東京・池袋のサンシャインシティコンベンションセンターTOKYOにおいて1日、「第13回マリンダイビングフェア」が開幕した。会期は3日まで。時間は午前10時から午後5時。入場は無料。
ダイビング関連の機材などを展示するイベントで、観光業界が出展する「海と島の旅フェア2005」との共催。水中ハウジング関連では、オリンパス、シーアンドシーなどが出展した。
■ オリンパス
会期前日に発表したE-300用の防水プロテクタ「PT-E01」(157,500円)がメイン。会場ではズイコーデジタル14-45mm用のレンズポート「PPO-E01」(52,500円)とともにデモ機が展示されていた。発売は6月を予定している。コンパクトデジタルカメラの防水プロテクタに熱心な同社だが、デジタル一眼レフ用の製品は今回が初めてとなる。
PT-E01の外装は1cm以上と分厚く、E-300に装備すると別物のように巨大になる。これは「耐圧水深60mをクリアしたかったから」とのこと。素材はポリカーボネート製で、同社のコンパクト用防水プロテクタを思わせる赤のアクセントが入っている。展示されたのは試作段階のもので、製品版ではボタン周りや液晶モニター付近の透明度を上げるなど、より完成度を増すとしている。
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E-300と14-45mmに装着した「PT-E01」、「PT-E01」
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左側面にグリップを装備
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中央のノブでズーム操作を行なう
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背面。ファインダー視野は若干倍率が下がる
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背面を外すとE-300が現れる
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レンズポートのPPO-E01を取り外したところ
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展示はなかったが、レンズポートは14-45mm用以外にも、11-22mm F2.8-3.5と14-54mm F2.8-3.5を兼用できる「PPO-E02」(59,850円)、ED50mm F2マクロ用の「PPO-E03」(59,850円)の3種類を予定し、レンズごとにポートを取り替える方式を採用した。「水中写真は広角とマクロ」(同社)ということで、11-22mm F2.8-3.5とED50mm F2での利用が期待されるという。マクロレンズポートはアルミ製で、ポート前面には強化ガラスが装備されている。PT-E01への取り付けはねじ込み式。ただし、しっかりねじ込むにはかなり力が要るようだ。もちろん、レンズ交換は水中ではできない。
会場にはE-300と試作版の防水プロテクタを使用した作例が展示された。6月には東京・神田小川町のオリンパスギャラリーでもE-300による水中写真展を開催するという。
また、3月発売の新製品「PT-027」も展示されていた。CAMEDIA C-7070/5060 Wide Zoomに対応する防水プロテクタで、価格は29,400円。耐圧水深は40m。会場では、ホットシューとの接続ポートを設けたことで、専用、または汎用のストロボが取り付けられる。また、6月発売予定の新しいワイドコンバージョンレンズ「PTWC-01」も装着可能で、ポートを使うことなく、プロテクタ前面に直接取り付けられるのが特徴。水中で着脱できるという。
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PT-027
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PT-026
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背面。十字ボタン下に「AF-L」をアサイン
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μ-40 DIGITAL用の防水プロテクタ「PT-026」も出品。すでに発売済みで、価格は23,000円。こちらも水中でコンバージョンレンズを取り付け可能。μ-40やC-7070にはシーンモードとして「水中マクロ」と、「水中ワイド」が搭載されている。どちらもダイビング時の使用を前提としたモードで、どちらも水の色や赤などの表現を水中撮影用に変えるという。また、これらのモードを使用中、十字ボタンの下を押すとAFロックがかかる。グローブを装着することの多いダイビングではシャッターボタンの半押しが難しい場合があるためだ。
そのほか、C-770 Ultra Zoom用の防水プロテクタ「PT-022」も展示があった。光学10倍ズームがマクロ撮影の多い水中写真で受けているという。価格は25,000円。
■ シーアンドシー
ステージやカウンターで積極的に紹介していたのは、同社オリジナルのコンパクトデジタルカメラ「5000G」。Caplio GXのOEM品で、28mm相当からの広角撮影と18mmに広げるワイドコンバージョンレンズ、さらに少ないレリーズタイムラグなどが採用の決め手だという。また、オリジナルのファームに変更、ストロボ光量などを水中用にカスタマイズしている。すでに発売中で、価格は専用ハウジング「DX5000」とあわせて75,000円前後。
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デジタルカメラ「5000G」とハウジング「DX5000」
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ハウジング装着時
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デジタル一眼レフ用ハウジングでは、D70用の「DX-70」(207,900円)、EOS Kiss Digital用の「DX-300D」(207,900円)、EOS 1Ds/1D用の「DX-1Ds」(受注生産)を並べた。DX-70は2004年10月、DX-300Dは2004年6月に発売したという。いずれもNXハウジングシリーズのレンズポートやアクセサリーを使用可能。
なお、EOS Kiss Digital Nに対応した新ハウジングについては「前向きに検討している。今秋より前には発売したい」としている。
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D70用の「DX-70」
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DX-70背面
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EOS Kiss Digital用の「DX-300D」
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DX-300Dの背面
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EOS 1Ds/1D用の「DX-1Ds」
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背面
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■ アテナ工央
水中撮影用アクセサリーを展開するアテナ工央では、リングストロボ「ARF-10」を参考出品した。発売時期は未定だが、「遅くとも6月のボーナス前には」(同社)投入できるよう開発に力を入れているという。
水中撮影では2灯発光が良く使われるが、より近づけて影の比較的つきにくいリングストロボの需要も高い。また、「岩穴の中に突っ込んで撮影できる」(同社)というメリットも。
会場ではC-7070/5060 Wide Zoomと組み合わせて展示。価格はバッテリーユニットとの組みあわせで変化し、約6~7万円の見込み。
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リングストロボ「ARF-10」
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発光部を取り外したところ
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■ DIV
オーダーメイドのハウジングを製作するDIV。今回はEOS Kiss Digital Nのプロトタイプを展示した。価格は138,000円。また、D70、20D用のハウジングも並べていた。
「要望があればどんな製品のハウジングも作る」というのが同社の方針で、会場にはその技術力の例として、PSP用のハウジングも出品。こちらももちろん「注文があれば作る」そうだ。価格は未定だが、「5万円から7万円くらいか」とのこと。
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EOS Kiss Digital N用ハウジングのプロトタイプ
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受け狙い? PSP用ハウジング
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■ URL
オリンパス
http://www.olympus.co.jp/
シーアンドシー
http://www.seaandsea.co.jp/
アテナ工央
http://www.athena-opt.com/
DIV
http://www.div.co.jp/
■ 関連記事
・ オリンパス、E-300用防水プロテクタ「PT-E01」(2005/03/31)
・ オリンパス、水中着脱式コンバージョンレンズ対応の防水プロテクタ(2005/02/08)
( 折本 幸治 )
2005/04/01 18:58
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