キヤノン販売株式会社は26日、2005年中間期の連結業績を発表した。売上高は前年同期比0.9%増の3,996億900万円、純利益は同3.2%増の65億4,400万円。
カラー複合機、デジタル一眼レフカメラ、保守サービスなどが売上増加に寄与した。利益面では、営業利益が販売促進費や人件費などの販売費の増加、一般管理費の増加、売上総利益の微減などにより、前年同期に比べて2.7%減少の133億7,700万円となっている。
コンパクトデジタルカメラでは「IXY DIGITAL 600」、「IXY DIGITAL 55」、「PowerShot A520/510」、「PowerShot S2 IS」を投入し、特にIXY DIGITAL 600について積極的な広告宣伝活動を展開。台数、金額とも市場平均を上回る伸びを示し、トップシェアを維持した。
デジタル一眼レフカメラでは3月に「EOS Kiss Digital N」を発売。広告・宣伝の強化とともに、販売店向けやユーザー向けの体験講座などを開催するなど販促を図った結果、トップシェアの維持に貢献。「幅広い層から絶大な支持を受け大ヒット商品になった」としている。また、デジタル一眼レフカメラは新聞社や写真館などへも納入を進めた。
パーソナル向けインクジェットプリンタでは、特に「iP4100」、「iP3100」、「MP770」の3機種の拡販に注力。また、モバイルプリンタ「iP90」の販売が順調で、A3ノビ対応機の「iP9910」も評価を得たとしている。市場が拡大しているコンパクトフォトプリンタ市場にも「SELPHY CP600」を投入した。
なお、デジタルカメラ、プリンタ、パーソナルファクシミリ、パーソナルスキャナ、電子辞書などをあわせたコンシューマ機器全体では、売上高1,100億8,400万円、営業利益33億6,700万円となった。
そのほか、ビジネス機器ではカラー複合機が売上を伸ばした。液晶プロジェクターもデザイン、設計、研究分野での導入が進み、高解像度市場で圧倒的なシェアを獲得したという。複合機の保守サービスも順調な伸びを示し、個人情報保護法やe文書法の施行を受けたITサービスでは、ドキュメントソフトが伸張した。
産業機器事業は、国内設備投資の下降により売上が減少。ただし、放送テレビレンズは大型案件を獲得し、医療機器用X線デジタルカメラは順調に売上を伸ばした。また、眼科機器では、デジタル一眼レフカメラの「EOS 20D」を装着した無散眼底カメラ「CR-DGi」を投入、拡販を図ったという。
通期の見通しに変更はなく、売上高8,250億円(1.2%増)、純利益143億円(15.7%増)を見込んでいる。
■ URL
キヤノン
http://canon.jp/
平成17年12月期中間決算短信(PDF)
http://cweb.canon.jp/co-profile/ir/finance/results/pdf/H17-12/CH-H17-2Ra.pdf
( 本誌:折本 幸治 )
2005/07/26 17:22
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。
|
|