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コニカミノルタ、フォト事業を2008年までに4割縮小

~デジカメ価格低下や感材市場縮小に対応

 コニカミノルタホールディングス株式会社は28日、「中期経営計画V-5プラン」を同社サイトで公開し、フォトイメージング事業の縮小を明らかにした。

 V-5プランは、2003年下期から2006年までを予定としていた「統合中期計画」のあとを継ぐ新事業戦略で、統合中期計画の中で課題として生じた、事業環境の変化に対する軌道修正を行なう。

 同社が課題として挙げたのは、情報機器事業では「MFP製品開発の遅れ」、「カラーの開発、販売強化のための費用増」、「カラーLBPの大幅な価格下落」、フォトイメージング事業では「デジタルカメラの急激な競争力低下」、「銀塩感材(フィルム、ペーパー)の需要減少」。

 これらに対応するため「さらなる選択と集中でより強い企業グループを目指す」ことをミッションとする。グループ全体での売上高を1兆1,300億円、純利益230億円を目指す。

 このうちフォトイメージング事業の基本戦略は、事業規模の縮小と赤字からの脱却。2004年のフォトイメージング分野の営業損失は90億円で、これを2005年に営業損失40億円へと圧縮、2008年には売上高1,600億円、営業利益20億円と規模を縮小し、黒字化する。なお統合中期計画では、フォトイメージング事業の2005年目標を売上高2,700億円、営業利益110億円と定めていた。

 フォトイメージング事業の具体的な戦略としては、銀塩感材事業とカメラ事業の縮小、デジタルオンサイト事業の促進を挙げている。カメラ事業は以前から行なっていた高付加価値製品への絞込みを進めることで縮小を図る。また、2005年度から2008年度の間に構造改革を完了するとし、約340億円の特別損失を計上する。

 なお、情報機器事業はMFPのカラー化率の拡大、コスト競争力の強化、カラープリンタ自社ブランド事業の拡大をV-5プランの主な戦略とし、2008年の業績目標を売上高8,600億円、営業利益1,070億円に据えている。

 従来より好調なオプト事業は、次世代光ディスクにおけるピックアップレンズのシェア1位、液晶用フィルムの生産能力の増強および事業拡大などを戦略とする。この2つを主力に据え、さらに携帯電話用カメラモジュール、デジタルカメラ用レンズユニットなどでも顧客の獲得を進める。メディカル&グラフィック事業や、計測機器事業でも、印刷プレート事業への再参入など、さらなる事業拡大をすすめるとしている。

 また、経営資源の約8割を情報機器とオプト事業に配分する。2004年度に2,590人減、2005年度に1,970人(見込み)の累計4,560人を削減する予定。一方で2005年度に1,360人、2006年度に1,770名の人員強化を行なうなど、グループ適正人員を維持しながらの質的転換を図るという。



URL
  コニカミノルタ
  http://konicaminolta.jp/
  中期経営計画資料(PDF形式)
  http://konicaminolta.jp/about/investors/pdf/plan/v5-plan.pdf


( 折本 幸治 )
2005/03/28 15:01
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