中心とあって、デジタルカメラ関連ではHDDフォトストレージ、メモリーカードなどの展示が目立った。


ポータブルHDDストレージは動画対応がトレンドに

 飛鳥は、ポータブルHDDフォトストレージ「Tripper V」のモックアップを出品した。「遅くとも2006年1月頃」(同社)の発売を目指しているという。価格は未定。

 同社のTripperシリーズとして初めて動画や音楽の再生機能を搭載したモデルで、HDDは1.8型20GB、または40GBのHDDを搭載予定。液晶モニターは3.5型640×480ピクセル。CFスロットに加え、SDメモリーカードスロットも備える。エプソンのP-4000/2000を意識したスペックといえ、RAW画像の表示にも対応。なお、SDメモリーカードスロットは、miniSDカードの直接挿入が可能になる予定。


Tripper V。初日はモックアップのみの展示だった 上面。「最終日には試作機が間に合うかも」(同社)

コンポジットなどAV出力も備える 付属のケースはスタンド機能付き

 RAW画像の対応機種は30以上としている。スタンドにもなる専用ケースが同梱される予定。なお、転送速度や著作権保護機能への対応など、具体的な仕様は決まっていない。エプソンのP-4000/2000など先行モデルもいくつかあるが、まずは280gという本体の軽さを売りにするという。

 同じく、動画対応ポータブルHDDストレージを参考出品したのが株式会社アクセス。2.5型程度のカラー液晶モニターを搭載しており、MPEG-4など動画ファイルの再生が可能になるという。搭載スロットはCF、スマートメディア、SD/メモリースティックの3スロット。2.5型のHDDを搭載できる。具体的な発売時期や価格は未定。

 同社はこれまで、ポータブルHDDストレージ機器として、モノクロ液晶モデルをラインナップしている。店頭ではHDDなしの状態で販売されていることが多いが、WPC EXPOではコジマブースでHDD搭載済みモデルを販売。イベント初日の会場価格は、VP2160の40GBモデルが22,800円、VP2160 80GBモデルが29,500円、VP3320 40GBが35,500円、VP3320 80GBが43,800円となっている。


参考出品のカラー液晶モデル VP3320。HDDなしのベア状態での販売が多いという 同社のチラシなどでメインキャラクターを務めるEmiさん

 台湾PQIの日本支社、パワーグローバルインデックスは、11月12日発売予定のポータブルHDDプレーヤー「mPack P600」を展示していた。USB OTG(On-The-Go)機能を備え、デジタルカメラからの画像取り込みが可能になっている。また、CRW、NEF、ORF、ORF、RAF、MRWのRAW画像の表示にも対応するという。店頭予想価格は6万円前後の見込み。

 液晶モニターは4型で、解像度は480×272ピクセル。1.8型20GBのHDDを内蔵し、動画、静止画、音声ファイルの再生に対応している。さらに付属の出力ケーブルで、480i/576i/720p/1080iの映像出力が可能。本体サイズは290×94.5×27mm(幅×奥行き×高さ)、重量290g。GPS機能を付加する計画もあるという。


USBホスト機能を備えるmPack P6000 ディスプレイは折り畳み式

サンディスクが「Ultra II SD PLUS」を国内発表

 サンディスクは、海外で発売済みのSDメモリーカード「Ultra II SD PLUS」を国内でも年内に発売すると発表した。ブースでは大量の実機を展示し、ノートPCでの接続デモなどを行なっていた。国内では1GBと512MBを用意。店頭予想価格は1GBが16,000円前後、512MBが8,500円前後の見込み。

 Ultra II SD PLUSは、SDメモリーカード本体にUSBコネクタを搭載したもので、本体を折り畳むと現れるUSB端子をPCなどのUSBポートに装着することで、カード内のデータを転送できるもの。SDメモリーカードとしての性能は既存のUltra IIと同等で、読み込み10MB/sec、書き込み9MB/sec。


国内でも発売になるUltra II SD PLUS カード下部を折り畳むとUSBコネクタが出現 USBポートに挿入したところ。製品版にはアクセスLEDが搭載される予定

 レキサー・メディアが展示したのは、米国で発表済みの「LockTight」対応CF。こちらも年内の国内発売を予定している。

 LockTightとは、特定のカード、カメラ、PCの組み合わせでのみ利用できる画像セキュリティシステムで、LockTight対応CFと専用リーダー、管理ソフトなどからなる。現在のところ、ニコンD2X、D2Hsでのみ利用可能。国内では80倍速の2GBや512MBを展開する予定で、価格は同クラスのCFの2倍程度になるという。販路は特定のカメラ店、および同社の直販サイトになる予定。


LockTight対応の80倍速「Professional」 専用リーダー(左)とCFのパッケージ

PQIの15MB/sec高速CF。10月初旬に出荷を開始 20MB/secの高速SDも出品。すでに一部の店頭で発売済み

5Dの新スクリーンを体験できるキヤノンブース

EXILIM CARD EX-S600(ルミナスゴールド)
 デジタルカメラ本体では、カシオが24日に発表した「EXILIM CARD EX-S600」を展示した。EX-S500をベースにしたモデルで、CCDは1/2.5型有効600万画素、レンズは光学3倍ズーム。本体色はS500から引き継いだラテンオレンジに加え、スパークシルバー、ルミナスゴールド、ミストラルブルーをラインナップする。

 S500と異なるのは液晶モニターの明るさ。約2倍の明るさになっている。また、色あせたプリントなどを複写し、退色を補正する「よみがえりショット」が加わった。プリントなどを撮影後、従来の「ビジネスショット」と同様の台形補正を行ない、さらにトリミング指定が可能。ただし、記録解像度は2MB程度になる。ブースに色あせた古いプリントを用意し、実際に同機能を試すことができる。

 また、動画に電子式の手ブレ補正が追加されている。記録した動画をカメラで再生する際、再生動画に電子式手ブレ補正を加えることも可能になった。


新モードの「よみがえりショット」。退色したプリントを補正する プリントを撮影後、台形補正を実行できる よみがえり後。解像度が200万画素程度なのでL判に向くという

 キヤノンはインクジェットプリンタのPIXUS、EOSデジタル、IXY DIGITAL、PowerShotなど各製品を展示。発表直後の新製品としては、IEEE 802.11b準拠の無線LAN機能を内蔵する「IXY DIGITAL WIRELESS」が人気だった。

 また、デジタル一眼レフのEOSデジタルでは、EOS 5D、EOS-1D Mark II Nをメインに展示。EOS 5Dは標準添付のフォーカシングスクリーン「Ea-A」(標準プレシジョンマット)を装着した展示機に加え、発売直後の「Ee-S」(スーパープレシジョンマット)に交換した機体も用意。両者を見比べることができる。Ee-Sは、F2.8より明るいレンズでピントの山がつかみやすくなるというスクリーン。

 そのほか、「ホームプリントステージ」と題したステージを繰り広げ、デジタルカメラでの撮影からPIXUSによるプリントまでの流れを解説した。


IXY DIGITAL WIRELESS。右端に無線モジュールを内蔵 IXY DIGITAL WIRELESSの背面 付属のワイヤレスアダプター

EOSデジタルコーナー。5Dと1D Mark II Nがメイン。裏にはKiss Digital Nも 撮影からプリントまでを解説したステージデモ

松下電器はプラズマテレビによる写真展を別会場で開催

パナソニックセンター東京で開催中のFZ30/LX1写真展。全ての作品をプラズマテレビで出力
 松下電器ブースでは、LUMIXシリーズの秋冬モデル、「DMC-FZ30」、「DMC-LX1」、「DMC-FX9」を中心にデジタルカメラをアピールした。また、会場から徒歩5分程度に所在するパナソニックセンター東京では、LUMIXシリーズを使用した写真展「写真大好き! PHOTOS五人展」を30日まで開催している。

 作品をプラズマテレビ「ビエラ」で上映する写真展で、プリントは一切なし。岡島和幸氏、小川勝久氏、佐藤ケイジュ氏、高橋良輔氏、塙真一氏からなる写真家ユニット「PHOTOS(フォトス)」の5名が撮影したFZ30およびLX1による約400点の作品をスライドショー形式で上映している。

 プラズマテレビでの上映とあって、作品は全て16:9モードで撮影したもの。スライドショーはビエラ内部の機能を利用し、SDメモリーカードから直接読み出している。機材は50V型のTH-PX50が5台、65V型のTH-PX65が1台の計6台。テレビの表示設定は「シネマ」で統一したという。

 来場したPHOTOSメンバーのひとりである岡島和幸氏は、DMC-FX7の頃からLUMIXシリーズを日常の記録に使用しているという。今回のメイン機材となったLX1については、「16:9にハマった。広角でありながら上下の余分なスペースをカットできるのは、広角を難しく感じる初心者にも良いのでは。手ブレ補正もコンパクト機に合った機能だと思う」と語った。



URL
  WPC EXPO 2005
  http://expo.nikkeibp.co.jp/wpc/top.html

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( 本誌:折本 幸治 )
2005/10/26 20:10
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