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ニコン、プロ向けデジタル一眼レフ「D2X」の詳細を公開


D2X
 株式会社ニコンは8日、デジタル一眼レフカメラ「D2X」の詳細を説明した。

 D2Xは有効1,240万画素のCMOSイメージセンサーを搭載したデジタル一眼レフ。2005年1月の発売が予定されている。

 D1Xの後継機であり、D2Hの兄弟機となる。機動性や速写性を重視したD2Hに対し、高画質、高解像度を重視した製品になるが「クロップ高速モード」などによりスポーツ系、報道系カメラマンといったこれまでD2Hが担ってきたユーザーもターゲットとなる。


CMOSの特性を生かしたセンサー

 センサーは既報のとおりソニー製の有効1,240万画素CMOS。大きさはいわゆるAPS-Cサイズ、同社でいう「DXフォーマット」で、画素サイズは5.49μm。全ニッコールレンズでのマッチングを考慮されたオンチップマイクロレンズを装備する。

 画素ピッチが小さくなったことにより懸念される感度とノイズだが、感度はISO100~800を標準とし、IS01600と3200を拡張設定とする。ノイズの少なさは、IS0400までならキヤノンの「EOS-1D MarkII」を上回り、ISO800でも同等としている。

【お詫びと訂正】記事初出時、1D MarkIIの撮像素子を35mm判フルサイズと表記しましたが、誤りでした。お詫びして訂正させていただきます。

 画素の並び順にデータを読み出す必要があるCCDに対し、どの画素からでも自由にデータを読み出せるCMOSの特長を生かし、G(グリーン)2チャンネル、R(レッド)、B(ブルー)各1チャンネルの計4チャンネル読み出しで高速な撮影を可能にした。センサー中央部680万画素分だけで秒8コマの高速連写を行なう「クロップ高速」モードも、同じ特性を利用している。

 なお、クロップ高速時の撮影領域を示す枠が付いた交換スクリーンが同梱される。また、上面液晶パネルやファインダー内表示でクロップ高速モードであることを明示し、撮影者がモードを間違えるのを防止する。


アナログ段階での処理を行なう画像エンジン

 画像エンジンには新開発のアルゴリズムを採用し、モアレと偽色を抑制するほか、階調を維持するための16bit演算を行なう。さらにメモリにはDDR-SDRAMを採用し、高速化の一助とした。色空間は初めてsYCCに対応する。

 JPEG生成時には、アナログ段階でRGBのゲインを処理し、デジタルに変換する。また、これまで同社ではJPEGのファイルサイズを一定にするよう、圧縮率を高めるようになっていたが、D2Xで初めて画質優先モードを搭載。圧縮率を高めずに保存できるようにした。このほか多重露出機能、RAW画像をメモリーカード内で合成する機能などを搭載した。

 ボディはD2Hとほぼ同様だが、D2Hでのフィードバックをもとに改善。D1系からの操作性も引き継ぐよう、配慮されている。起動時間は約0.2秒、レリーズタイムラグは約37ms。PCとのインターフェイスがUSB 2.0であるのも同様だが、転送速度はD2Hの1.5倍である約5MB/secに向上している。

 このほか、RGBヒストグラム機能、最近設定した項目にすぐアクセスできるヒストリー機能、ワールドタイム機能を装備。GPSにも対応した。

 オプションの無線LANアダプタ「WT-2」は、IEEE 802.11bに加え、11gにも対応。無線LAN経由で、PCからのカメラコントロールが可能になった。

 同梱される画像管理ソフトはNikon ViewからPictureProjectに変更。プロ向けとしては認知が低いソフトだが、有償/無償の各種プラグインにより拡張を行ない、プロユースでも使いやすいソフトを目指す。

 また、別売オプションのソフト「Nikon Capture」は4.2にバージョンアップ。これまで「Digital DEE」と呼ばれていた露出補正機能が「D-Lighting」に進化している。



URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  製品情報
  http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/digital/slr/d2x/index.htm
  【9月16日】ニコン、1,240万画素のプロ向けデジタル一眼レフ「D2X」(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0916/nikon1.htm

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【インタビュー】ニコン・デジタル一眼レフカメラ戦略の現在と未来(2004/10/01)


( 本誌:田中真一郎 )
2004/12/09 18:08
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