ニコンは、バリアングル液晶モニターを装備したエントリー向けデジタル一眼レフカメラ「D5000」を5月1日に発売する。価格はオープンプライス。
製品名 |
付属レンズ |
発売日 |
価格 |
店頭予想価格 |
D5000 |
― |
5月1日 |
オープン |
85,000円前後 |
D5000レンズキット |
AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR |
100,000円前後 |
D5000ダブルズームキット |
AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR、AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 55-200mm F4-5.6 G |
130,000円前後 |
「D60」(2008年2月発売)の上位、「D90」(2008年9月発売)の下位に位置するエントリーモデル。D90から撮像素子、ライブビュー、動画機能などを受け継ぐと同時に、ニコンのデジタル一眼レフカメラとして初めて、バリアングル液晶モニターを採用。さらに19種類のシーンモードや静音モードを備えるなど、D60との差別化を図ったという。
撮像素子はAPS-Cサイズ相当(23.6×15.8mm)、有効1,230万画素のCMOSセンサー。ニコンDXフォーマットを採用し、実撮影画角は焦点距離の約1.5倍相当となる。ボディ内AF駆動モーターは非搭載で、AFモーター内蔵レンズでしかAFが作動しないのはD60、D40X、D40と同じだ。
ローパスフィルター部を振動させ、付着したゴミやほこりを払い落とす「イメージセンサークリーニング」も装備。D60と同じく「エアフローコントロールシステム」も採用している。ミラーボックス底部に空気流制御穴を設けることで、センサー部への空気流を制御、ゴミ付着の低減を図るもの。
なおD60とD90は今後も併売。ニコンデジタル一眼レフカメラのラインナップは、D3X、D3、D700、D300、D90、D5000、D60の7機種となる。
■ 「ターゲット追尾AF」などニコン初の新機能を搭載
バリアングル液晶モニターは2.7型約23万ドット。前後と左右の2方向への動作が可能で、画面左ではなく、画面下にヒンジを設けているのが特徴。液晶モニターを展開させた状態でもレンズ光軸の直下に位置するため、自然なライブビュー撮影が行なえるとしている。表示面を裏返して格納することも可能だ。
D90と異なり、ライブビュー時のAFモードとして「ターゲット追尾」が利用できる。十字ボタン上を押してフレーム中央の被写体をロックさせると、その後は被写体の動きに合わせてピントを合わせ続ける。D90と同様、ライブビュー時には顔認識AFも搭載している。また、画像編集メニューでは、16:9や1:1へのトリミングも可能。
連写性能は約4コマ/秒。D60の約3コマ/秒から進化した。レリーズモードには「静音撮影」もあり、「シャッター音を小さくして周囲に気を配りながら撮影できる」という。
また、レンズ内のデータを元に歪曲収差を撮影時に補正する「自動ゆがみ補正」を新たに搭載。画像編集には「塗り絵」を追加。写真から輪郭線を抽出する効果があり、「塗り絵の下絵に使ってほしい」という。
2コマながら「アクティブD-ライティングブラケット」も可能。Fn(ファンクションボタン)には、「プラスRAW記録」も割当可能だ。露出インジケーター表示の+/-方向や、コマンドダイヤルの回転方向が選べるなど、上位機種ゆずりでかつエントリークラス初搭載の機能も多い。
なおシーンモードには、「シルエット」、「ハイキー」、「ローキー」などが加わり、計19種類になった。
■ CMOSセンサーはD90と同じ。720p動画記録も
CMOSセンサーはD90と同じもので、ライブビューや動画記録機能も継承している。ニコンエントリークラスで、ライブビューの搭載は初。ただしライブビュー時のAFはコントラストAFのみとなり、D3X、D3、D700、D300が搭載する位相差AF(手持ち撮影)には対応していない。コントラストAFはD90より速くなっているという。
最高感度はD90と同じISO3200。ISO6400相当への増感も可能。また、エントリークラスで初めて、ピクチャーコントロールにも対応している。D60までは「仕上がり設定」だった。
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CMOSセンサー
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画像処理部
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シャッターユニット
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測光センサー
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CMOSセンサー以外にも、D90並に引き上げられた機能は多い。例えばAFにはD90と同様、「マルチCAM 1000オートフォーカスセンサーモジュール」を採用。D40以来、AFモーター非搭載ボディの測距点は3点と決まっていたが、D5000ではD90と同じく、菱形配置の11点測距になった。光学ファインダー使用時に、画面内の被写体に応じてフォーカスポイントが自動的に追随する「3D-トラッキング」にも対応する。
動画機能はD90と同等で、圧縮方式はMotion JPEG。1,280×720ピクセル/24fpsで最長約5分、640×424ピクセル/24fpsで約20分、320×216ピクセル/24fpsで同じく約20分の記録が行なえる。
情報表示(クラシックデザイン)。測距位置表示が変化し、GPSユニットの情報が増えている |
情報表示(グラフィックデザイン)。カラーバーリエーションは3色 |
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情報表示は縦位置表示にも対応
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ライブビュー中の液晶モニター表示
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記録メディアにはSDHCメモリーカード、またはSDメモリーカードを採用。バッテリーは新型の「EN-EL9a」を使用する。またD90と同様、HDMI端子も備えている。D90に続き、GPSユニット「GP-1」の接続にも対応している。
本体サイズは約127×80×104mm(幅×奥行き×高さ)。D60より奥行きが約16mm、高さが約10mm増加した。重量は65g増の約560g(本体のみ)。
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D5000レンズキット。レンズは「AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR」
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D5000ダブルズームキット。望遠ズームレンズ「AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 55-200mm F4-5.6 G」が付属
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「AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 55-200mm F4-5.6 G(IF)」を装着した状態
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単焦点レンズ「AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8 G」との組み合わせ例
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付属バッテリーの「EN-EL9a」
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バッテリーチャージャー「MH-23」はD60と同じ
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クリップオンストロボ「SB-400」の装着例
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GPSユニット「GP-1」にも対応する
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主な仕様
| D5000
| D60
| D90
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発売時期 |
2009年5月 |
2008年2月 |
2008年9月 |
店頭価格(発売時、ボディのみ) |
85,000円前後 |
75,000円前後 |
120,000円前後 |
撮像素子 |
タイプ |
CMOS |
CCD |
CMOS |
サイズ |
APS-Cサイズ相当 (23.6×15.8mm) |
有効画素数 |
1,230万 |
1,020万 |
1,230万 |
感度 |
通常設定 |
ISO200~3200 |
ISO100~1600 |
ISO200~3200 |
拡張設定 |
ISO100 ISO6400 |
ISO3200 |
ISO100 ISO6400 |
ダスト対策 |
イメージセンサークリーニング |
ライブビュー |
○ |
― |
○ |
動画記録 |
○ |
― |
○ |
ファインダー |
ペンタ部 |
ペンタミラー |
ペンタプリズム |
視野率 |
約95% |
約96% |
倍率 |
約0.78倍 |
約0.8倍 |
約0.94倍 |
アイポイント |
約17.9mm |
約18mm |
約19.5mm |
位相差AF |
測距点 |
11点 |
3点 |
11点 |
3Dトラッキング |
○ |
― |
○ |
最高シャッター速度 |
1/4,000秒 |
連続撮影速度 |
約4コマ/秒 |
約3コマ/秒 |
約4.5コマ/秒 |
液晶モニター |
サイズ |
2.7型 |
2.5型 |
3型 |
ドット数 |
約23万画素 |
約92万画素 |
バリアングル |
○ |
― |
記録メディア |
SDHC/SDメモリーカード |
内蔵ストロボ(ISO100) |
GN12(マニュアルフル発光GN13) |
HDMI端子 |
○ |
― |
○ |
GPSユニットGP-1対応 |
○ |
― |
○ |
電源 |
使用電池(ボディ) |
EN-EL9a |
EN-EL9 |
EN-EL3e |
バッテリーグリップ |
― |
MB-D80 |
本体サイズ |
幅 |
約127mm |
約126mm |
約132mm |
奥行 |
約80mm |
約64mm |
約77mm |
高さ |
104mm |
94mm |
103mm |
重量(本体のみ) |
約560g |
約495g |
約620g |
【2009年4月14日】表中の「EN-EL3a」を「EN-EL3e」に改めました。
【2009年4月22日】記事初出時、「16:9と1:1での撮影が可能」と記載しておりましたが、正しくは「画像編集メニューで16:9と1:1のトリミングができる」です。
■ URL
ニコン
http://www.nikon.co.jp/
ニュースリリース
http://www.nikon.co.jp/main/jpn/whatsnew/2009/0414_d5000_01.htm
製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d5000/index.htm
( 本誌:折本幸治 )
2009/04/14 13:30
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