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キヤノン、NEW EOS Kiss Digital発表会を開催

~2007年にはふたたび“写真王国ニッポン”に

 キヤノンは、初心者ユーザーを対象にしたデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss Digital N」を3月17日から発売すると発表した。製品名はEOS Kiss Digital Nだが、製品告知や店頭でのキャンペーンなどでは「NEW EOS Kiss Digital」の名称を使用する。

 価格はオープンプライスだが、本体は、「税込価格で10万円を切る」(キヤノン販売・芦澤光二常務取締役)としたほか、EF-S18-55mm F3.5-5.6 II USMをセットにしたレンズキットで12万円弱になるという。

 色はブラックとシルバーを用意。生産台数は月間13万台。ブラックの出荷比率が7割を占めると予測している。


デジタル一眼は、2007年に100万台市場に

キヤノンの岩下 知徳 取締役(左)とキヤノン販売の芦澤 光二 常務取締役
 今回のEOS Kiss Digital Nの発売にあわせて、キヤノン販売の芦澤 光二 常務取締役は「初代のEOS Kiss Digitalは、デジタル一眼レフ市場拡大の発火点として、初心者ユーザーの開拓に挑んだが、今回のNEW EOS Kiss Digitalは、デジタル一眼レフ市場拡大の起爆剤としての役割を担うことになる」と話した。

 一方、キヤノンの岩下 知徳 取締役は「2003年の初代EOS Kiss Digitalで、第1世代のラインアップが完成したが、今回の製品で、EOS-1D MarkII、IDs MarkII、20Dに加えて、EOS Kiss Digital Nが出揃い、プロからハイアマチュア、初心者までをカバーする第2世代のデジタル一眼レフカメラのラインアップが整った」と語った。

 また「もっともこだわったのは画質。DIGIC IIの搭載によって、EOS 20Dに限りなく近い画質実現しており、(同じ価格帯の他社製品に比べて)ユーザーにキヤノンの画質の良さを実感してもらえるはず」としたほか「快速、快適、高画質をポイントとし、起動時間0.2秒の実現、高速連続撮影機能の強化、本体だけで485gという軽量化や、ユニット全体の設計見直しやモータのレイアウト変更などによる小型化を実現。イージープリントボタンの採用などによる操作性の向上を図っており、女性や初心者でも使いやすいカメラの開発に力を注いだ」という。

 同社が今回の製品をデジタル一眼レフ市場拡大の起爆剤と位置づけるのには意味がある。

 '80年には、一眼レフカメラ市場全体で、過去最高の年間128万台を出荷した経緯があったが、その後、出荷台数は下降線を辿っていた。だが、デジタル一眼レフカメラの価格低下や操作性の向上、高画質プリンタの普及などを背景に、デジタル一眼レフカメラ市場が拡大しはじめており「今後は、ますますデジタル一眼レフの需要が拡大することになるのは明らか。今年は、前年の37万台から60万台に市場が拡大し、2007年には、一眼レフカメラ全体で100万台に達するだろう」と、芦澤常務取締役は予測する。

 また、芦澤常務取締役は「今年は年間60万台の市場のうち、EOS Kiss Digital Nだけで市場の3割を獲得する。その他の20Dなどを含めて、市場の過半数のシェアを獲得したい」と意欲を見せ、この分野でのトップシェア維持を宣言してみせた。


NEW Kiss Digitalが起爆剤に 一眼レフは下降線をたどっていたが、デジタル一眼レフカメラで市場が拡大

デジタルフォトの各分野でシェアNo.1 EOSシリーズの進化

キヤノンだけで50%以上のシェアを獲得

店頭販売を強化。TV CMに起用したのは……

 同社では、今回の製品投入にあわせて、これまで1,500店舗だった店頭展示を2,500店舗にまで拡大。さらに、販売店などを対象に実施している商品説明会「EOS道場」を、年間1,000回程度にまで増やして、販売店店員の商品知識の向上や、店員のファンづくりを進める。また、ユーザーを対象にしたEOSゼミも年間500回を目標とするほか、延べ1万人を対象にしたファミリー撮影体験会も開催する予定だ。

 「単に店舗を増やすのではなく、しっかりとキヤノンの良さを伝えていく販売店を増やしていきたい。デジタルカメラで撮影した画像をホームプリントするユーザーが増加しており、デジタルカメラのプリント枚数は年率20%増で増えている。2007年には、銀塩カメラのプリント枚数を上回るのは確実。これから“第2次写真王国ニッポン”の時代が到来するだろう。それに向けてインプットからアウトプットまですべての製品を持ち、主要な分野でトップシェアを獲得しているキヤノンの強みを生かしていく。2005年にはホームデジタルフォト市場は1.1兆円の規模に到達するだろうが、少なくとも25%以上はキヤノンが獲得したい。私は、5年前に『写真の未来は、キヤノンが創る』と発言したが、そのメッセージは今日も変わらないし、5年後も変わらないだろう」(芦澤常務取締役)と、市場をリードしていく姿勢を改めて訴えた。

 広告展開にも力を注いでいる。往年の人気ロックグループ「KISS」と同じ呼び名であることから、これをイメージ。同グループの人気ヒット曲「Love me Baby」をバックミュージックとし、子どもたちを起用したテレビCMを制作。「テキトーに僕らを撮らないで」などのキャッチフレーズとともに、子ども側からのメッセージを前面に打ち出した広告展開を行なう。

 「これまでのカメラの広告宣伝は、撮影する立場に立ったものが多かった。しかし、今回は撮られる子どもたちからのメッセージとして、180度視点を変えた。また、子どもたちを撮影する両親が、かつて親しんだKISSの音楽を採用することで認知度を高めることを狙った」とその背景を語る。


店頭展示を2,500店舗に EOS道場とEOSゼミも増やす

ロックバンドKISSのイメージをプロモーションに デジタルカメラにより良質な写真が増加

2007年にはデジカメプリントが銀塩プリントを上回る 写真の未来は……


URL
  キヤノン
  http://canon.jp/
  ニュースリリース
  http://cweb.canon.jp/newsrelease/2005-02/pr-eoskdn.html
  製品情報
  http://cweb.canon.jp/camera/eosd/kissdn/index.html

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キヤノン、第2世代の低価格デジタル一眼「EOS Kiss Digital N」(2005/02/18)


( 大河原 克行 )
2005/02/18 20:09
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