キヤノンは12日、業務向け大判インクジェットプリンタ「imagePROGRAF」の新シリーズ4機種を都内で発表した。
■ 2008年に大判プリンタ市場でのシェア3割を確保するのが目標
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本間利夫氏
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はじめにキヤノンの本間利夫Lプリンタ事業推進本部長が、市場の現状や新製品開発の背景を語った。
本間氏は、同社が大判プリンタ市場で低いポジションに位置しているのが現状であるとした。そのうえで、今回の新製品投入による既存市場への本格参入と、積極的な新市場の開拓で「シェアの遅れを挽回したい」と述べた。
想定するターゲット市場は、プロカメラマンやデザイン業、印刷やフォトラボなどのグラフィックアート市場と、広告関連、小売・流通、学校・官公庁などの一般プリント市場、住宅・建築関連などのCAD/GIS市場の3つとした。
大判プリンタの市場は今後、オフィスソフトからの出力など、ビジネス分野での利用が拡大すると予測。「潜在市場はまだまだある」と述べた。
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山田文隆氏
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次に、キヤノンマーケティングジャパンの山田文隆プロフェッショナル機器カンパニープレジデントが、市場の動向と今後のマーケティング戦略について語った。
大判プリンタの国内市場は、2005年の販売台数が4万7千台で、金額が168億円。同社の予想では2006年は販売台数5万2千台、金額は185億円に増加すると説明した。
山田氏は、今回のフルラインナップが立ち上がったことで、全方位的に市場を席巻したいとした。 また、図面のカラー化が進むことなどからCAD市場には特に力を入れていきたいとした。
同社では販売目標として、2006年の大判プリンタ市場全体で15%以上の国内シェアの獲得を掲げた。さらに2008年には同30%以上のシェアを獲得し、総合プリンタメーカーとして業界トップに立つとした。
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大判プリンタ市場の動向
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大判プリンタ市場でのキヤノンの販売予測
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■ imagePROGRAF iPF9000
3月に行なわれたフォトイメージングエキスポ2006に参考出品された機種で、同シリーズのフラッグシップとなるモデル。用紙幅は最大60インチ(1,524mm)でB0プリントに対応する。価格は209万7,900円。発売は7月。
解像度は2,400×1,200dpi。12色顔料インク「LUCIA」を採用。3種類の特色インクを取り入れることで、全カラー領域においてバランスがよく、濁りのないプリントを得ることができ、耐候性も向上している。また、印刷メディアとインクの適応性が向上しマット系、アート系、サイン系などの各用紙で発色性を高めた。
プリントヘッドには、1インチ幅に各色2,560ノズルを配した高密度プリントヘッド「FINE」を採用した。これにより、60インチ幅の用紙に対応したインクジェットプリンタとしてはクラス最高の高精細印刷が可能になったという。
画像処理には、従来比約5倍の処理能力を備えたイメージプロセッサ「L-COA」を搭載し、高密度ノズルヘッドにおいても高速プリントができる。
また、本体にHDDを搭載し、印刷データをHDDに保存できる。これによりPCの占有時間を大幅に短縮した。インクタンクは各色700mlと330mlの大容量タイプが用意される。
本体サイズは、2,299×766×1,144mm(幅×奥行き×高さ)、重量は未定。
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imagePROGRAF iPF9000
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操作部
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iPF9000で印刷したプリントを展示
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インクヘッド「FINE」
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イメージプロセッサ「L-COA」
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12色顔料インク「LUCIA」
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■ imagePROGRAF iPF700/iPF600/iPF500
iPF700はA0ノビ、同600はA1ノビ、同500はA2ノビに対応。価格はiPF700が41万7,900円、同600が29万1,900円、同500が20万7,900円で、発売はそれぞれ6月、4月下旬、5月上旬となっている。
新開発の高耐候性染料インク「新染・顔料リアクティブインク」を採用し、長期保存を可能にした。iFP9000と同様に、高密度プリントヘッドFINEやイメージプロセッサL-COAを搭載する。インクタンクは各色130ml。ロール給紙とカセット給紙の自動切換えが可能。
本体サイズは、iPF700がスタンド装着時1,507×871×1,097mm(幅×奥行き×高さ)、重量は未定。iPF600が999×810×344mm(同)、重量は55kg。iPF500が819×733×317mm(同)、重量は39kg。
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imagePROGRAF iPF700
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同iPF600
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同iPF500
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このほか今回発表された全機種に、高品位なポスターを簡単に作成するためのソフト「PosterArtist 2006」が同梱される。また、オプションでソフトウェアRIP「colorproof XF for Canon」を用意。様々な印刷設定をあらかじめ登録することで、印刷業務の効率化が図れる。ペーパーカッターには、高い耐久性を持った丸刃カッターを搭載し、業務用プリンタとして高い信頼性を実現した。
■ URL
キヤノン
http://canon.jp/
ニュースリリース
http://cweb.canon.jp/newsrelease/2006-04/pr-ipf9000.html?jp=ipf9000
製品情報(iPF9000)
http://cweb.canon.jp/imageprograf/lineup/ipf9000/
製品情報(iPF700)
http://cweb.canon.jp/imageprograf/lineup/ipf700/
製品情報(iPF600)
http://cweb.canon.jp/imageprograf/lineup/ipf600/
製品情報(iPF500)
http://cweb.canon.jp/imageprograf/lineup/ipf500/
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2006/04/12 22:02
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