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米SanDiskはPhotokina 2004において、Extreme III、Ultra II、Sandisk Photo Albumなどのメモリーカード関連の新製品を多数発表した。また、プレスカンファレンスを開催し、同社CEOのEri Harari氏が今後の事業展開などを明らかにした。| 
 |  | SanDiskのブース |  
 
 ■ 超高速メモリーカード「Extreme III」「Extreme III」はExtreme IIの後継で、摂氏-25度から85度と幅広い温度環境での動作が可能な製品。ヨーロッパ地域では10年間の保証が付けられ、データ復旧ソフトが付属するなど、高い信頼性を求めるプロフェッショナル向けの製品。さらにExtreme IIIユーザーには優先サポート窓口が設けられる。 
 Extreme IIIではESP(Enhanced Super-parallel Processing) Technologyにより、データの転送速度を向上させた。ESPはデータ転送パイプラインを複数設け、並行してデータを転送して速度を上げる技術。また、コントローラに32bit RISCチップを採用し、内部バスを16bitとするなどの対策も施されている。ESPにより、CFとSDメモリーカードで最大20MB/秒の転送が可能になった。
 
 
 
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| Extreme IIIのパッケージ 
 | ESP Technologyの概念図。パイプラインを増やすことでデータ転送速度を向上させる 
 |  用意される容量はCFが1GB、2GB、4GBで、価格は約140ドル~560ドル。SDメモリーカードが1GBで価格は約140ドル。メモリースティックPROが1GBと2GBで、価格は約280ドルと約560ドル。CFの4GBモデルは11月から、その他は10月から発売される。
 
 
 ■ Ultra II CFは8GBに最低書込み速度が9MB/秒、最低読み出し速度が10MB/秒とされるコンシューマー向けの高速メモリーカード「Ultra II」では大容量モデルが追加された。 
 CFには4GBと8GBが追加され、価格は4GBが約480ドル、8GBが約960ドル。4GBは10月から、8GBは11月からの発売となる。
 
 SDメモリーカードは1GBと2GBが11月に発売される。価格は1GBが約120ドル、2GBが約240ドル。
 
 メモリースティックPROは2GBと4GBが11月に発売される。価格は2GBが約480ドル、4GBが約960ドル。
 
 
 
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| Ultra II CF 
 | Ultra II SDメモリーカード 
 | Ultra II メモリースティックPRO 
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 ■ 欧州初登場のShoot & Storeは64MBをラインナップエントリー層向けに“撮影してそのまま保存する”をコンセプトとするメモリーカード「Shoot & Store」がヨーロッパに上陸した。PMA 2004で発表された32MBモデルのほかに64MBモデルも用意。 
 Shoot & Storeのパッケージには容量よりも撮影可能枚数が大きく印刷されており、64MBモデルは100枚、32MBモデルは50枚となっている。また、カメラの画素数ごとに目安となる記録枚数も記されている。
 
 CF、SDメモリーカード、メモリースティックPRO、xDピクチャーカードがラインナップされ、価格は32MBが約10ドル、64MBが約15ドル。
 
 
 
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| 「Shoot & Store」CFのパッケージ。容量よりも枚数のほうが大きく書かれている 
 | CF、SDメモリーカード、メモリースティックPROにxDピクチャーカードも用意される 
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 ■ TV出力可能なカードリーダー「SanDisk Photo Album」「SanDisk Photo Album」(SPA)は8種類のメモリーカードに対応したUSB接続カードリーダに、TV出力機能を搭載したもの。JPEG画像のほか、MP3、Motion JPEG、MPEG-1の再生も可能。再生メニューはTVに表示され、リモコンで操作する。 
 価格は約50ドルで、年末に向けて出荷される予定。デジカメ画像の蓄積や再生が可能な多機能ハイブリッドレコーダーよりも安価で、デジタルカメラ本体やクレードルによるTV出力よりも高機能、といった位置づけを狙う。
 
 このほか、TV出力機能のないUSB接続カードリーダもモデルチェンジされ、いずれにもワンタッチで画像を転送可能なボタンが装備されるようになった。
 
 
 
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| SanDisk Photo Album | 背面にはインターフェイスのほかにCFスロットを搭載する 
 | 付属するリモコン 
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 ■ 多機能携帯電話やShoot 
プレスカンファレンスでは同社CEOのEri Harari氏が同社の事業展開説明した。| 
 |  | Eri Harari氏 |  
 Harari氏は消費者人口の中国やインドでの拡大、フラッシュメモリの容量あたりのコスト低下、カメラ付き携帯電話普及の高い伸び率、カメラ付き携帯電話の高画素化や動画撮影可能な携帯電話の拡大などの資料を多数提示し、多機能携帯電話が今後の巨大市場となると主張。この市場への積極的な姿勢を明らかにした。
 
 
 
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| 同社の事業の4つの領域 
 | 東芝と合弁で運営する四日市工場 
 | 1GBあたりのフラッシュメモリの価格は下がり続け、2007年には30ドル以下に 
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| ポータブル機器のジャンルで携帯電話が半分以上のシェアを占める 
 | 2006年にはカードスロット付き携帯電話が半分以上のシェアを獲得 
 | カメラ付き携帯電話の高画素化が進む 
 |  一方、デジタルカメラ市場の今後は携帯電話ほどの伸びは期待できないものの、Shoot & Storeのようなコンセプトの製品により、“デジタルフィルム”としての大きな需要への期待を明らかにした。
 
 
 ■ URL
 SanDisk(英文)
 http://www.sandisk.com/
 Extreme IIIニュースリリース(英文)
 http://www.sandisk.com/pressrelease/20040929a.htm
 Extreme IIニュースリリース(英文)
 http://www.sandisk.com/pressrelease/20040929b.htm
 Shoot & Storeニュースリリース(英文)
 http://www.sandisk.com/pressrelease/20040929.htm
 Photo Albumニュースリリース(英文)
 http://www.sandisk.com/pressrelease/20040929c.htm
 
 
 ( 田中 真一郎 )
 2004/09/30 09:51
 
  
 
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