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カシオ、EXILIMなど好調で2004年度は増収増益に


2004年度に発売されたEXILIM EX-S100
 カシオ計算機株式会社は10日、2005年3月期(2004年4月1日~2005年3月31日)の連結業績を発表した。デジタルカメラなどエレクトロニクス機器事業が売上を伸ばし、時計など基盤事業が利益を拡大。売上高5,590億600万円(前期比6.8%増、以下同)、純利益215億3,400万円(51.9%増)の好業績となった。

 これに伴い、期末配当予想を修正を発表している。15円から17円に2円増配する。

 デジタルカメラ、電子辞書を含むコンシューマー部門は、デジタルカメラの「EXILIM」シリーズが前期に続き好調に推移。さらに韓国をはじめ海外展開による拡大が見られた電子辞書と共に、予想を上回る販売実績を上げた。売上高は1,985億円(5.1%増)。

 携帯電話などのMNS部門は、320万画素カメラ搭載の「A5406CA」と2.6型QVGA液晶搭載の「W21CA」が好調。日立製作所との合弁会社、株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズの設立効果もあり、売上高は34.4%増の1,314億円となった。

 時計部門は、高付加価値製品の比率を高めた商品構成が功を奏し、利益面で改善。ただし、売上高は2.4%減の684億円。情報機器部門はページプリンタを中心に堅調に推移し、売上高は494億円(1.5%増)。

 デバイス部門ではTFT事業がデジタルカメラ向けの世界シェアでトップを堅持した。ただし、秋口以降の世界的な在庫調整の影響を受け、売上高は782億円と10%減収している。金型、玩具などのその他部門の売上高は329億円(6.2%増)。

 同社ではエレクトロニクス機器事業をデジタルカメラや携帯電話を主軸とした「発展事業」と、時計、電子辞書などを含む「基盤事業」に分類している。両事業の役割は、基盤事業で安定した収益を確保し、発展事業でさらなる売上拡大と収益性向上を狙うというもの。

 今期は発展事業の売上高が前期より403億円増額の2,982億円と拡大した。また、基盤事業では営業利益率が2003年の7%から10.6%に上昇。今後の目標を発展事業の営業利益拡大とし、全社の営業利益率を当期7%から10%に引き上げる。

 その具体的な方針として、発展事業では技術力と商品企画力を生かした差別化商品を投入する。また、部品原価の低減などで営業利益率7%を目標としている。

 一方、基盤事業では、電波時計、電子辞書の拡大、部品原価の提言、付加価値向上のための新製品の投入により、営業利益率15%を目指す。

 デジタルカメラ戦略としては、2002年の「EXILIMカード」による薄型化とクイックレスポンス、2004年「EXILIMズーム」での大画面液晶、長電池寿命を実現。「商品企画力と技術力」で市場のトレンドを創造した。当期はハイクオリティムービーを訴求したEX-Z750やEX-P505を投入し、ムービージャンルの拡大を進め、さらに海外市場でのブランド確立を目指す。

 2006年の連結業績については、通期で5,800億円(3.8%増)、純利益230億円(6.8%増)と予想している。



URL
  カシオ
  http://www.casio.co.jp/
  平成17年3月期決算短信(PDF)
  http://www.casio.co.jp/ir/pdf/tanshin_j/200503/tansin-05_all.pdf
  配当予想修正(増配)に関するお知らせ(PDF)
  http://www.casio.co.jp/ir/pdf/20050510zouhai.pdf
  2005年3月期決算説明会資料
  http://www.casio.co.jp/ir/pdf/kessan_shiryo/200503/setusiryou05.pdf

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( 折本 幸治 )
2005/05/10 16:54
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