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ニューコア渡辺CTO、「C-S-VA」に向けたハイブリッドカメラの可能性を語る
~CONTAX U4Rによる実機デモも公開
ニューコアテクノロジー株式会社の渡辺 誠一郎 最高技術責任者
ニューコアテクノロジー株式会社の渡辺 誠一郎 最高技術責任者(CTO)が6日、千葉県幕張メッセ(日本コンベンションセンター)で開催中の「CEATEC JAPAN 2004」で基調講演を行なった。
ニューコアテクノロジーはデジタルカメラ用画像処理チップ(IPU)の専業メーカー。同社のIPU「CleanCapture」シリーズは、デジタル変換以前のアナログ部分で画像処理を済ませることで、各種ノイズが少なくクリアな画像を生成できる。また、HDTVクラスの解像度を持つ静止画を、動画なみのフレームレートで無限連写可能な処理能力を持つ。京セラのデジタルスチルカメラ、日本ビクターのデジタルビデオカメラに採用されていることが公開されている。
「デジタルカメラにおける画像プロセッサの重要性」と題された講演の中で渡辺CTOは、現状のデジタルイメージングが抱える課題と、その解決策を考察した。
渡辺CTOは、これからのデジタルイメージングが目指す方向として「C-S-VA」というキーワードを提示した。C-S-VAは「Capture onec、Store once、View Anywhere」の頭文字を取ったもので、「1つのデバイスでコンテンツを撮影し、1カ所に保存するが、どんな場所でもさまざまな方法でコンテンツを見ることができる」という概念。
デジタルイメージングの登場により、個人が撮影したパーソナルコンテンツ(C-S-VAのC)は激増しているが、それらのコンテンツを何にどう保存するか(C-S-VAのS)や、どのように検索し、観るのか(C-S-VAのVA)が追いついていない、というのが現状の課題。
それに対する解答として、「イメージマイニング」(膨大な画像の中から必要なものを取り出す技術)、「簡単でスマートな編集」、「各種フォーマットの統合」、「シームレスな表示」、「魅力的な見せ方」をあげ、特に「魅力的な見せ方」に関するデモを行なった。
デモでは、ニューコアテクノロジーのデジタルカメラ開発用プラットフォームを用い、数十枚の静止画と音楽を組み合わせたスライドショーを、ビデオジョッキー風にプラットフォームの同社製チップでリアルタイムで生成した。また、CleanCaptureを搭載した京セラの「CONTAX U4R」でも同様のデモを披露。CONTAX U4RはPhotokina 2004で展示されたばかりだが、製品レベルですでにこうした機能が実現されていることを披露した。
デモに使用したニューコアテクノロジーの開発用プラットフォーム
CONTAX U4Rによるスライドショー生成のデモを行なった(写真はPhotokina 2004で展示されたもの)
また、C-S-VAへ向けたもう1つの解答として静止画と動画を撮影可能な「ハイブリッドカメラ」を提示。ハイブリッドカメラに必要な要素として「静かでスムーズな高倍率ズームを備え、高画質で明るいレンズ」、「静止画用に2~6Mピクセルの解像度を持ち、かつ高品質なVGAまたはHDTV動画を撮影可能な撮像素子」、「大容量、高速なストレージ」をあげ、最後に「高性能で低ノイズなIPU」をあげた。
高性能IPUを必要とする理由について渡辺CTOは、「ハイブリッドカメラで撮影できるコンテンツの画質の目標は“銀塩フィルム画質”だが、現状の撮像素子はラチチュードが狭く、解像度が足りない。ノイズの少ないIPUはラチチュードの狭さを助ける」と説明。同社のIPUが色位相ノイズや非線形偽色ノイズの低減に有効で、結果として高画質かつ小ファイルサイズの画像を生成できるとした。
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URL
CEATEC JAPAN 2004
http://www.ceatec.com/
ニューコアテクノロジー
http://www.nucore.co.jp/
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