知的財産高等裁判所は30日、エプソンがエコリカを控訴したインクカートリッジ特許訴訟について、エプソンの請求を棄却する判決を下した。エプソンでは、最高裁判所への上告受理の申し立てを検討している。
エプソンによると、知財高裁は「特許法に定める分割出願の要件を満たしていない」との理由から、該当する特許を無効と解釈。エプソンは判決を「誤った法令解釈による不当なもの」としている。
エコリカは、「インクの交換が侵害となる製造に当たるのか、侵害とならない修理の範疇に入るのか」といった点を含め、検討を行なったという。判決については「リサイクルインクを封じ込めるために、特許の権利範囲を不当に拡大したことに対し、特許自体を無効とすべきと判断したもの」とコメントしている。
エプソンは2005年12月、エコリカのインクジェットプリンタ用詰め替えインクカートリッジを「特許権を侵害するもの」として東京地方裁判所に提訴。販売差し止めと損害賠償を求めていた。東京地裁は2006年10月にエプソンの請求を棄却。即座にエプソンは知財高裁に控訴した。
■ URL
エプソン
http://www.epson.jp/
ニュースリリース
http://www.epson.jp/osirase/info070530.htm
エコリカ
http://www.ecorica.jp/
ニュースリリース
http://www.ecorica.jp/topics/070530.shtml
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・ 東京地裁、詰め替えインク訴訟でエプソンの請求を棄却(2006/10/18)
( 本誌:折本 幸治 )
2007/05/30 18:35
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